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イタカを心に船出せよ

2013-07-27 | ギリシャへ

ギリシャヘの出発が近づいたので、思いついてカヴァフィスの詩を訳してみました。この詩『イタカ』は彼の詩の中でよく知られている作品のひとつで、私のお気に入りでもあります。今回初めて小さいヨットでイタカへ行くので楽しみです。

実はこの詩、アメリカでもよく知られているのですが、それはジャクリーヌ・ケネディー・オナシスの葬儀で、彼女の友人により朗読されたからだと思います。


**イタカ****** 

イタカへと旅立つなら

長い旅になるよう祈りたまえ

冒険があふれ 知識にみちていますようにと

人食い族やひとつ目の巨人 

怒れる海神ポセイドンなど怖れることはない

そんなものたちを見つけることはない

もし あなたのこころざしが高く 身も心も充実していれば

人食い族やひとつ目の巨人や

あらぶる海神ポセイドンには出逢わない

あなたのこころだ そいつらを住みつかせて

目の前にその姿を現させるのは

 

祈りたまえ 長い旅になるように

見知らぬ港へ入っていく喜びに

心躍る夏の朝を 幾度も迎えられますようにと

フェニキア人の店に泊って 美しい着物やあこや貝

珊瑚、琥珀、黒檀など貴重な品々を買い求め

官能的な香料をあれやこれやと手に入れて

エジプトの街では大学者たちにおおいに教えを乞えるように

 

いつもイタカを心に思いたまえ

イタカが最終目的地ではあるが

その旅を急いではならない

何年もかかった方がいい

そして年老いたら

旅で手にした富を持って 島に錨を下ろせばいい

だが 富をイタカが与えてくれると期待してはいけない

イタカが与えてくれたのは素晴らしい旅である

そしてイタカに着いた時 貧しいとあなたが思ったとしても

イタカがあなたを騙したのではない

多くの経験により賢くなった

その時のあなたにはわかっていることだろう

イタカの持つ 本当の意味が

 

C P カヴァフィス (管理人拙訳)

 

詩人について知りたい方は参考にこちらを

カヴァフィス 詩と生涯 みすず書房

 

 

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4 コメント

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Unknown (フォリオ)
2013-07-28 19:52:17
(文字化けしているので、前のコメントは削除して下さい)

Να ευχεσαι να'ναι μακρυs ο δρομοs
γεματοs περιπετει, γεματοs γνωσειs

イタカをヨットで航行するとはカッコいい! 実り多き旅になりますこと、お祈りしています♪
καλο ταξιδι!
フォリオさま (lesvosolive)
2013-07-29 14:39:56
セーリングは想像されるほど優雅ではないんです。結構な肉体労働だし、日に焼けるし。でも、島から島へフェリーのスケジュールに左右されない自由と、道路からは行けない人のいない渚、そしてなによりも、贅沢なのは群青色のエーゲ海の夜空に満天の星!(ギリシャの夜空は黒くないんです。)ギリシャで初めて星座の位置や形を知りました。
ステキですね! (yumyum)
2013-08-08 00:33:47
ああ、この詩、ステキですね!
初めて知りました。
特に「見知らぬ港へ入っていく喜び」ってところ!
あの気持ちを共有できる人がいるんだ、って思うと泣けてきます☆
「祈りたまえ 長い旅になるように
その旅を急いではならない
何年もかかった方がいい」
ああ、ほんと、その通りですね!
ステキな詩をありがとうございました!
yumyumさん (lesvosolive)
2013-08-09 23:36:52
yumyumさんに気に入ってもらって嬉しいです。本当に私たちのためにあるような詩ですね。島が港が呼んでますよ!

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