南柯の夢

せつなさが、愛しい

*時々「夢/小/説」が入ります。
 御嫌な方は閲覧注意して下さい

広告

※このエリアは、60日間投稿が無い場合に表示されます。記事を投稿すると、表示されなくなります。

ご無沙汰しております

2017年02月13日 19時38分31秒 | 妄想小話
ものすごくご無沙汰しております、ながつきです。
一年ほど書けない状態になってました。
バイトからパートに変わり生活がバタバタで。
時間が無くなると妄想出来なくて書けなくて・・・。

時間配分が出来るようになったので、
またちょこちょこ書いていきたいと思います。





以下戦/国/B/A/S/A/R/Aトリップものです。
ご興味のない方、お嫌な方はスルーお願い致します。



【注意】今回ヒロインちゃんの名前を出さないと話が
進まなかったのでデフォ名「東崎さや」入りです。
お気に召さなければ脳内変換でお好きな名前にして下さいませ。




「邂逅」




「日輪より出でし者よ、名は何と申す?」

一面の白い光がおさまったと思ったら、そこに居たのは変わった衣装の人。
更に辺りを見渡せば、ちょんまげに着物の人々。

・・・・・どこですか、ここ?

確か私は登校中だったはず。
座り込んだ自分の体を見たら制服。
持っていたはずの通学鞄は無くなっているけれど。
一度目を閉じて、もう一度ずらりと居並ぶ人々を見るけど、さっきと一緒。
コスプレっていうもの?
それとも映画かドラマの撮影現場?

彼女はそこまで一気に考え込む。

「口もきけぬのか?それとも我の言葉が分からぬか?」

緑色の長い帽子の男が黙ったままの彼女に再度声を掛けてくる。

いや言葉は分かるんだけど。

人間って大きな衝撃を受けるとすぐに言葉が出てこないものだと少女は実感した。

「あ、あの」
「なんだ話せるのか」
「ここ・・・は、どこですか?」

彼女は自分の前に立っている緑の帽子の男を見上げ、逆に尋ねた。
自分の名を名乗る前に質問するとか無作法かと思ったけれど。
今の状況が分からないまま名乗るのも怖かった。

「ここか?ここは安芸ぞ」

あき?あきって何処だろう?

言葉の音だけでは分からず、少女は周囲を見回した。
目の前には海。
海の中には大きな赤い鳥居があった。
自分が座り込んでいるのは木造りの舞台。
周囲には神社のような回廊。

あれ?これって写真やTVで見た覚えがある。
広島県の厳島神社、だ。
広島って昔は安芸って言われてたはず。

「日輪の姫よ、我は毛利元就。この安芸の国主ぞ」

毛利元就・・・って戦国時代の?!
少女は歴史の授業で習った事を必死で思い出していた。

「私は、東崎さやです・・・」
「ふむ、神子姫には名も姓もあるのか」

そう言って毛利元就は配下に何事か告げる。

安芸、厳島神社、毛利元就、戦国時代・・・。
自分の身に何が起こったのだろう?
もう一度さやは記憶を辿る。

今日は土曜日だったが部活があったために登校していた。
駅に向かって歩いていた時、川沿いでふと朝日を見て・・・。
そうだ!朝日を見た時にいつもより大きな気がして、
目を離せずにいたら急に光が溢れて自分を包んだ。

で、気が付いたらここに居た。

これってまさか小説やゲームでよくあるタイムスリップとか?
いやいや!でも教科書に載ってた毛利元就ってこんな人だっけ?
目の前の人、すごいイケメンなんですけど。
それに戦国時代の武将ってこんな服装してないよね?

「神子姫、どうぞこちらへ」

さやが考え込んでいた間に近くに着物姿の年配の女性が寄って来ていた。
こちらへと言われてもどうすればいいのか分からず逡巡していると。

「日輪の神子姫をもてなしもせず帰したとあっては毛利の名折れよ。
ゆるりと寛ぐがよい」

元就の切れ長の瞳がさやを女中に付いて行くように促す。

確かに、現状混乱したままでは対処のしようもない。
自分は日輪の神子姫とやらではないけれど、
怪しまれて殺されるよりは
そう思ってもらっていたほうが待遇はいいかもしれない。
とりあえずは現状把握が出来るまで。

そう腹を括ったさやは女中の後を付いて行った。


「さあ、神子姫様お召しかえを」

華やかな色彩の着物が目の前に差し出される。

「着物・・・」
「神子姫様のお気に召しますかどうか分かりませんが、
神子姫様は色白であられますからお顔に映えますよ」

着替えろという事だと察し、さやは制服を脱ぐ。

「そのまま立っていて下さいますか?
私めが着付けさせて頂きます」
「ご迷惑をかけてすみません」
「まあまあ!ご迷惑だなんて。
神子姫様のお世話をさせて頂けるなんて
光栄の極みですよ」

年配の女性はそう言って襦袢をさやに羽織らせた。

「神子姫って、私・・・ですよね?」
「ええ。日輪の中から来られたのでしょう?
元就様が祈祷なさっておられる時に日輪から降臨されたと
聞き及んでおります。
これで安芸の国も安泰ですねえ」

流れるように着付けをしつつ、女性は安心したように笑う。
今は安芸の国は安泰ではないんだろうか?
戦国時代といえば天下統一。
織田信長が統一半ばで倒れ豊臣秀吉が天下獲りに向かっているのだろうか?

「いま天下を治めているのはどなたなんですか?」

戦国時代のどのあたりか目星はつけておきたい。
関が原って終わったのかな。
いや、関ケ原の頃なら毛利元就があんなに若い訳はないはず。

「いまはどなたも天下を治めておられませんよ。
足利義輝公による天政奉還が起こり、どの武将も天下獲りを目指しております」

我が安芸では元就様が、と女性は誇らしげに言う。

んん??天政奉還ってなんだっけ?
大政奉還なら習ったけど。
しかも足利義輝ってそんなスゴイ人だっけ?
どの武将も天下獲りを目指すような歴史は習った記憶が無い。
さやは自分が習得した歴史の知識と色々一致しない事に少々混乱する。
その時、部屋の外から声が掛けられた。

「着替えはお済みでしょうか?殿がお呼びでございます」


着慣れぬ着物に足元をふらつかせながら
呼びに来た家来に続き元就の下へと向かう。
用心深く周囲を見渡しても厳島神社の赤い回廊が続くだけ。
漂う潮風が心地いい。

「殿、神子姫様をお連れ致しました」

回廊の先の広間に毛利元就は居た。
左右には家臣が居並んでいる。

彼女はこのような場でどうすれば良いのか分からず、
咄嗟に時代劇や大河ドラマで見た覚えのある所作を真似する事にした。
広間の中ほどまで進み、着物を捌きスッと膝を折り平伏する。

(確かお殿様に謁見する時ってこんなカンジだったよね)

そこへ元就の声が掛かった。

「日輪の神子姫よ、そなたには色々と聞きたい事がある」

面を上げよと言われた。
聞きたい事・・・ってなんだろう?
私に答えられる事ならいいんだけど。
もし答え如何で神子姫じゃないってバレたら殺されるのかな。
彼女は平伏したまま冷や汗を滲ませる。
居並ぶ家臣達からの視線も怖い。

「・・・何でございましょう」

どうか答えられる事でありますように。
彼女は平静を装いつつ、ゆっくり頭を上げた。
視線の合った元就の表情からは何も読み取れない。

「そなた、神の世にはすぐに帰らねばならぬのか?」

神の世・・・って私の居た時代の事かな。
すぐにでも帰れたらいいけど、どうやったら帰れるの?
むしろ私が帰り方を教えて欲しいんですけど。
そういった思いをぐっと堪え、彼女は答える。

「いえ、すぐというわけでは」
「ならば毛利に逗留するが良い」
「ご迷惑ではありませんか?」
「日輪の神子姫が降臨とは毛利にとって吉兆の印。
こちらから逗留を願いたいほどよ」

無表情で言われてもなあ、と思いつつも居場所を与えられたのは有り難い。
自分の知る戦国時代ではないようなのが不安ではあるが、
まるっきり知識のないファンタジーな世界に飛ばされたわけではない。
ここに居させてもらっている間に色々この世界を知ればいいか。

そう腹を括ったさやは再度元就に平伏した。

「では宜しくお願い致します」

そうして彼女の戦国での時間が動き始めた。



            END


BASARAの毛利さんでした。
この人乙女ゲーなら超難関攻略ルートなんだろうな。
ジャンル:
ウェブログ
コメント   この記事についてブログを書く
この記事をはてなブックマークに追加
« もう2月も終わり | トップ | 三月ですね~ »

コメントを投稿

ブログ作成者から承認されるまでコメントは反映されません。

妄想小話」カテゴリの最新記事

トラックバック

この記事のトラックバック  Ping-URL
ブログ作成者から承認されるまでトラックバックは反映されません。
  • このブログへのリンクがない記事からのトラックバックは受け取らないよう設定されております。
  • ※ブログ管理者のみ、編集画面で設定の変更が可能です。