人生にはいくつもの危険な落とし穴がしかけてあるようです。
「世の中に危険なことはたくさんあるけれどもね、なんといっても一番危険なのは、道路を横切ることなんだよ」というのが私の義母の口癖だったそうです。
24日の夜から私のfacebookの友人たちの「お知らせ」に「シテール島への旅」ΤΑΞΙΔΙ ΣΤΑ ΚΥΘΗΡΑがいくつもアップデートされているのは何故なんだろうと思いつつ、まさか彼が亡くなったとは考えてもみませんでした。
テオ・アンゲロプウロスは76歳でしたが、現在も最新作をギリシャ国内で撮影中という記事を読んだばかりでした。現地時間の24日夕方、ピレウスの近くで映画の撮影の最中、道を横切ろうとしてオートバイにはねられ、救急病院に搬送されましたが、数時間後に集中治療室で亡くなりました。
第一報ではオートバイに乗っていたのが警官だったということでしたが、未確認情報のようです。偉大な魂の持ち主を交通事故で失うなんて・・・言葉がありません。
映像は「ユリシーズの瞳」ΤΟ ΒΛΕΜΜΑ ΤΟΥ ΟΔΥΣΣΕΑ(1995年)の秀逸な場面です。いわゆる「ギリシャ危機」が囁かれはじめた頃、メディアによく登場していました。
というのも、「ギリシャは死にかかっているんだ。でも、死ぬんなら、いっそひと思いに死ぬがいいや。時間がかかると苦しみが長引いて、周りを騒がせることになる・・」というタクシーの運転手の台詞が、予言のようだというのでした。
改めて振り返ってみると、「旅芸人の記録」も「永遠と一日」も「ユリシーズの瞳」も、彼の作品の舞台はいつも雪の多い山中の国境です。太陽の溢れるギリシャとは思えない景色なのですけれど、それこそがアンゲロプウロスの心の情景だったに違いありません。
製作中だった作品はどうなるのでしょう。三部作の最終章になるはずでした。ライフワークを完成させずに、天国へ彼を招いた神様の意図はどこにあるのでしょうか。
せめて 彼の最後の旅路がやすらかでありますように・・・












このニュース。
画像に明るい景色のイメージがなく
映画観てこなかったのですが
今なら観られる
と思い始めていたところでした。
深い感謝は純粋な気持ちで送ります。
この3年で逝った人は「神様が地球を何とかするお手伝い」するように呼んでるような偉大な人もおおい気がしてます。
エレーニが衝撃的でした。色んな「人生の不条理さ」への気持ちを共有させてくれた人でしたね。
ありがとうございました。
ほんとうに、撮影中だったフィルムはどうなるのでしょう…
どなたか、きちんと遺志をついで完成させてくれますように。
劇場で見ると、独特のくらいブルーの美しい色調に驚かれると思います。
悲しいですが亡くなったことから、きっと追悼上映が催されるでしょうから、一緒に映画館へ行きましょう。
過去と現在が時間の枠を超えて絡み合いながら、この世とあの世をつないでいるような『永遠と一日』が私のお気に入りです。
彼の作品では唯一太陽溢れる海辺が出てきますし、カランドルーの曲も良いしね。