世界変動展望

私の日々思うことを書いたブログです。

H2最終回の解釈

2008-10-20 02:10:18 | スポーツ・芸能・文芸

あだち充の人気漫画「H2」のラストは多義的であるため、様々な解釈がなされている。本記事では私なりの解釈を述べたいと思う。

①前提-主要4人の関係、特に比呂-ひかりの関係

この4人は四角関係にある。作中、比呂-春華、英雄-ひかりが恋人関係にあると読み取れる。では比呂-ひかりの関係はどうか。比呂はひかりに対して強い好意を抱いていることが作中で判明するが、ひかりは比呂をどう思っているのか明確に描かれていない。

この点、最終的にひかりは比呂を「単なる幼馴染」「家族」のように思っていたとする見解がある。しかし、作中のひかりの比呂に対する感情は「単なる幼馴染」「家族」のような感情だけでは不自然である。

思うに、ひかりは比呂に好意を抱いていると考えるのが自然である。彼女が比呂に対して好意を抱いていると推知できる出来事は作中にたくさんあるからだ。例えば甲子園初出場を決めた夜にひかりの部屋で寝ている比呂をひかりが抱きしめるシーンや春華と比呂のキスを目撃し、一度借りてつまらなかったレンタルビデオを再び借りるという混乱した行動をひかりが見せたのは彼女が比呂に好意を抱いていることが原因と考えた方が自然である。

つまり、H2でひかりは比呂と英雄の両方に愛情を持っている。だから、心が二人の間で揺れるのである。比呂-ひかりは交際してないが、互いに相手に対して恋心を抱いていると考える。

そして、ひかりが本当に好きなのは融通の利かない真直ぐな人柄の英雄の方であり、彼女自身比呂-英雄の最終対決が終わるまでその事に気がついていない。この気持ちは最終回までひかりの潜在意識なのだ。

比呂の方もひかり、春華と両者に好意を抱いているが、ラストまでの話を見る限り、比呂が本当に好きなのはひかりの方だ。

②最終対決でのど真ん中ストレートの意味

最後の打席で、「100%ストレートしかない」と勝手に信じ切る英雄に対して、比呂はスライダーを投げる意思でど真ん中のストレートを投げ英雄を三振にとる。

最終戦は形式的には野球の勝負だが、実質的には比呂と英雄の間でひかりを争う恋愛対決になっている。野球勝負の勝利者がひかりを手に入れると考えているのだ。だから、比呂は野球を楽しんでいない。また、比呂がどうしても勝ちたがっているのは、真に大切なのがひかりだからだ。だから、英雄からひかりを奪おうとする比呂が悪役に見えるのである。

私は最後のど真ん中ストレートの意味を理解する上で重要なことは、比呂が述べた

「勝手に信じ切った目だな……100%ストレートしかないってか。―それだよ英雄。忘れるな。その融通の利かねえバカ正直さに雨宮ひかりはホレたんだ。」

というセリフであると思う。比呂は100%ストレートしかないと英雄が予測しているのを知っているにも関わらず、ど真ん中のストレートを投げている。ど真ん中のストレートだけでも十分バカ正直だが、相手がストレートを投げると予測しているのにあえてど真ん中に投げるのは非常にバカ正直である。

彼はスライダーを投げるつもりだったが、なぜど真ん中のストレートを投げたのだろう。「野球勝負に勝つこと=ひかりを手にする」なら、スライダーを投げた方がよいだろう。勝負は実質的に恋愛対決であり、相手がストレートを予測しているなら、違った球種を投げるのが勝利の選択だからだ。比呂は野球勝負に勝ち恋愛に勝利するためにスライダー投球を選択したのだ。

しかし、あえてど真ん中のストレートを無意識に投げたのは、ひかりが英雄の融通の利かないバカ正直さに好意を抱いているからである。比呂は野球勝負などでは恋愛に決着がつかないことを潜在意識として持っていたのだろう。

比呂が最後に投げた非常にバカ正直など真ん中ストレートは彼のひかりに対する強い愛情の表現であり、ひかりの英雄に対する強い愛情への最後の抵抗であると思う。最後の投球で比呂は英雄と同じバカ正直きな事をしたのだ。比呂にど真ん中のストレートを投げさせたのは彼のひかりに対する愛情である。

また、比呂は勝負の結果に関わらずひかりは最初から英雄を選んでいるということも意識していた。バカ正直な投球は「英雄のバカ正直さにひかりが好意を抱いており、最初からひかりは英雄を選んでいる」ことを英雄とひかりに悟らせる意味もあったと思う。

比呂は恋に敗れるのを潜在的に意識しながら、自らの恋のため戦い抵抗し続けたのだ。比呂にとって非常に辛い戦いである。

③比呂の涙とひかりの涙の意味

試合終了後、比呂とひかりは涙を流す。両者の涙の意味を理解する上で重要なのは比呂が述べた

「その涙が決して勝利の涙ではないことをおれは知っていた。―そして たぶん、もう一人……」

という言葉だと思う。比呂が涙を流したのはひかりへの恋が終りを迎えたことを哀しんだからだ。上記の言葉は文脈から考えて良い意味でないのは明らかだし、比呂が自分の恋の終りを哀しむこと以外に適格な解釈が見当たらない。

問題はひかりの涙の方だが、「そして、たぶん、もう一人・・・」という文言から考えると、ひかりの涙も比呂の涙と同質のものだと考えられる。「そしてもう一人・・・」という文言を用いる場合、通常は前の文章と同じ内容・性質で後の文章が続くからだ。(例えば、「彼は部屋に隠れていた。"そしてもう一人"隠れていた奴がいる。」のように用いることが多い。)

つまり、ひかりの涙も比呂同様一種の失恋の涙なのである。ひかりが涙を流したのは彼女にとって大切な比呂への想いが終りを迎えたことを哀しんだからである。ひかりは最後の対決を見て初めて、本当に好きなのは英雄であり、それは彼の真直ぐな人柄故だということに気づかされるのである。それは同時に比呂への愛情が終りを迎えたことも意味する。彼女は二人の男性に愛情を抱いているが、一方への強い愛情をはっきり認識することは他方への愛情を終わらせることでもある。ひかりは英雄への気持ちが強まる一方で比呂への大切な想いと訣別しているのである。

本当に好きなのは英雄と自覚することで、比呂への気持ちが「単なる幼馴染」「家族」にすぎないと自覚したとする見解もあるが、それは不自然である。ひかりの比呂に対する気持ちはもっと大切なものと考えるのが自然であり、その想いとの訣別を哀しんでいると考えた方が適切だ。

また、作中には「(比呂、英雄のうち)どちらが勝っても辛いだけ。どうしても負けた方の気持ちを先に考えてしまう。」というひかりの母の言葉がある。比呂-英雄の対決で辛い思いをしているのは失恋した比呂の方であり、英雄への気持ちがより強くなったということより、比呂に対する哀しい気持ちを感じずにはいられなかったのだろう。

極言すれば、比呂とひかりは別れた直後の恋人どうしなのだ。お互いの恋が終り、大切な想いと訣別したことを哀しんでいるため、二人は涙を流したと思う。

④英雄、ひかりの最後の会話の解釈

英雄「あの瞬間、スライダーが頭をよぎった。完璧に負けた、比呂にもオレ自身にも。」(1)
ひかり「いつも鍵閉めてるものね。ヒデちゃんのその部分に私の居場所があるんだって。だからなるべくドアは開けておくように。」(1)'

(1)(1)'の解釈
「100%ストレートしかない」と思っていた英雄の頭にスライダーがよぎったのは、ひかりを比呂に奪われたくないという気持ちがあるからだろう。英雄にとっては、最後まで「野球勝負に勝つ=ひかりをうばわれない」ということだったのだろう。「野球勝負に勝つ=ひかりを手に入れる」という構図では、比呂がスライダーを投げることは英雄が野球勝負に負け、ひかりも奪われることを意味する。英雄のひかりに対する愛情がスライダーを頭によぎらせたのだろう。その愛情こそ、英雄の心の中の「ひかりの居場所」である。その愛情は弱さを持っており、彼は普段その部分を人に見せようとしない。そして唯一その部分を支えられるひかりに、できる限りその部分を助けてほしいと英雄が思っているということ。英雄にとってひかりが欠くことのできない存在であることを意味する。

ひかり「比呂はヒデちゃんを三振にとっただけよ。」(2)
英雄「おれは何もわかっていなかったのか。」(3)
ひかり「わかっていなかったのは私の方。最初から選ぶ権利なんてなかったのよ。」(4)

(2)の意味
野球勝負の結果と恋愛の結論は無関係であるため、比呂が英雄を三振にとったことはひかりが英雄を好きであることに何ら影響しないということ。

(3)の意味
真実は比呂に教えられた「ひかりは英雄のバカ正直な人柄に好意を持っており、野球勝負の結果に関係なく最初からひかりは英雄を選んでいる」ということなのに、それに気がついていなかったということ。

※そのため英雄はひかりに改めて恋人選択の権利を与えたり野球勝負に勝たないとひかりを奪われると思い込むなど不合理な行為をとってしまっていた。

(4)の意味
比呂がバカ正直な投球を通じて伝えた「本当に好きなのは融通の利かない真直ぐな人柄の英雄である」という気持ちに今まで気がつかず、最後の対決が終わって初めてその潜在意識に気がついたということ。そして、潜在的に最初から英雄を恋人として選択していたため、英雄が改めて与えた恋人選択の権利を行使する余地がなかったということ。

英雄「おれも比呂との勝負で教えてもらったことがある。誰よりも雨宮ひかりが必要なのはこのおれだ。」(5)

(抱き合う英雄とひかり)

(5)の意味
比呂との勝負を通して、ひかりのことが大好きであり、自分にとってひかりが欠くことのできない存在であるという気持ちを強く感じたということ。

⑤ラスト全体の主題

潜在的な心の核心の発見・認識による比呂とひかりの失恋や英雄の恋愛感情を通して、恋愛感情の奥深さや大切な気持ちを失うせつなさや哀しさを表現するとともに、恋愛や失恋を通した青少年の人間的成長を描いたのだと思う。この描かれた内容が主題であると考える。

以上が私の解釈である。最初に述べたがラストは多義的なので色々な解釈があるのが自然だろう。正解が唯一ということではない。おそらく作者も多義的な解釈を狙って作品を作っていると思う。

この作品に限らず、多義的でいくつも解釈ができる作品は多い。解釈論争や作者の意思教示を通して確立した解釈ができるのかもしれないが、それと異なった解釈を読者がしたからといって不正解というわけではない。

ドラマでは主人公比呂の相手役が古賀春華なためか、最重要のヒロインが春華になっているが、クライマックスの展開やそれに至るまでの内容を読む限り雨宮ひかりの方が最重要のヒロインだと思う。クライマックスである最終対決では、春華はあまり重要でないし、作品全体を通しても、比呂-ひかりの恋愛を描いた分量は比呂-春華の恋愛を描いた分量と同じかそれ以上である。

私はラストや主要4人の恋愛の結末に興味が集中していたが、この作品は面白く感動する内容だと思う。

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Unknown (G-fish)
2009-08-03 02:12:27
最近、ちょいと縁があり、H2を一気読みしました。

で、ラストの解釈が、貴殿とまるで違ったので、面白くてコメント致します。

・・・以下、貴説に疑問を提示する形で、やんわりと自説を開陳すると・・・

ひかりの母親の存在を完全に無視しているのはどうしてでしょうか?
(ひかりの母親は男の子が欲しかったのに、比呂が現れてから、一言もそれを口にしなくなったのは何故でしょうか?)
最後の試合が終わった後、壁に張られたひかりの母親の写真をはずしたのは誰だった?その時の言葉は?
「最初からないのよ 選ぶ権利なんか・・・」
この言葉の「最初」がいつを意味するのか
英雄を好きになった時なのでしょうか?

少なくとも、ラストの投球
比呂がストレート以外投げるつもりは全く無かったのは断言しても良いです。
(その後の、「曲がらなかったんだよ」は単なる照れ隠し含みの軽口です。)
真正面からぶつかる以外の事は全く考えていなかったでしょう。

「全くの他人」としてお互いを認識していたら、ひかりと比呂は誰も間に入り込めない関係となっていたと思います。
ただ、兄妹、姉弟と言う違いは有れ、「みゆき」だったんですね。
「みゆき」との違いは、完全無欠の良い男(親友としても、恋人としても)が現れてしまったこと。



解釈について (世界変動展望 著者)
2009-08-03 02:53:54
そういう解釈もあると思います。
作者の方が自分は作品をうまくつくる能力は乏しいが読者が深読みしてくれるので助かるといった趣旨の文章を読んだことがあるので、ひょっとするとラストはあまり深い意味はないのかもしれませんが、ラストに関する定説はいまだにできていないでしょう。
Unknown (44magnum)
2009-08-08 03:24:14
たまたま通りかかったのですがコメントしたくなったので書かせて頂きます。

私がH2を初めて読んだのは20歳頃で、今は27歳です。
当たり前の事なのかも知れませんが、初めて読んだ頃と今では、4人の恋愛に対する捉え方が全然変わっていました。

あの頃は邪魔者まではいかなくとも、春華はあまりいいイメージが無かったのですが、今ではひかりより春華の事がすごく可愛らしく思えました。
たかが漫画かも知れませんが、読む時の年齢や境遇で色んな捉え方ができていろいろと考えさせられるとても良い作品だと思います。
好みによる解釈の相違について (世界変動展望 著者)
2009-08-09 00:21:34
私はネット上の解釈をいろいろと見ましたが、比呂-ひかり派、比呂-春華派など読者の好みによってラストの解釈もずいぶん違っていました。

見る立場によって解釈は全然異なりますから、自分の好きな解釈をすればよいと思います。
自分の意見 (ボルト)
2009-08-21 05:33:54
私も全く違った解釈をしていたのでコメントさせて頂きます。

まず、率直に言わしてもらいますと比呂はひかりではなく春華のほうが好きだったのではと考えております。
それは26巻での比呂が春華を救った事件で、はっきりと春華に対して「I LOVE YOU」と言っている場面から予測することができます。

ではなぜ最後比呂は英雄からの勝負を受けたのでしょうか。

それは、作中何度か登場する比呂の「めぼしい女(つまりひかり)は初恋の真っ最中」や「勝負できなかったからな、あの時は」(セリフうろ覚えなので間違ってたらすいません)などのセリフから分かるように中2のとき英雄の不戦勝で終わった勝負の決着をつけるということと、それと同時に英雄にひかりという女性のことを自分がどれだけ大事に思っているか再認識させ、そしてもし自分が勝ったときに英雄があっさりと自分にひかりを渡すような男だったらどっちみちひかりとこのままつき合わせておくわけにはいかない。などの気持ちから英雄からの勝負を受けたのだと思います。その証拠にちゃんと英雄は最後「比呂との勝負で教えてもらったことがある。誰よりも雨宮ひかりが必要なのは、この俺だ。」ときちんと再認識しています。
つまり比呂はひかりのことが好きで英雄から奪い取るために勝負を受けたのではなく、昔の勝負の再試合と英雄にひかりの存在を再認識してもらうために勝負を受けたのだと考えています。

比呂が33巻で野田に対して「知ってるか?俺はひかりのことが大好きなんだぜ。」と言っているのは、野田に対する気遣いではないかと思っています。
なぜかというと、32巻で野田は英雄にひかりにどちらかを選ばせるつもりだということを話されて「比呂には絶対内緒だぜ。そんなこと知ったら、それこそあいつは、わざと打たれかねねえからな。」と自分で言ったにも関わらず自分の不注意で比呂に言ってしまって比呂がわざと打たれるんじゃないかと不安になってしまっています。
そのこと(野田が不安になっていること)を33巻の試合が始まる前に「わざと英雄に打たせたりしたらただじゃおかねえぞ。」というセリフから勘づいた比呂は「知ってるか?俺は~」というセリフ、つまり俺はひかりのことが好きだから本気で勝負する。だからわざと打たせたりしないから安心して受けろという意味で言ったのではないかと考えています。

つまり!最後にまとめると、比呂はしっかりと春華と付き合うために過去のうやむやを無くし、自分の親友にもしっかり相手の存在を認識させようと思ったのではないかと考えています。
長くなってすいません。
解釈について2 (世界変動展望 著者)
2009-08-22 01:31:39
比呂は英雄にひかりの存在を再認識してもらうために勝負をしたという解釈はネット上でもよく見かけます。多数派の解釈だと思います。

初め読んだとき、私は全くそういう解釈をしませんでした。ネットでいろいろな解釈を読むと、全く違った見方がいろいろ知れて面白かったですね。
通りすがりの。 (るり)
2009-08-24 01:57:29
最近一気に読み返し、自分の最終回の解釈が変わっていたことにびっくりしました。
この漫画は読む年代によって解釈の仕方が
まったく違うだろうなーと思います。
最終回の解釈の仕方ですが私は少し違ったので
描かせてもらいます。
上の方も言っているとおり比呂は塾の息子から
春華を救った話で「IlOVEYOU」とはっきり言っています。この時点でひかりへの失恋を癒して?くれた春華を好きになったということでいいと思います。
そして自動的にヒデちゃんとの対決は「初恋からの決別」、「解放」、「英雄とひかりの関係を再確認させる」を意味していると思います。「この問題を解決しないとひかりと俺(英雄)は進めない」的なことをヒデちゃんは言ってましたが、それは比呂も同じです。
比呂としては「俺の存在でゆらぐような関係じゃないだろ?」というかんじで、ひかりが最終的に必ず英雄を選ぶということが分かっています。そこでひかりサイドから見てみるとひかりは自分が好きなのは英雄だと言いながらも内心迷っています。ひかりなら本当に自信があるならばはっきり対決のことを否定するはずです。ここからは本当に勝手な解釈ですが、比呂のひかりに対しての執着心は1話目から下降していますが(春華の出現、英雄と付き合っているからもともとあきらめの気持ちがあった)、
ひかりは回を重ねるごとに比呂への執着心が大きくなっている気がします。
比呂は英雄に「俺はひかりの事が大好きなんだぜ」と言いますがこれは幼馴染としての、という意味が大方占めていると思います。だけど
ヒデちゃんは勘違いする→本気で勝負に挑んでくる。英雄にひかりを必要としているのは自分だと、勝負は関係しないんだと気付かせるためには本当の本気にしないといけませんからね。
それで試合での比呂とのやりとりで英雄はひかりの大切さを再確認します。
ここでややこくなるのが、比呂とひかりの涙。
この場面で解釈が分かれますが、比呂の涙は
初恋からの解放、ひかりへの想い、ひかりを大好きだった過去への涙…etcだと思います。厳密に言えばまだ未練が少し残っていたことに気が付いたのかもしれません。だけど今は春華という大切な人がいる、この想いから決別しないといけない。ひかりと英雄の関係を強くさせようとしたのもその思いもあったからでしょう。たぶんいろんな想いがあって言い出したら切りがないというかんじ。いろんな想いでごちゃまぜなんだと思います。逆にいえばいろんな想いがあふれでたからこそ、涙がでたのだと思います。
ひかりの涙は実にシンプル。
ヒデちゃん負けて悲しい→じぶんが本当に好きなのはヒデちゃんだ!あとそれを気付かせるための比呂の気遣いにも気付いたのだと思います。これでひかりと英雄の2回目のキューピッド役に比呂はなったというわけですね・・いい人・・・
個人的にはひかりと比呂がくっついてほしかったというのが本音ですが比呂は春華の事が好きになってるし、ひかりと英雄は互いに絆を深くしているのでハッピーエンドで良かったなという気持ちです。でもあだち充さん的にもどっちがどっちとくっつくかということは流れに任せる感じだったんではないかなと思います。解釈は読み手に任せる!という考えだけではなんかカバーしきれてない感が・・笑 ひかりと比呂、ひかりと英雄どっちもくっつける状態を作っておいた。私的には英雄と春華がくっつく要素も作ってる気がします。おかげで読者は解釈に悩まされていますが・・あー夏休みの宿題おわらない… ←
解釈について3 (世界変動展望 著者)
2009-08-25 01:39:57
>上の方も言っているとおり比呂は塾の息子から
春華を救った話で「IlOVEYOU」とはっきり言っています。この時点でひかりへの失恋を癒して?くれた春華を好きになったということでいいと思います。

比呂が春華に"I love you."と言ったことを理由に、比呂ははっきりひかりより春華が好きだと考える人は多いですね。

私は比呂は春華が好きだけど、ひかりのことも好きで、内心迷ってたのだと思っていました。

いろいろ面白い解釈を述べていただいてありがとうございます。
Unknown (tt)
2009-09-27 20:46:36
はじめまして。
解釈は概ね同意しますが一点だけ気になったことが。

「その涙が決して勝利の涙ではないことをおれは知っていた。―そして たぶん、もう一人……」
のくだりは、比呂ではなく野田の心情ではないでしょうか?前に野田のコマを挟んでいますし、野田のメガネが反射して目が見えていないというのもこのモノローグにつながるからだと思います。また、比呂による自分の感情の説明としては言葉が不適当であるように思います。さらに言うと、終盤の比呂の心情については「ド真ん中に投げた」という行動以外一切描写しない方がより美しいと思うためです。
もう一人は野田 (世界変動展望 著者)
2009-09-28 01:40:38
「たぶん、もう一人」の対象が野田だというのは全く思いつきませんでした。そんな解釈もあったんですね。なるほど。

私は「そして、多分、もう一人・・・」という言葉の後にひかりが出てきたのでこの言葉の対象はひかりとばかり思っていました。

いろいろと解釈が楽しめてよいですね。
Unknown (気になる事)
2010-01-15 14:51:12
今読み終って分からないだらけで、みなさんの解釈を見て思った事なんですが、最後の投球の前に英雄に打たれてますよね?そのとき、比呂は「ちくしょう。。。どうしてもおれに勝てって。。。か」ってあるのは、元々負けてもいいと思ってたって事ですか???
あと、最後のはるかと比呂の会話で紙飛行機飛ばしたあと、はるかが「じゃ、スチュワーデスはわたしだ。」っていった後、間があって「たぶんーな。。」とあるんですが、何か異図ありますか?教えて下さいm(_ _)m
私の見解 (世界変動展望 著者)
2010-01-16 01:45:24
私なりの見解を述べます。

>そのとき、比呂は「ちくしょう。。。どうしてもおれに勝てって。。。か」ってあるのは、元々負けてもいいと思ってたって事ですか???

最後の対決は比呂と英雄の間でひかりをめぐっての恋愛対決の側面がありますから、ひかりを奪おうとする悪役を演じ、恋愛の決着では負けると悟っている比呂にとっては、勝負に負けて英雄がひかりを守ったという結末の方がいいと思ったんじゃないでしょうか。その展開の方が勝負の結果と恋愛対決の結果が一致してすっきりします。

>最後のはるかと比呂の会話で紙飛行機飛ばしたあと、はるかが「じゃ、スチュワーデスはわたしだ。」っていった後、間があって「たぶんーな。。」とあるんですが、何か異図ありますか?

結論から言うと、比呂の恋人は春華だということを示しているのだと思います。

比呂はひかり-英雄が別れず、ひかりが自分の恋人にならないのはわかっていますが、本人たちからまだはっきりと結論を聞いてないので、「ひかりはおそらく俺の恋人にはならない。だから、たぶん俺の恋人はおまえだ。」くらいの意味でヒロは最後の発言をしているのだと思います。
僕的な気持ち (比呂)
2010-04-05 18:35:26
やっぱり比呂は春華だと思います!
解釈 (世界変動展望 著者)
2010-04-06 00:16:49
この問題はどれが正解ということはないので、気に入った解釈を各々すればよいと思います。
無題 (ひも)
2010-04-14 05:39:30
10年以上前の作品ですが
今でも楽しめます
自分はi love youの件でヒロの気持ちが春華に切り替わったという意見が多くてびっくりしました
解釈のばらつきが青春の葛藤を表現していると思います
すばらしい作品ですね
見解について (世界変動展望 著者)
2010-04-14 23:15:00
この記事を書く前から最終回や比呂やひかりの気持ちは解釈が様々で一致したものはありません。そういうところもこの作品のおもしろいところだと思います。
Unknown (Rumi)
2010-04-16 00:14:25
こんばんは。読んでみていろんな解釈があるなぁと感心してしまいました。
最終回も含めた終盤の流れから、ちょっと自分なりの解釈をしてみました。


29巻の終わりのほうで、ひかりが比呂を連れ出して1日デートするエピソードがありますが、その別れ際、ひかりが比呂に「さよなら」と別れを告げていますね。「あなたと幼馴染でよかった」と言い残して。
これは「恋人にはなれない」という意味での「さよなら」だったと思います。ひかりはこのとき初めて自分の気持ちを比呂に伝えたのです。

このエピソードの後、ひかりと比呂それぞれがお互いのことを「大好き」と英雄に告げる場面があります。この「大好き」は幼馴染であり親友であり姉弟のようなふたりの絆を表すものであって、恋愛のそれではありません。このとき既にふたりの間には男女の関係になれないという事がはっきりしていたので「好きだ」ではなく「大好き」という表現になったのだと思います。この「大好き」の意味については、最終回で英雄も気づき「分かっていなかった」と悟るシーンがありますね。

ひかりが英雄に言う「選ぶ権利なんて最初からないのよ」という台詞があるため、潜在的にひかりは英雄が好きだったと取ってしまいがちですが、実はひかりも比呂も互いに結ばれたいと心の何処かで思っていたんじゃないかなと。試合前夜の橋の上のシーンは、もう男女の関係にはなり得ないふたりの哀しさが表現されたとても切ないシーンです。
このシーンを見て、ひかりは、比呂より英雄のほうが好きだったのではなく、英雄を好きになろうと決めたのだと感じました。
幼馴染など (世界変動展望 著者)
2010-04-17 00:48:29
>29巻の終わりのほうで、ひかりが比呂を連れ出して1日デートするエピソードがありますが、その別れ際、ひかりが比呂に「さよなら」と別れを告げていますね。「あなたと幼馴染でよかった」と言い残して。
これは「恋人にはなれない」という意味での「さよなら」だったと思います。ひかりはこのとき初めて自分の気持ちを比呂に伝えたのです。

このエピソードの後、ひかりと比呂それぞれがお互いのことを「大好き」と英雄に告げる場面があります。この「大好き」は幼馴染であり親友であり姉弟のようなふたりの絆を表すものであって、恋愛のそれではありません。このとき既にふたりの間には男女の関係になれないという事がはっきりしていたので「好きだ」ではなく「大好き」という表現になったのだと思います。この「大好き」の意味については、最終回で英雄も気づき「分かっていなかった」と悟るシーンがありますね。

この部分の解釈に関しては私もそんな感じが自然だという気がしました。しかし、その後のひかりの「選ぶ権利なんて最初からないのよ」というのは私は本文の通りの解釈が一番自然に思えてしまいます。

これは矛盾した解釈だと思いますが、そもそも作者は深く考えて話を作っていないので、一貫性のある解釈は難しく、場面ごとに適した解釈をしていくのがよいと思います。
ひかりの成長 (くま)
2010-06-09 15:38:22
ひかりが好きなのは、比呂です。
それは、ひかりの周囲の人間の言動から示唆されます。ひかりの父は、英雄と比呂が勝ったときどちらが嬉しかったかを分かりやすく発言していますし、叔父も「ひかりが好きなのは比呂君かと思っていた」と発言しています。
既に発言されている方がいますが、ひかりの母が息子を欲しがらなくなったのもそうですね。

ひかり自身がそのことに気づいていなく、周囲に反発してきたわけですが、比呂に接近する春華の存在をきっかけに気づき始めます。一方、ひかりの英雄への想いはグラつきます。小山内に対抗しているときは明確でしたが、英雄の突然のキスは否定的反応。木根とくっついた小山内に「二人が別れたら大変~」と言われて、周囲から当然のカップルとみなされている事に違和感を感じています。英雄は初恋の人であって、それ以上の存在ではなくなってきてるんですね。明確に英雄のどこが好きか語るシーンはなく、比呂が代弁するシーンだけです。

英雄とひかりの距離は、明和のベンチにひかりが入らないことでも印象づけられます。

で、この作品の裏テーマは「運命」です。英雄と比呂との対戦は運命的なものだと作中で記されていますが、どちらが勝つかも運命でした。で、比呂とひかりの関係性も「運命」ではないかと私は考えています。

だから「最初からないのよ、選ぶ権利なんか」を発言する時のひかりは、英雄より比呂が好きな事を自覚したひかりです。だから何も気づかず幸福だった時代は過ぎ、比呂の気持ち、比呂への自分の気持ちに気付けなかった事に涙を流すのです。ひかりの不幸は、4人の楽しい思い出もすべて、たのしい思い出ではなくなってしまったことですね。

比呂は、春華の「スチュワーデスは私ね」発言に、「たぶん、な」と答えています。それは100%ではないこと。比呂にとって、やはりひかりがNO.1であることを示唆しています。抱き合うシーンもなく、距離のある二人です。

だから涙を流すのは、比呂とひかりの2人。それは英雄と比呂とひかりを軸にした幸福な時代が終わる事を知るからです。その後に来る愛は、誰かの犠牲をぬきにしては成立しない大人の愛です。

二人の最終的な決断は語られません。でも「運命」からいえば、ひかりと比呂が結ばれていく事を私は感じます。

「比呂がいるから英雄を選ぶ権利が無かった」解釈は色々成り立ちますが、私はそう思いました。ただ野球漫画としては、ここで明確な結末を示さずに終わる事が美しかったのではないかと。

 これ以外の結末であれば、作者ももうちょっと示唆する内容を書いたように感じます。
そんな解釈が! (世界変動展望 著者)
2010-06-09 23:10:52
ひかりが本当に好きなのは比呂というのは一般とは逆の解釈ですが、そんな見解があったとはと思いました。自分にとっては新鮮な見解でよいです。

英雄は「誰よりも雨宮ひかりが好きなのはこの俺だ。」といってひかりと抱き合うし、春華の「スチュワーデスは私ね。」に対する、比呂の「たぶんな。」の発言から考えると、比呂-春華、英雄-ひかりで安定すると思うのが自然な考え方だと思いますが、その後は誰にもわかりませんし、ひょっとするとそうかもしれませんね。

比呂の「たぶんな。」という発言も、あなたの言うとおり彼にとって一番なのはひかりだという意味もあると思います。

なかなか面白い見解だと思います。
「その涙が・・・」 (のだ)
2010-06-26 14:30:36
「その涙が決して勝利の涙ではないことをおれは知っていた。―そして たぶん、もう一人……」

は間違いなく野田でしょう。これは解釈の違いでは無く、構成上間違いないかと。
涙の語り手 (世界変動展望 著者)
2010-06-26 23:05:17
その言葉は当初比呂が自分の感情を語ったと思っていたのですが、よくよく考えてみると、比呂が語り手だとすると、自分の感情を自分が知っているのは当たり前ですから「その涙が決して勝利の涙ではないことをおれは知っていた。」と言うのも不自然な感じもします。

それにしてもこの記事は多くの人が熱心にコメントしてくれて嬉しいです。ありがとうございます。
ドラマは邪道!笑 (まどか)
2010-07-19 02:27:37
大学が夏休みに入り、時間ができて、久しぶりに読み返したので、コメントさせていただきます。この記事は、二年前に書かれたのにもかかわらず、示唆に富んでいて素晴らしいので、「多くの人が熱心にコメントして」いるのだと思います。

まず、あたしは、この記事の解釈にすごく共感できました。もちろん、他の方の解釈を否定するものではありません。

正直、多くの人達の考え方の根底には、恋は1人にしか落ちないものだという潜在的もしくは無自覚的な固定観念があるように思えます(処女信仰に似たようなものかもしれません)。もちろん、それに越したことはないし、そういう純愛観を持っている人の考え方も理解できます。しかし、2人以上を好きになるということは創作世界の中でも、現実世界でも十分にあり得ることであり、この可能性、現実性を少しでも考えることができれば、このH2のラストの解釈は非常に容易になると思います。

つまり、この記事の筆者の方も言っておられるように、「ひかりは英雄も比呂も好きだった」
「比呂はひかりもハルカも好きだった」
と理解するのが自然だと考えられます。それらを根拠づけるセリフ、描写は、この記事でも、コメントでもいくつも指摘されています。

そうすると、ひかりがどちらの方(英雄or比呂)を「より」好きだったのか、比呂がどちらの方(ひかりorハルカ)を「より」好きだったのかという疑問はあるとしても、どちらか一方しか好きでなかったということは、ラストの段階までは言えないように思います。

よって、ひかりと比呂がどちら(英雄or比呂、ひかりorハルカ)を「より」好きだったのかという議論は成り立ちえても、どちらか一方を好きだったかという議論は成り立ちえないように思えます。(異論は認めます。笑)

I love youで、ひかりからハルカへ気持ちが移っているという理解は、最後の涙とかの描写を考えると、タイミングが早すぎるように思います。結局、あのラストまでは、どちらか一方を選択するという描写はなく、ひかりも比呂も2人の男性もしくは女性に恋に落ちていたと理解するのが自然でしょう。(潜在的にはどちらか一方を選択していたとしても、この時点までは無自覚だと考えると・・・)

したがって、あたしの上記のような理解からすれば、この記事の筆者の方の考え方が非常に説得的で、筋が通っているように思えるのです。

主観的な意見を言えば、フラフラしているもの同士(高校生は気持ちがフラフラしてて当然です)、比呂とひかりがくっついてほしかったと思っているので、上記のような解釈は心苦しいところがあるのですが(笑)、客観的にこの作品をみたら、このような解釈が妥当なのかなと思いました。

そして、結局ラストの時点で、二人がどちらを選んだかについては、まずひかり→英雄は確実だと思います。正直、比呂がハルカを「積極的」に選択した可能性もなくはないとは思うのですが、やっぱりひかりをあきらめたというような、「消極的」な選択だった気がします。つまり、ひかりは潜在的に英雄の方を「より」好きだったことに気付いたのに対し、比呂はひかりを「より」好きだったものの、その気持ちをふっきって、結果的にハルカの方を選んだような形になっているのだと思いました。(こういうふうに解するとハルカがかわいそうなようにも思えるけど、比呂がハルカのことを好きなことには変わりありません)

あたしは、個人的にはハルカちゃんの方が好きなので、ハルカちゃんみたいな良い子は英雄みたいな一途な人と上手くいってほしいなぁと密かに思っていました。笑

最後になりましたが、完結してから何年経っても、議論されるような名作を生んだあだち充に乾杯♪
一番のひねくれものはあだち充大先生 (パンチ)
2010-07-19 23:48:45
色々な人の見解を読ませてもらって、自分の考えも少し変わりましたが、肝がみなさんとは違ったのでコメントしてみます。

長くなりそうなので大事なとこだけ意見を言わせていただくと、最終的に比呂が好きだったのははるか。ひかりが好きだったのは比呂じゃないかと思っています。

そして、最後の試合でひかりは比呂に振られたんじゃないかと思います。

比呂にとってひかりは「初恋」であって現在好きなのは、I LOVE YOUの通りはるか。
逆にひかりにとって英雄こそが「初恋」で、現在好きなのは比呂だと思います。

比呂とひかりはあまのじゃくでひねくれ者の似たもの同士だと思います。(根本の性格が)
だからこそ素直な英雄やはるかに惹かれる部分もあったんだと思います。

だからこれまでも何かと比呂とひかりは言葉以上のもので理解しあっていました。
(そこに英雄やはるかは付いていけないものがあった。)

それは言葉で語れることのなかったラストの試合もそうだと思います。
本当の意味で理解できたのは比呂とひかり(野田も多少加わるかも)だと思います。
結婚した保健の先生が言ってたとおり100%理解している確信はないと思いますが。

ですので、試合後の二人の涙は少し意味の違うものだと思います。
ひかりは比呂の涙、想いを受け取って泣いたんだと思います。

ひかりの「選ぶ権利がない」というのは、ひかりが比呂から選ばれる側になるからだと思いました。(比呂はひかりを選ばなかった)

比呂の思春期が遅かったことで一度すれ違ってしまった比呂とひかりですが。
比呂の初恋が終わってしまってから気持ちに気づいたひかりが、今度は遅すぎた。

立場は入れ違って、結局すれ違ってしまったという、切なくて悲しい話だと僕は思いました。

コメント等 (世界変動展望 著者)
2010-07-20 00:48:55
皆様コメントありがとうございます。

・まどかさん

本記事のコメントが多い理由は、私の推測では本記事の内容が多くの人に興味があって、かつ読者の方々が様々な見解を持ちそれを語りたいからだと思っています。本記事の内容が読者の方に有用な情報を提供しているなら幸いです。

私も比呂はひかり、春華、ひかりは比呂、英雄に好意を持っていると推知させる描写があるのでどちらか一方だけ好意を持っていると考えるのは不合理で、二人に好意を持っていると考えていました。

ただ、多くの方からコメントを頂いて比呂の春華に対する「I love you.」の言葉ではっきりと春華の方が好きという気持ちを持った等、自分にはない新鮮な見解がわかって有意義でした。しかも、それを元に読み直してみると、確かにそんな見方もできるなと思ったので、いろいろと解釈を話し合うといろんな鑑賞が楽しめる作品なのだと思いました。

私がネットで見た限りでは、読者の好みによって主観的解釈が分かれていたと思います。例えば、比呂-春華が恋人同士になることに好感を持つ人は、比呂の「I love you.」発言で春華の方をはっきり好きになった等。

この記事のコメントがどこまで続くかわかりませんが、今後も読者の方の様々な見解を知りたいと思います。

・パンチさん

見解興味深く読みました。比呂が本当に好きなのは春華で、ひかりが好きなのは比呂。そしてひかりが比呂に振られて涙を流すというのは全く気が付きませんでした。最終的に比呂、ひかりはすれ違ってしまったと考えると本当に切ない物語です。

私は比呂の涙はひかりへの恋を失った哀しさからだと思っていたので、比呂がひかりを振ったとは全く考えていませんでした。大切な女性を振るのは意外と涙を流す心境になるのかもしれませんね。

比呂とひかりがあまのじゃくといのは私もそう思うところがあります。例えば、石商との対戦中ひかりが比呂の記事を書く場面がありますが、おそらく直截的に好意が感じられる文章ではなく、まわりくどく又は好意の裏返的な文章でそれを表現した点は彼女の素直でない性格を表していると思います。

原作で甲子園の決勝が語られることなく終わってしまう点は以心伝心的な意味があるのかもしれませんが、私はそれにあまり意味はなかったと思っていました。なぜなら、肝心なのは主題等表現すべきことを十分に表現することであり、ラストの舞台が決勝であるか準決勝であるかは本質的な問題ではないと思っていたからです。

決勝戦で決着がつくというのはすっきりしてよいですが、それは以前にタッチで同じような展開が描かれています。あだち充は過去の作品と同じ事を描いて自分の表現したいことを2度以上伝える必要はないと考えている又はそれを嫌う傾向があると思うので、過去にタッチで同様の展開を描いたため、H2ではそれを避けたのではないかと思います。

別な例ですが、少し前に完結したクロスゲームの最終戦で、最大のライバルである三島敬太郎を三振にとらず、手が出なかったフォアボールで歩かせ、次のバッターを打ち取って試合終了としたのも過去作品のラストとの重複を嫌ったのではないかと思います。

皆様コメントありがとうございます。
すみません補足・・・ (パンチ)
2010-07-20 07:42:31
返事ありがとうございます。

「言葉で語れることのなかったラストの試合」
これは準決勝の事です。

分かりづらい表現をしてしまって申し訳ありません。
はっきりと言葉で表現されなかったストレートの意味や比呂の心境って意味で書いたつもりでした。
わかりました (世界変動展望 著者)
2010-07-21 01:54:29
読み違えていました。なるほどそういう意味だったのですね。わかりました。わざわざありがとうございます。
思わず (ナンプラ)
2010-11-24 14:43:06
こんにちは。興味深いエントリー、そしてコメント欄、楽しく拝見させていただきました。


私の解釈は、最後の野球での対決はパンチさんの書いている

>そして、最後の試合でひかりは比呂に振られたんじゃないかと思います。

これが前提でありまして、


その後(最終回で)ひかりは英雄に別れ話を切り出していると思いました。
自分の気持ちをうまく話さない英雄に、ちくちくと皮肉を言うひかりちゃん(笑)
「最初から無いのよ 選ぶ権利なんか」
と言って、今にも去っていきそうなひかりに
「誰よりも 雨宮ひかりが必要なのはこの俺だ」
と(二度目の?初めての?)告白する英雄。
ここから本当の2人だけの物語が始まるんではないでしょうか。


また、比呂について、
失恋のショックで無理に明るく振る舞う比呂に対して、いつもと同じように笑顔で「おはよ!」と声をかけてくれる春華の存在があり、
比呂の紙飛行機という子供っぽい遊び(過去)は屋根にひっかかるんですが、「スチュワーデスはわたしだ」という一言で、未来について思いをはせた比呂の紙飛行機が再び飛び立っていき、これもまた2人だけの物語が始まっていく予感を感じました。

思わずコメント投稿させていただきました。H2が一番好きです。
比呂に振られたひかり (世界変動展望 著者)
2010-11-24 21:27:36
ひかりが比呂に振られたと考えると、確かに「最初から無いのよ 選ぶ権利なんか」というひかりの言葉は自然な気がしますね。つまり、振られたから選ぶ権利がないと。

私も「最初から選ぶ権利なんてないのよ。」の解釈がよくわからなくて、言葉や行動の外観から、おそらく本文のようなことだろうと思ったのですが、これについては確信がありません。

コメントありがとうございました。
私的 (奈々氏)
2010-12-06 12:40:20
自分も意見を書かせてもらいます

比呂が本当に好きだったのはひかりであり、ひかりが本当に好きだったのは比呂であったと思います。
(勿論、春華や英雄への想いが偽りだった訳では無いが)

比呂の涙はひかりへの想いの決別の涙であり、ひかりの涙は自分の本当の気持ちを知った涙だと思います。
(比呂が好きだと)

あと比呂がひかりをふったのではなく、比呂が自ら身を引いたと解釈しています。

最後の勝負については
ファールになった風はひかりのお母さんから比呂へのエールだったんじゃないでしょうか。

そしてストレートを投げたのは勝負の結果(勝ち負け)が大事なのではなく、全力で真っ向勝負する事が比呂にとって大切な事だったんだと思います。

好きあっている同士が最後むすばれずに終わってしまったけれど、春華との明るい予感もさせて幕を下ろしたんじゃないでしょうか。
ひかりの母 (世界変動展望 著者)
2010-12-06 23:23:45
英雄の打球をファールにした風や最後のストレートはひかりの母によるものだという解釈は以前から知っていました。

ひかりの母に真っ向勝負させられ、恋愛に決着をつけたという考え方は面白いと思います。ひかりの母が突然死んでしまったのには驚いたのですが、ひょっとすると作者の人生経験と何か関係あるのかもしれません。
Unknown (通りすがりの名無し)
2010-12-15 17:33:19
おもしろそうなので私も私見を書かせてもらいます。

超高校級な野球の才能を持ち合わせた2人が世間中から持てはやされる。
高校球児の憧れである甲子園での試合中であってもそのスーパー野球少年の2人の心の中には「1人の女の子」しかなかった。

ここだけ言えばひかりの奪い合いという簡単なものになってしまいますが、比呂も英雄も春華に惹かれている描写もところどころで見受けられますね。

野球の才能は素晴らしくとも、様々な恋に心を動かす「17歳の高校生」だというのがこの作品の真意なのではないかと。

酷く馬鹿でそれでいてすごく甘酸っぱいそんな青春の葛藤を
「甲子園という舞台」「プロ入りが有望なスーパー野球少年同士」
そんなシチュエーションでより強調させた作品ではないかと。

当たり前の事を途中挟みましたが、ふとした時にふとした相手に心を惹かれて悩んでいる。
描かれている本人たちでさえ整理できない高校生の恋愛。
読む年齢、読む人、読む回数によっても様々な受け取り方ができる名作だと思いますね。
伏線をうまく消化できないとか、ラストを濁す方が楽だったといった作者の人間らしさも出ているのは間違いないと思いますけどねw
作者の考え (世界変動展望 著者)
2010-12-15 20:24:21
最終回に対する作者の考えは全くわかりません。読む限り、あまり整合的に作られていない感じがします。私はできる限り整合的になるように解釈していますが、それでも腑に落ちない点があります。
H2 (和算愛好家)
2010-12-16 07:50:52
あるとき、野球部に所属する生徒に、「君にはライバルっている?」と聞いたら「自分が英雄だったら、比呂にあたる人物ならばいる。」と答えてきました。

ちなみに彼自身は高校通算ホームラン50号を超えていて、ライバルは甲子園マウンドで投げたことがあります。

あだち充の最高傑作のひとつですね。
H2の知名度 (世界変動展望 著者)
2010-12-23 23:50:06
H2は1992年から1999年まで連載ですから、今から10年以上前の作品ですが、今の高校生でも知名度は高いですね。
私の解釈 (あやこ)
2011-03-04 23:52:07
昔、途中まで読んでたんですが最近全巻を読むことができました。
ラストの解釈がよくわからなてここにたどり着きましたが、みなさんの解釈を読んでわかったような気がします。
特にくまさんの解釈に同意します!

まず、ひかりは比呂が好きですね。
試合前に比呂に「がんばれ、負けるな」と言っているのが告白だと思います。
その後泣きながら比呂に何かを訴えていますが、私の勝手~な解釈によると「比呂の成長が遅いのが悪かったんだ」的な事を言ったんじゃないかと。
それを受けての「ごめん・・・」かと。

>だから涙を流すのは、比呂とひかりの2人。それは英雄と比呂とひかりを軸にした幸福な時代が終わる事を知るからです。その後に来る愛は、誰かの犠牲をぬきにしては成立しない大人の愛です。

この解釈素晴らしいです!!
でもまだ17歳、大人の愛は先送りしてる感じがリアルです。
英雄の真っ直ぐさ、はるかの天真爛漫さに心が揺れてる感じが高校生らしくていいです。

>二人の最終的な決断は語られません。でも「運命」からいえば、ひかりと比呂が結ばれていく事を私は感じます。

私もそう思います。
二人の涙はいずれくる犠牲を覚悟しているように思われました。
保健の先生が伏線でしょうか。
比呂とひかり (世界変動展望 著者)
2011-03-05 00:41:20
私もこの作品は運命がよく使われていると思います。比呂が英雄と同じ高校に行かなかった運命を示唆する「神様が見たかったんだろ。オレと英雄の対決を。」という比呂のセリフや最後の対決で英雄のホームラン級の当たりが風でファールになったことなど、いろいろ運命的なことが多いです。

私も言われてみると運命っぽいことがよくあるなと気が付かされました。

最後の千川-明和一戦の前日に橋の上でひかりが比呂に泣き付くシーンはお互い愛情を持っている者同士が結ばれるのが難しいことに起因する二人の哀しさや切なさを表していると私は思っていますが、このシーンを含めてひかりが比呂に愛情を持っていると推知させるシーンはたくさんあります。

保健の先生の件は二人が結ばれる運命と関係あるのか、私はよくわかりません。何か意味はあると思いますが、作中にそのことに関する作者の意図を推知させる根拠が乏しいので何ともいえません。

しかし、漫画の世界ですから運命は本当にある話で、案外比呂とひかりは将来結ばれるのかもしれません。比呂は英雄よりひかりとの距離が近いところがありますからね。
青春ってこんなもの、というところでしょうか (ぞう)
2011-04-22 02:25:02
高校生の時H2をばっと読み、難しいなぁ、でも面白かったな、という印象でした。7、8年たち、もう一度読み、ここをみつけましたので、遅まきながらコメントさせて下さい。
私の意見で1人1人。
ひろ:ひかりへの初恋は終わりはるかへひかれている。また、英雄を踏み台にはできない。恋愛とは何なのかさえ迷うひろに対して、すでに多少の恋愛経験があり、しかもこれほど人を好きになったことがないと自分を信じているはるかに決めようとしている。だから決勝前夜に明らかにひかりに会いに行くのに勘づきながらも自分を信じてくれ、試合中も明るくふるまってくれるはるかには、ひかりには言わないようなストレートな表現で気持ちを、感謝を伝える(試合中に)。試合中には、がんばれ、負けるな、という一番欲しかった励ましを、これからはひかりなしでもらえることに気づく。長年のひかりへの思い、自分に傾いているひかりへの思いを断ち切るため勝利にこだわり、英雄には勝つことでひかりを一番必要としているのは英雄であることを気づかせる。負けることでスッキリさせようとしていないか、と聞かれたひかりの母の写真を最後にはり、勝つことでけじめをつける様子を見てほしいと願う。結果、ホームランはファールになりスライダーは直球になる。この決断にすぐには
続きです。 (ぞう)
2011-04-22 22:59:42
すみません。書ききれなかったので続きです。
ひろ:ひかりへの思いに終止符をうつ決断にすぐには爽やかになれず、涙がでる。しかし、次の日の朝にははるかの会心の笑顔があり、はるかとの新たなスタートを感じている。ひかりには草野球でいいと言っていたのに、はるかの夢にあわせるゆうに大リーグにふれるところが根拠。
ひかり:初恋は終わって、ひろに思いが傾いている。しかし相手が英雄だったゆえに揺れている。最終戦のあと、傷ついた英雄と話す場面で、ひかりの顔が全て暗いことからこの結末にひかりはあまり幸せではない気がします。ひろに、さよならと言う時の顔にならないのですから。
はるか:英雄とはるかは、本当の自分とは違う自分を演じることができるひかりとひろと違い、正直な人。はるかは、最終戦の前夜、明らかにひかりに会いに行くと勘づきながらもひろを信じる。試合中も、今までのようにひかりに言及したり、ひかりと自分を比べることもない。最後のはるかの笑顔は、全て明るく描かれているので、はるかとひろのこれからは明るいと思っていいのではないかと思います。
私が皆さんの意見を読みながら考えたのはこんな感じです。初恋では、ひろが遅れ、今度はひかりが遅れた。ひろと英雄でH2というよりは、ひろとひかりのH2という感じですね。しかし、あだち充さんの野球の絵は本当にうまいと思います。今にも動きだしそう。
運命的なものかも (世界変動展望 著者)
2011-04-23 01:01:29
比呂は最初からひかりを奪うつもりはなくて、悪役に徹することでひかりと英雄に互いの存在の大切さを認識させるつもりだったのかもしれません。

最後に風でホームランがファールになったり、ひかりが英雄が結ばれたことも運命だったのかもしれません。

「最初から選ぶ権利なんてないのよ。」

というひかりのセリフはひょっとすると運命的に2人が結ばれることが決まっていて、権利がなかったということかもしれないと思いました。

ただ、上の方の意見では結ばれる運命にあるのは比呂-ひかりとのことですが。比呂は英雄以上にひかりのことを理解している描写があるので、この2人が結ばれた方が自然という感じもします。
Unknown (パンチ2)
2011-10-09 01:30:55
これは、あくまても私の見解です。突然すみません。
皆さんの解釈やコメントを見て非常に面白い‼と改めて考えさせられた私は、ついついココに書き込みをしていました。

ヒロには、やっぱりハルカちゃん(^^)
ヒカリちゃんとは長く居すぎたのかも…
私は…ヒカリちゃんが最初から、あまり好きではありませんでした。
いつも、曖昧な態度をとるから。仕方のないことなんてない。
ヒロもヒカリちゃんも、お互いに好意を抱いていたことは間違いなく事実。幼なじみで家族で…恋人の様に…

だから私は、ヒデオがヒカリちゃんを想う気持ちと
ハルカちゃんがヒロを想う気持ちが、悲しくて、せつなくて、たまりませんでした。

H2→ヒロ:ハルカ、ヒデオ:ヒカリ
の解釈で私はいきたいと思います☆
回答 (世界変動展望 著者)
2011-10-09 19:04:53
コメントありがとうございました。
好きな立場で解釈すると楽しいと思います。
Unknown (通りすがり)
2012-03-20 01:15:31
突然で恐縮ではありますがH2は大好きな漫画のひとつであり興味がわいたので僕も僕なりの見解を書かせて頂きます。

比呂はひかりのことが大好きなのですが、だからといって親友の英雄を裏切ることは絶対にしたくなかったんだと思います。英雄の「おれは何もわかっていなかったのか。」というのは、比呂は最初からヒール役に徹するつもりだったということを彼がわかっていなかった、という意味かと思います。だからスライダーが頭をかすめ、三振をとられた。
ひかりは「選ぶ権利なんて~」と言ったのはそれが分かっていたからではないでしょうか。ひかりが英雄より比呂の方が好きだというのは言うまでもないことですが、たとえひかりが比呂を選んだとしても、比呂にはひかりが英雄を振るという形で彼女を手に入れることは出来ない、ということにひかりが気付いたから「最初から選ぶ権利なんてなかった」と言ったのだと解釈しました。
比呂の中の一番もひかりでしょうね、ただ恋愛より友情をとった彼は試合中もヒール役に徹し、「―それだよ英雄。忘れるな。その融通の利かねえバカ正直さに雨宮ひかりはホレたんだ」から、最後はひかりに英雄の良さを再認識させるため“バカ正直”に直球勝負をした、ってことかなって思ってます。
コメント (世界変動展望 著者)
2012-03-20 01:59:15
これに関しては様々な見解があり、本当に皆さんの熱心なコメントに感謝しています。
これだけは言える (Unknown)
2012-04-02 02:23:52
世界変動さんの解釈は微妙です。
33巻と34巻しか読んでないないならそうなりますが、ちゃんと25巻辺りから読み込んでください。

ひかりは比呂の大切な幼馴染の一人ですし、そういう描かれ方をしています。ひかりのことが大好きなんだぜ発言は、だからひかりを泣かせた英雄が許せないということですよ。
比呂の涙は英雄への失望から真っ向勝負を避けるはずだったのが最終回で撃たれて英雄のすごさを認めて、日本一の投手になるという亡きひかりの母親との誓いを思い出し日本一の打者から三振を奪ったことでひかりの母親と一区切りついた涙でしょう。
コメント (世界変動展望 著者)
2012-04-02 21:39:20
25巻あたりから読んだときの解釈はそうかもしれませんね。コメントありがとうございました。
Unknown (Unknown)
2012-04-22 21:59:45
ヒカリの「選ぶ権利なんてなかった」発言について。
まず、ヒカリが「選ぶ権利」を有するためには、前提として、ヒロとヒデオがどちらもヒカリを女性として好きだといことが必要になる。
しかし、上記発言の通り、ヒロとヒデオの最終対決の後、ヒカリは自分が選ぶ権利を有していなかったことを自覚した。
これは即ち、ヒカリが、ヒロの思いが既に自分には向いていないことを、より正確には、ヒロが自分に対する思いを諦めたことを自覚したことを表している。

では、なぜヒカリはそのように自覚したのか。
それは、やはり、ヒデオが予想(希望?)しているであろう「ど真ん中のストレート」をヒロがあえて投げたことに原因がある。

ヒデオが怪物であることはそれまでの描写で明らかである。その怪物が、予想通りのコースに予想通りの球種が投げられて打ち損じることは(現実世界ではあるだろうが、漫画の世界では)考えられない。つまり、ヒロはこの勝負の結果にヒカリの選択が委ねられていることを知った上で、あえて確実に打たれるであろう球を投げているのである。
これは、ヒロがヒカリに対する思いを諦めていることの表れ以外の何物でもない。

ヒロの投球からヒロの上記の真意を悟ったヒカリは、自分には選ぶ権利はなかったことを自覚したのである。

そしてこのことは、ヒカリのヒロに対する思いの終わりも意味していた。
作中の描写から、ヒカリの心がヒロとヒデオの間で少なからず揺れていたことは容易に読みとれる。
ヒロの投球は、そんなヒカリに対する決別の意味も有していたのであろう。
「俺はお前を諦める。だからお前もいつまでも揺れているんじゃない!」というメッセージである。
このヒロの気持ちに触れたからこそ、ヒカリは涙を流したのではないだろうか。

では、ヒロはなぜ泣いたのか?
当然、ヒカリに対する思いを諦めたことを伝えたことからくる涙であろう。
しかし、それだけではない。
ヒロは野球でも負けるつもりだったのである。
このことは、最後の投球の直前、ヒデオにあわやホームランかと思われた特大ファールを打たれた後のヒロの心理描写(「どうしても俺に勝たせたいらしい」とか云々)から明らかである。
ヒカリに対する思いを既に諦めているとはいえ、名目上はヒカリをかけた勝負である。ヒロとしては負けたほうがスッキリする。
ヒロは、「これからもヒカリをよろしく」という意味も込めてど真ん中のストレートを投げたのである。
しかし、結果はヒデオの、本来であればあり得ない、空振り。
直後のヒロと野田の会話から、最後の一球が今までで最高のボールであったことが分かるが、それだけであの怪物が空振りをするだろうか。
後日ヒデオ自身も語っている通り、一瞬だけ高速スライダーが頭をかすめたことが原因であった。

ヒロの涙は、負けてスッキリとヒカリに対する思いを断ち切ろうとしたはずが、親友の自分に対する僅かな疑念が原因で勝利してしまったことからくる、ある種の不完全燃焼感、親友に対する失望も含まれているのではないだろうか。

私の解釈は以上です。
結論としては、ヒロはハルカが好き。ヒカリも好きだけど、ヒデオが居る限りどうにもならないことを自覚している。だから、決別のど真ん中のストレート。しかし、ヒデオはヒカリに対する思い(勝ちたい)が強すぎて、親友を疑ってしまう。結果、空振り。ヒカリはそれを見て、ヒロとヒデオの自分に対する思いを知り、嬉しくて、寂しくて涙。

うーん、私としては、説明しきれないところはあるものの、この解釈で納得なのですが、このままだと、ヒデオが格好悪くなってしまうし、ハルカが余りにも蚊帳の外なんですよね。
個人的にはハルカが一番好きなので、もっとハルカをからませてあげたかったのですが。

最後に、ヒロが最後の最後で最高の一球を投げることができたのは、ヒロと野田の会話から「誰かに投げさせられた」らしいです。
この「誰か」とは、だれなのでしょうか?
私はヒカリだと思うのですが、このように考えると、私が今まで展開してきた解釈と完全に矛盾してしまうので、あえて無視しました(笑)

考えれば考えるほど難しいですね。
良い漫画とだと思います。
見解 (世界変動展望 著者)
2012-04-23 00:28:53
ラストの解釈は完全に整合的に考えるのは無理だと思います。適当なところを無視して、できる限り整合的な解釈になるようにするのも一つの方法でしょう。
解釈は難しいので感想を (Sunrise)
2012-05-08 07:04:43
こんにちは。楽しく見させてもらいました。
ラストの解釈ほんといろいろですね。

比呂とひかりの台詞や行動などを拾っていくとある程度相思相愛なのが分かりますが、それでもラストとの明確な整合性はとれません。おそらく作者もどういう決着をつけるか、本心はどうなのかまで綿密に計算して描いてはいなかったのでしょうね。

幼馴染の男女が年を重ね、互いに恋心を意識したときには片方に既に彼氏がいた。
普通の恋愛ドラマなら三角関係がこじれたりするもんですが、あだち作品のキャラは皆誠実ですからね。3人の立場は何も変わらず切なさだけが残ったという感じでしょうか。

春香ちゃんは残念ながらメイン3人に比べるとあまり重要ではない役回りだと思いますが(一途な健気キャラ)、最後は比呂との新しい関係を踏み出すような希望を抱かせる感じがよかったです。
回答 (世界変動展望 著者)
2012-05-09 00:29:10
確かにラストを完全に整合的に考えるのは無理だと思います。あだち充は悩んでいたんでしょう。
私の見解 (ヒロ)
2012-08-17 02:38:25
私の見解としては、比呂が一番好きなのはヒカリで、ヒカリが一番好きなのは比呂。

比呂もヒカリも人が良すぎて、一緒になる選択肢を選べなかった・・・。選ばせることができなかった・・・。

作者はきっとヒロとヒカリが引っ付くことを一番高い可能性として、話を進めてきたが、この二人が英雄や春華を裏切ってまで、一緒なるストーリーを思いつかなかったのではないだろうか・・・。


結構な長丁場であったが、どうやってヒロとヒカリが結ばれるハッピーエンドにするのだろうかと読み進めた。しかし、比呂の立場からみていると(←ずっとヒロの立場で見ていた)大切な仲間である英雄との関係は崩れるし(どううまくいっても今まで通りとはいかない)、結構好きな(ヒカリの存在さえなければもっと普通に付き合っていただろう)春華を悲しませてしまう。

私自身であれば、英雄と春華を裏切ってでも、ヒカリと一緒になる選択肢をとったのでは・・・とずいぶん悩んだが、結論は他人を不幸にしてまで、ヒカリを自分のものにできないお人好しのタイプであったのだろう。

もっといえば、ヒカリを自分に・・・とも考えたかもしれないが、比呂とヒカリが一緒になるということはヒカリも英雄と春華を裏切ることになり、ヒカリを苦しめる・・・。

ヒカリの性格から考えると、一番好きなのはヒロでも、この状況では、英雄を選ぶのではないかとも考えられる。

ヒカリと春華も何度も会っていて、そこそこ仲良しなのもこの結論となる一つの要因だろう。

なんにせよ、ヒロもヒカリもお互いの気持ちは意識してわかっていたが、みんなのことを考えると、一緒にならない結論でよい。仕方がない。今更一緒になれない。と早いタイミングで確認しあってきたのだろう。

また、最後のストレートは、打たれても良いとスライダーではない選択肢を取ったのだろう。2点差で、ホームランを打たれてもまだ1点リード。英雄には、負けても試合に勝てれば、野田や仲間を裏切ることにはならない。

Unknown (ヒロ)
2012-08-17 02:45:58
Unknown (Unknown) 2012-04-22 21:59:45
の見解は、私とほ一緒です。

下記の解釈です。

最後に、ヒロが最後の最後で最高の一球を投げることができたのは、ヒロと野田の会話から「誰かに投げさせられた」らしいです。
この「誰か」とは、だれなのでしょうか?
私はヒカリだと思うのですが、このように考えると、私が今まで展開してきた解釈と完全に矛盾してしまうので、あえて無視しました(笑)

英雄に勝たせるつもりで、投げた1球ですが、ヒカリを思う気持ちに投げさせられた。誰かには、ヒカリで、それだけヒロのヒカリに対する気持ちが強かったため、最高のストレート(2度と投げられない1球)となったのでしょう。
Unknown (ヒロ)
2012-08-17 03:01:06
最後に、ヒロが最後の最後で最高の一球を投げることができたのは、ヒロと野田の会話から「誰かに投げさせられた」らしいです。
この「誰か」とは、だれなのでしょうか?

これはヒロの中では、ヒカリのお母さん。
野田の中では、ヒカリ(ヒロのヒカリへの本気であった気持ち)であると訂正。
Unknown (ヒロ)
2012-08-17 03:34:25
9回裏のマウンドに上がるタイミングで、
春華にたいして、なれよスチュワーデス。絶対----。と言っている時点で、①春華をえらんでいる。②プロになると決めている。

野田に、「本当に好きなんだな?ヒカリちゃんのこと」と問われ「ああ」と答えた段階で、野田のためにも、仲間のためにも、試合には必ず勝つ。上記の②からも必ず勝つ。と決心している。

2番バッター、3番バッターを三振にした(塁に出さずに済んだことで)ことで、英雄との勝負の幅が広がった。(点差は2点ある)

英雄との対決・・・
1球目はギアチェンジ。
2球目はファール。
3球目同じストレートを投げるとわかっている英雄に対し、ホームラン覚悟で投球。
一時的な風でファールとなり、「ちくしょう・・・どうしても俺にかてって・・・か」
これは、ヒカリのお母さんに対して・・・。風はお母さんが・・・・。
打たれても良いと思って投げたストレートをヒカリのお母さんにファールにされ、次のボールを三振を狙うスライダーに決める。
しかし、英雄の目をみて、振りかぶった瞬間にストレートに持ち変える。

結果的に英雄の迷いで三振となる。
野田がミットを動かさなかったのは、比呂を一番よく理解しているから。
ストレートを投げさされたのは、英雄の目。
「あんな球。2度と投げられねえよ」を投げさせたのは、
比呂からすれば、ヒカリのお母さんで、
野田からすれば、ヒロのヒカリへの気持ちの大きさから。

その涙が決して勝利の涙ではないことを俺は知っていた。は野田のセリフで、「そして多分もう一人・・・」は最後までストレートの勝負を受けた英雄。

野田も最後までストレート勝負をした比呂の投球から、英雄も比呂の出した結論に気付いただろう?と思っている。



コメント (世界変動展望 著者)
2012-08-17 03:55:05
>その涙が決して勝利の涙ではないことを俺は知っていた。は野田のセリフで、「そして多分もう一人・・・」は最後までストレートの勝負を受けた英雄。

--
英雄は最終回で「おれは何もわかっていなかったのか。」と述べており、ヒロの真意をわかってなかった描写でした。そう考えると「多分もう一人」は英雄ではないと思います。普通に考えてひかりじゃないですか?
わたくしの解釈は (甲楽わん)
2012-08-18 10:39:12
これまでのコメントを楽しく拝見いたしました。皆さんH2大好きですね。
私も、最近H2を再読しました。私の解釈を述べたいです。
かなり、長くなってしまいましたが、コメントいただければ嬉しく思います。

私は、4人の立場の変化を受けて、結末を解釈します。

立場の変化を簡単にまとめます。
①比呂とはるかの恋愛関係はお互いを恋人と認め合うまでに発展し、将来を支えてくれる存在として、お互いを意識しあうようになった。それを、ひかりは比呂と友人を通して知っている。
②高校入学当初、比呂とひかりはお互いを恋愛対象として意識する。しかし、二年の夏の甲子園を機に、比呂とひかりは、お互いに幼馴染の立場(比呂はひかりと英雄の恋を見守り、ひかりは比呂とはるかの恋を見守る立場)をとるようになった。
③ひかりは英雄との恋愛関係を深めようと努めるが、英雄がなんでも一人で解決するしっかり者であるがゆえ、うまくいかない。そのため、ひかりは「カッコつけない英雄」を知らず、英雄も「素直でないひかり」を知らないままでいる。
④英雄は、①②③の変化を理解することがないまま、真直ぐな性格ゆえ、野球の勝負でひかりを手に入れようとしている。

①~④を踏まえ、結末における比呂、はるか、ひかり、英雄の想いを拾ってみます。()の中が想いです

英雄とひかりの会話
ひかり:「ヒデちゃんがいつも鍵をかけている部分にわたしの居場所がある。だから、なるべく開けておくように。(カッコをつけて隠している英雄、挫折したときの英雄が、わたしをしっかりさせてくれる。だから、なるべくカッコつけないように【③より】)」
英雄:「比呂がそういったのか(比呂は自分との勝負に勝ったのに、ひかりと自分の恋愛がうまくいくようにそうしろと言ったのか?【④より】)」
ひかり:「ううん(そうじゃない。わたしがそうあってほしいと思ったの【③より】)。比呂はただ、ヒデちゃんを三振に打ち取っただけ(比呂はそもそもわたしを奪う気などなくて、野球で勝負しようとしただけ【①より】)。」
英雄の回想:(“大好き”の意味はなんだ?――ひかりがほかの男に付き合うことになっても、それは俺じゃない。ひかりは俺のことが“大好き”だから<比呂>――比呂が言う“大好き”は、幼馴染の立場で応援したい、という意味だったんだ。【第30巻より】)
英雄:「おれは、何も分かっていなかったのか…(おれは、比呂がひかりを奪う気などなかったことも、“大好き”の意味もわかっていなかったのか…おれってバカだな【④より】)」
ひかり:「分かってなかったのはわたし(分かってなくてバカなのは私の方、比呂とヒデちゃんの間で恋心が揺れて、それがヒデちゃんを誤解させた。ごめん。【②より】)。なかったのよ、最初から。〈比呂を〉選ぶ権利なんて。(私が比呂を好きになった高校入学当初には、きっと、比呂はもう初恋に切をつけてはるかを選ぼうとしていたのに――【①②より】)」。

比呂とはるかの会話
比呂:「ちょっと大リーグまで――かな(夢は大リーグの野球選手になることなんだ【①より】)」
はるか:「じゃ、スチュワーデスはわたしだ(自分の夢をかなえて、その支えになりたい【①より】)」
比呂〈晴れやかな表情で〉:「たぶん(そうあってほしい【①より】)」

比呂は、「恋人になりたい」という想いを「I Love you」、「幼馴染の立場で応援したい」という想いを「“大好き”」と表現しています。したがって、準決勝(千川vs.明和一)のときには、ひかりへの恋心に整理をつけていた、と私は解釈しています。ひかりが恋心に揺れることなく弓道の矢が的を射ていることから、ひかりも同様です。
しかし、その裏にどれだけの「I Love you」を抱いていたのか、は読み手に任せられています。比呂の「何か足りないものがある」「ごめん」準決勝後の涙、ひかりの「幼馴染でよかった」「負けるな、比呂」準決勝後の涙。ここに私は、心の奥底に押し込めている「I Love you」を感じます。だかこそ、離れていく比呂とひかりに、せつない、という感情が湧いてきます。

比呂とひかりの間に「I Love you」(「恋人になりたい」という想い)をどれだけ感じるかによって、結末の解釈は異なるのではないでしょうか。

ただ、作者が多義的な解釈を狙っているというよりは、むしろ、言葉にこめられた想いが多すぎて読み手がすべて受け取ることができない、という印象を持っています。だから、読み手がどの想いを拾うのかによって、解釈が異なってくるのだと思います。
コメント (世界変動展望 著者)
2012-08-18 17:30:20
>比呂とひかりの間に「I Love you」(「恋人になりたい」という想い)をどれだけ感じるかによって、結末の解釈は異なるのではないでしょうか。

--
そうだと思います。比呂-ひかり派、比呂-春華派で特に結末の解釈は変るでしょう。
コメントありがとうございます。 (甲楽わん)
2012-08-19 22:36:23
世界変動展望様、コメントありがとうございます。甲楽わんです。私は、比呂-ひかり派でも比呂-はるか派でもなく、中立派です。そのため、どちらかを応援してハラハラすることがなく、作品の面白みが減ったようで少し悲しいです。

結末のほか「比呂と幼馴染でよかった。さようなら。」の解釈について、みなさん議論していらっしゃいました。この言葉の意味も、多様な解釈がありそうです。私の解釈を述べます。

ひかりのおかれた状況を考えると、このときひかりには、たくさんの想いがあると思います。まず、以下に私が感じ取ったひかりの想いを示します。
① 比呂は「本当の自分」を理解してくれた、しっかりさせてくれた。母親が亡くなってしまったことで、これを強く感じた。
② 比呂に自分のつらい気持ちを理解してほしい。自分をしっかりさせてほしい。
③ ①の感謝を比呂に伝えたい。
④ 恋人である英雄をもっと知って、好きになりたい(マネージャーになったことから)。だから、比呂とは距離を置きたい。
⑤ 比呂とは距離を置くことで、母が亡くなったとき優しくしてくれた英雄の“好き”という想いに答えたい。
⑥ 比呂と距離を置くことで、比呂とはるかの恋愛関係を応援したい。
⑦ 比呂と距離を置いたら、比呂への恋心が小さくなって、楽になるかもしれない。

さらに、これらの想いを掘り下げれば、(【】内は①から⑦のうち掘り下げの対象となる想いです。)
⑧ 比呂が好きで、本当は恋人になってほしい【①②】。
⑨ 比呂をいつも支えてくれたのに、初恋に気づいてあげられなくて、ごめん(罪悪感)【①】。
⑩ 英雄の知らないところが多いから、本当は英雄が好きなのか分からない【④】。

私は、①から⑩までの想いを感じ、④⑤⑥の想いを強く感じたので、「比呂と幼馴染でよかった。さようなら。」を、「比呂これまで私を支えてくれてありがとう。これからははるかを悲しませないようにして。私はヒデちゃんとうまくいくように頑張るから。」と解釈しています。

世界変動展望様、皆様、
見つけたひかりの想いは、私とは異なっているではないでしょうか。私が感じ取れなかっただけで、ひかりはもっともっとたくさんの想いを持っていたはずです。みなさんが見つけた想いが、すべて正しく「ひかりの想い」だと思います。

複雑なひかり想いのうち、「比呂と幼馴染でよかった。さようなら。」という言葉から、どの想いに気づき、どの想いを強く感じ、どの想いに共感するか

これは読み手によって異なります。私の推測ですが、⑦⑧⑨⑩の想いに共感する人は、「本当は比呂が好き。初恋にも答えてあげたい。自分を支えてほしい。だけど、恋人にはなれない。」と解釈したのではないでしょうか。

どのように解釈をするにしろ、言葉の一つ一つからたくさんの想いを感じることができるから、この作品は面白いのだ、と私は思っています。
コメント (世界変動展望 著者)
2012-08-19 22:57:50
>私は、比呂-ひかり派でも比呂-はるか派でもなく、中立派です。

中立的な立場の方が真実をつかめるかもしれません。
コメントありがとうございました。
Unknown (とおりすがりん)
2012-09-09 05:33:23
わかりやすくて素晴らしい解釈ですね。わたしもほとんど同じ意見です。ただ最後だけ少し違います

普通野球漫画のクライマックスといえば1点差または同点とか、1本HRやヒットが出れば試合が決まるという場面が多いです
しかし英雄対比呂の最終対決は2点差で無走者でした
このことから、この対決での比呂の葛藤は
①比呂がわざと英雄にHRを打たせる
②英雄との勝負から逃げる(高速スライダーを投げる)
③ストレートの真っ向勝負をする
だと思います
英雄が打席に入る前は①が頭をよぎり、ラストボールで②を選択し、直前に③を選んだ
このようにラストシーンで比呂の心の動きは3段階あったというのが私の解釈です

回答 (世界変動展望 著者)
2012-09-09 19:35:52
最終対決で2点差で走者なしというのは意味があったんでしょう。タッチと同じ展開にしたくなかったというのもあるでしょうが、試合の勝ち負け以外の点が重要だったのでそういう展開にしたのかもしれません。
Unknown (マク)
2013-01-05 19:34:21
H2一番読んだ漫画です。

この記事が最初に書かれてから4年も経つのに未だコメントで熱く議論されているのは
それだけみんなの心に残る漫画だったからではと思います。

色々な解釈があり面白く読ませて頂きました。
正月休みを使ってガーーと一気に読んだので私なりの解釈を書いてみたいと思います。

①ひかりの涙の意味
「その涙が決して勝利の涙ではないことをおれは知っていた。―そして たぶん、もう一人……」
部分の私の解釈は
「その(ひかり)涙が決して勝利の涙ではないことをおれ(比呂)は知っていた。―そして たぶん、もう一人(英雄)……」
です。

28巻 春の選抜決勝戦でおじさんとの会話の中でひかりは「比呂の試合を見に来ると勝っても負けても泣きそうになるから。」
「悪いよ・・・」そう言います。そして、千川勝利の後涙を流し、その姿を比呂が見ています。比呂の勝利に涙してくれました。

そして英雄との対決で比呂は勝ちましたが春の大会と違いひかりの涙は、比呂の勝利では無く、英雄の敗北に向けられている
という事を悟ったのだと思います。そして「たぶん、もう一人・・・」の後、英雄のコマに切り替わります。


②英雄、ひかりの最後の会話
ストーリーの全般を通して、英雄は完璧主義でひかりにあまり頼らず、弱みも見せませず
ひかりの居場所がありませんでした。



ひかり「比呂はヒデちゃんを三振にとっただけよ。」
 ⇒その前のひかりのセリフの通り。英雄から比呂が三振を取ることで英雄の弱い部分をひかりに見せて居場所を作ってくれた。

英雄「おれは何もわかっていなかったのか。」
 ⇒英雄がひかりに弱みを見せなかったから、ひかりの居場所が無く、比呂の方へも気持ちが行っていただけだったという事が分かっていなかった。

ひかり「わかっていなかったのは私の方。最初から選ぶ権利なんてなかったのよ。」
 ⇒比呂は、それを分かった上でもう既に身を引いていてくれて選択肢は英雄しかなかった。

Unknown (マク)
2013-01-05 19:56:07
先ほどの投稿
「その(ひかり)涙が決して勝利の涙ではないことをおれ(比呂)は知っていた。―そして たぶん、もう一人(英雄)……」
 ↓
「その(ひかり)涙が決して勝利の涙ではないことをおれ(比呂)は知っていた。―そして たぶん、もう一人(英雄も知っていた)……」
です。
回答 (世界変動展望 著者)
2013-01-05 23:27:18
最後の部分はよく議論になり、多くの読者の印象に残っていると思います。
Unknown (makaroni)
2013-01-11 00:42:20
ひかりの親父さんに
「長生きする嫁をもらえよ」
と比呂に言っていました
そしてそのあとに比呂が
「古賀・・・長生きしろよ」
と言っていたので、比呂は春華が好きなんだと
僕は思います
解釈 (世界変動展望 著者)
2013-01-11 03:29:28
そういう理解もいいと思います。
切ない物語かと ( ぺい)
2013-01-15 21:42:39
ひろ、ひかりは互いに結ばれたいと思っていると感じます。
英雄、はるかの気持ちも、多分に考えてしまっている。だから、ヒロとひかりはお互いを諦めるしかなかった。ひかりを一番必要としているのは英雄だとヒロは思い、ひかりもヒロと同じように考えたのだと思います。
最後の涙は、やはりさよならを意味しているのかと。ひかりがヒロを選んだとしたら、ヒロと英雄の関係がどうなるかなとか、はるかはどうなるのかなとか、ひかりは色々悩んだ末の答えなのかな。最後は英雄にホームランを打ってもらってスッキリけじめをつけたかったのでしょうね。
話が前後して申し訳ございません。
みゆきのように、ヒロとひかりでお願いしたかった(笑)
回答 (世界変動展望 著者)
2013-01-15 22:53:30
私も比呂とひかりがくっついてほしかったと思います。
Unknown (まるっと)
2013-02-08 16:05:14
比呂もひかりもお互いに対して、恋より愛が大きかった気がします。
男女として意識してたけど最終的に愛のが大きかったのかなーと。
比呂のひかりへの恋のピークは想いに気づいてから初甲子園でヒデと勝負できなかった辺りまでかと。ひかりは比呂が背を追い越してから満遍なく意識してて、母が亡くなったりして比呂は掛け替えのない存在だと気づいたり色々混乱したあげく、比呂とヒデの最後の勝負ではっきりしたのかな~とか思ってます。
ヒデと春華は恋愛重視ですが、比呂とひかりは恋愛だけじゃないですから複雑ですね…
まあ私はヒデ・ひかり、比呂・春華で幸せになってほしいと思っております(*^_^*)
回答 (世界変動展望 著者)
2013-02-08 23:55:18
あだち充作品のラストは主人公とメインヒロインが明確に結ばれる形で終わるのがほとんどですが、H2はそういう描写がないので珍しいですね。

メインヒロインがひかりで、比呂とひかりが結ばれないエンディングだったので、こういう形になってしまったのでしょうか。

H2の最後はあだち充作品でもかなり珍しいものだと思います。
通りすがりが失礼いたします。 (ななな)
2013-02-13 02:25:55
はじめまして。通りすがりです。
この作品は、幼いころに読み、その後も何度も読み返しました。
そして最近時間ができたのでまた読み返したのですが、不思議ですね。当時とは全く別の視点でこの作品を読んでいる自分がいることに驚きました。違う作品を読んでいるのでは!と思うくらい(笑)
当時はとにかく何もわかっていないけれどこの作品は面白い!といった感じでした。
しかし、今改めて読み返してみると...非常に切ないです。
ひかりの気持ち、比呂の気持ち・・・。この二人の気持ちは本当に言葉にできないものがあるように思えます。
そして英雄とはるかの二人を想う気持ちも、非常に切ないものがありますね。

読み終わった後、私自身も自分なりの解釈があるのですが、更に深めたいと思い調べたらこちらのページに行きつきました。
みなさまのコメントを読み、本当に人それぞれ異なった解釈を持ち、さまざまな見方ができるのだなと感じ、改めてこの作品の深さを思い知らされました。
しかし、こちらの記事、書かれたのは2008年なのですね!
はじめは読むだけのつもりでしたが、2013年の現在までも議論が交わされていることに驚き(良い意味で)思わずコメントさせていただきました。

すごい!というだけのつもりが長々と語ってしまい申し訳ありません。

しかし、本当に素晴らしい作品に出会えたなと感じております。
回答 (世界変動展望 著者)
2013-02-13 03:27:21
この記事は長い間コメントが投稿されます。
それだけ読者に関心があるのでしょう。著者としては嬉しいです。

上で一部の人が述べていますが、読む年齢で解釈が変わることもあるようです。そういう楽しみ方もいいのではないでしょうか。
Unknown (はじめまして)
2013-04-07 00:29:05
H2が好きでコメントします。

面倒なので理論的な話でなく感情的な話で進めます。

私はヒロとヒカリはお互いが好き合っていると思っています。
ただ、ヒロもヒカリもヒデに対して気を使っているように思います。ハルカに対するヒロも同じようなことだと思います。

ただ、なぜこのような結果になったかと言えば、ラストのシーンですが、
ヒロはストレートでヒデに向かいました。
これは勝ちよりも勝負すること自体を取ったように思います。
つまり、ヒカリとの愛情よりもヒデとの友情・ヒデとの野球の勝負を選んだと。
逆にヒデは終始ヒカリへの想いを貫き通します。
つまり、ヒロとの勝負よりも、ヒカリを選びます。

これを野球の勝負から、恋愛の勝負への移すと、ヒデはヒロよりもヒカリへの愛情・執着が強いということになる。
これが、ヒカリにも感じ取れたんじゃないでしょうか?
最初から最期まで、ヒロは周りに気を遣って、ヒカリへの愛を選ばない。
つまり、ヒカリはヒロに選ばれていないのですから、ヒカリもヒロを選べない。

ヒカリの心情はどこまでもヒカリへの愛を貫くヒデの愛情に喜ぶよりも、最期まで自分への愛を示してくれなかったヒロの態度に悲しんだように感じます。

ヒデはそれ(ヒロが譲ったことも、ヒカリがヒロが好きだったこと)も踏まえて、ヒカリが好きだと思った。
そして、そのヒデの想いをヒカリは受け取った。

それがラストの勝負と、ラストシーンで感じました。

結局最初から最期まで、ヒロとヒカリとヒデの関係は変わらず。ただ、それを改めて実感した。それだけの話だと私は思います。
回答 (世界変動展望 著者)
2013-04-08 21:28:59
回答ありがとうございました。
悩む (バンチ)
2013-04-17 01:51:11
あだち充はH2の番外編や続編を作ることはしないのでしょうか?
タッチの続編が出たからついでにH2も書いて欲しい
回答 (世界変動展望 著者)
2013-04-17 02:16:09
人気作ですから続編などの要望はあるでしょう。やっても悪くないと思います。しかし例えばこの記事にコメントをした人の中にはラスト後に運命で比呂-ひかりが結ばれるという解釈をする人もいるように曖昧な終わり方故に読者なりの解釈で楽しんでいる人もたくさんいると思います。

それは曖昧な終わり方ゆえの良さだとおもいます。続編等を作ってしまうとそれが壊れてしまうおそれがあるので反対という人もいるでしょう。

また一般にどんな作品も一つの話を完結することで整合性や一貫性、作品の質を保っている部分があると思います。全部を通して読んで一番しっくりし満足できる内容にしていることが多いです。

人気が高いので続編を望む読者の要望はよくわかるのですが、下手に続編を作ってしまうと作品の質を下げてしまうおそれもあるので難しい部分があります。

例えば北斗の拳はラオウを倒したところで終わっていれば作品として一番よかったはずです。せめてカイオウのところで終わらせるのがよかったでしょう。しかし、人気が高かった故に続き、サヴァの跡継ぎ問題や光帝バラン、ボルゲとの争い等悪くはないと思いますが、クライマックス以前に比べれば面白くないと思う話が続き、作品全体の質を下げてしまった感があります。

続編を作るかどうかは難しい問題があります。
H2は名作文学 (名無しさん)
2013-04-27 17:13:08
初めまして。
H2最終回の考察の記事と、その記事への皆さんのコメントをとても興味深く読ませて頂きました。
この最終回は、作者が敢えて書かなかった(書けなかった)部分がとても多いように思います。
読者の想像に委ねている部分が非常に多いんですね。
従って、今日もなお、これだけの侃々諤々とした議論が行われているのでしょう。

さて、H2という作品は、やはり比呂とひかりという二人の男女が、お互いにに好きであるにも関わらず、結局は結ばれる事はなかったという悲恋物語である、と私は思います。
最後まで、その軸はぶれなかったと思いますし、そういう視点で読むと、登場人物の心情がとてもよくわかると思うのです。
では、何故二人は結ばれなかったのかといえば、英雄と春華という、これまた二人にとって大事な人を裏切る事が出来なかったからに他なりません。
己の感情の赴くままに、比呂とひかりがくっついてしまえば、英雄と春華を深く傷つける事になるでしょう。
比呂もひかりも、それぞれ悩み苦しんだと思いますが、英雄と春華を傷つけるような選択はとても出来なかったのですね。
そう考えれば、極論すれば、比呂と英雄の最後の野球勝負は単なるオマケに過ぎないとも言えると思います。
有り体に言えば、比呂とひかりは、お互いの恋よりも、義理(敢えて義理と書かせてもらいますが、こう書くと一番わかりやすい)を選んだのであり、野球勝負の前に、比呂もひかりも、その結論はとっくに決まっていたという事でしょう。
そして、二人は、お互いの事を深く思いやったからこそ、この選択をしたのですね。

私は、H2を初めて読んだ時は、比呂とひかりが結ばれて欲しいと思っていたので、最終回を読んだ時は、とても寂しかったのを覚えていますが、今では、この二人が結ばれなかった、いや、二人がお互いの事を深く思いやって、恋に訣別するという選択をしたからこそ、これだけ人々の心に残るラストになったのではないかと思っています。

野球漫画の枠を越えて、名作文学の薫りさえする見事な作品、それがH2である、この作品が文学の域にまで高まったのは、比呂とひかりの悲恋という軸が最後までぶれなかったからである、というのが私の見解です。
回答 (世界変動展望 著者)
2013-04-27 21:41:10
比呂とひかりはお互いに好意を持っていたというのは確かだと思います。そういう描写はたくさんあります。ラストがああいう形になったのは作者が悲恋を描きたかったということかもしれませんし、みゆきと同じように主人公が恋人を裏切って本命の女の子と結ばれるラストが既出なので嫌だと思ったからかもしれません。あだち充は既出の漫画と同じ内容にするのを嫌う傾向がありますから。

この記事は多くの方がH2のラストについて関心があるためにおかげさまで記事公開から人気でコメントが途絶えません。今後もこの状態が続いてほしいと思います。
Unknown (Unknown)
2013-05-31 11:35:56
最後の「喜びの涙ではないことを俺は知っていた、たぶんもう1人・・・」って台詞が野田ではないかという意見を見て、なるほどと思った 言われてみれば本当にそんな気がする
回答 (世界変動展望 著者)
2013-05-31 22:35:32
そうですね。
初めまして (野田が素敵)
2013-06-24 11:46:52
H2が大好きで最終回のみなさんの見解を知りたく読ませていただきました。
色んな見解があり楽しかったです。

自分の見解は、ひかりは最後ヒデちゃん選んでないです。
ひかりは、わかっていなかったのはわたし。
最初からないのよ、選ぶ権利なんか…
と最後に言ってますがこの最初は自分がヒデちゃん紹介してと言っておきながら、今さら比呂の事…なんて言えないよって事の最初なのでは…
ヒデちゃんに誰よりも雨宮ひかりが必要なのは俺だ。と言われちょっとビックリ顏に見えます。ヒデちゃんを選んでいたら笑顔になるような言葉なのに…
抱き合ってるからってくっついたとは限らないと思います。ごめんなさいヒデちゃんって泣いて、いいんだよひかり。で抱きしめてるだけかも知れないし。

比呂は、最終的にひかりを選んでると思います。途中はるかにI LOVE YOUと言ってるけどひかりの母ちゃんの死で変わったのではないかと。
でも比呂とひかりはくっつかないと思います。はるかやヒデちゃんの事考えて。なのでだれもくっつかなかったのだと、34巻の表紙はみんな違う方むいてるし。たまたまかな(笑)

投げさせられたんだよ。誰かに…は、
絶対にひかりの母ちゃんの力だと思います。
それが解ったから比呂とひかりは泣いたのだと思います。
はるかもそれが解ってるので写真剥がしながら、泣いてたね、国見くんと言ってるし、その予感がしたから途中で写真を見たのだと思います。
その涙が…は野田が言ってるんでしょう。たぶん、もう一人は、ひかりの事を指してるんでしょうね。比呂の試合は勝っても負けても泣いちゃうの知ってるんじゃないかな?泣いてたら勝利の涙じゃないんじゃないかなとの野田の見解なだけだと思います。

最後のちょいと大リーグまで~たぶんな、の会話は比呂も間でシリアスな顏してるし、お互いくっついての会話とは余り思えません。むしろゴメンよ的なシリアス顏な感じがします。比呂の優しさでたぶんなって言葉が出たんではないでしょうか?

ちょっと偏った見解かも知れませんが自分の見解です。共感出来る人は少ないかな?悲しい見解だし。
回答 (世界変動展望 著者)
2013-06-24 23:01:25
最後のストレートを投げさせたのはひかりの母という見解は有力ですね。それも含めてH2のラストの解釈は説がたくさんあります。もっと有力な根拠を漫画の中で描いてほしかったという気もしますが、それがないのでよかったという人もいるかもしれません。
Unknown (H2信者)
2013-09-18 00:42:45
少し話は変わるのですが、昔この漫画ばかり読んでいた頃、「H2」というタイトルは誰と誰を指しているのかすごい気になっていました。

完全版の表紙には「The Highschool Days of 2 Heroes and 2 Heroines,Hiro Kunimi, Hideo Tachibana, Hikari Amamiya, Haruka Koga.」と書いてあるものの、わざわざH「2」としているのに、4人を指すのは少し無理があるように思えます。

推察になりますが、連載当初はH2は特定の二人を指していたが、物語が進むにつれ(もしくは連載が終わってから)、この4人を指すほうが作者的にしっくりきたので、完全版の副題は上記のようになったのだと思っています。

では、連載当初の特定の二人とは誰だったのか。これも期待値込みの推察ですが、比呂とひかりなのかなと思ってます。根拠は何もないのですが、連載当初の色々な描写を見ると、この二人がくっつくラストを作者は思い描いていたのかぁと思っています。

もしよろしければ、世界変動展望 著者 様の見解を教えてください。
回答 (世界変動展望 著者)
2013-09-19 09:57:13
H2の意味についても多義的だと思います。特定の二人かもしれないし二人のヒーロー、二人のヒロインなど色々な意味にとれます。

連載時にH2の意味として決めていたことが連載を続ける過程で変化したのかどうかは全くわかりません。連載時の計画として当初からラストをどのようにするか決めていたのかどうかも全くわかりません。作成側にしかわからないことです。

ただ、あだち充作品の一般的な傾向として過去に描いたのと同じ結果になるのを嫌うということがあると思います。上でも言いましたが例えばクロスゲームの最終戦で、最大のライバルである三島敬太郎を三振にとらず、手が出なかったフォアボールで歩かせ、次のバッターを打ち取って試合終了としたのも過去作品のラストとの重複を嫌ったのではないかと思います。

H2のラストでひかりが英雄と別れて比呂と結ばれたら、みゆきと同じ結末になってしまいます。あだち充はそれを嫌ったのかもしれません。また、私の想像ですが、作者は青春時代の失恋とそれを乗り越える様を描きたかったのではないかと思います。そう考えるとあのようなラストになったのは一つの描き方として理解できます。

H2が誰か特定の二人ととらえ、それを比呂とひかりと考えるのは十分成り立つと思います。ラストの内容を考えても、H2の最大の核心は比呂とひかりの恋愛関係に決着をつけることだと思います。春華ファンには申し訳ないですが、本文で述べたとおり最重要ヒロインは雨宮ひかりだと思います。比呂が主人公であることは疑いありません。従って誰か二人を選べといわれれば、比呂-ひかりの二人を私も選びます。

それにしてもこの記事はいつまでもコメントが続きます。読者の皆様ありがとうございます。H2が終了したのは1999年で、14年前です。現在もMIXが連載中。なのにコメントが絶えず、本ブログの閲覧数トップ10の常連で、トップを獲得することが多い本記事の人気ぶりをみると、あだち充のH2は本当に人気があるんですね。90年代の後半と現在では青春時代の恋愛や高校生活に対する考えが違っていてもおかしくないと思いますが、これだけ人気が続くことを考えると、H2で描かれる青春時代の恋愛や高校生活の素晴らしさは理想的かつ普遍的なものなのでしょう。

あだち充は本当にすごいと思います。
Unknown (スットコ)
2013-10-13 03:00:42
最近、文庫版で読破し、最終回の解釈ができなかったのでここに来ました。
何がスゴいって、2008年にアップした記事に対して2013年の今、まだやりとりできるってことですね。

ただ、自分はブログ主さんの解釈を元に、全く違う解釈に辿り着きましたがw

いまさら長文で議論するのも何なので、簡単に自分の意見を。

最終回に至るまでの中で、4人の"H"の想いは

英雄)
ひかりの中に比呂への想いがあるのではないか、と疑っている。

ひかり)
英雄を愛しているが、英雄には自分が必要ないのではないか、と疑っている。
英雄が弱さを見せてくれないことに疑問と苦しみを感じている。
比呂に対しては揺れる想いを持つ(その正体は比呂と同じ『大好き』という感情)

はるか)
愚直に比呂を愛している。

比呂)
恋愛対象としては、はるかを愛している。
ひかりに対しては、恋愛、友情、兄弟愛、全てを内包した「大好き」という感情を持っている。
ひかりに対して、未練はあるが、それが恋愛面においては単なる未練でしかないと気づいている。


これら全てに決着をつけるのが最後の対決です。
比呂は、英雄に勝てば、ひかりと英雄が互いの想いを確認し合うことを知っていました。
英雄の心の鍵を開き、ひかりが英雄の中に居場所をみつけられるということを知っていました。
それこそがひかりの幸せであり、英雄の幸せであることをしっていました。
だからこそ勝利にこだわったのです。比呂は、二人の幸せのためには自分は勝たなければならない、と気づいていたのです。

この強く熱いメッセージを受け取り、ひかりは涙を流すのです。
ちなみに、このひかりの涙は他にも様々な理由を内包していて、作品のカタルシスそのものであると、コマ割りから推察します。

そして終盤のひかりと英雄のセリフの解釈は…
ひかり「比呂はヒデちゃんを三振にとっただけよ。」
 ⇒英雄「比呂がそう言ったのか?」に対する答えであり、比呂は三振を獲っただけで全てのメッセージを伝えた、ということを意味します。

英雄「おれは何もわかっていなかったのか。」
 ⇒「何も」は「何も」です。ひかりの苦しみ、ひかりが自分を愛していた理由、比呂が勝ちにこだわっていた理由、更にはこの後で明かす自分の気持ち「誰よりも雨宮ひかりが必要なのはこのおれだ」などなど含め(他にもあります)、全部わかってなかった、ということです。

ひかり「わかっていなかったのは私の方。最初から選ぶ権利なんてなかったのよ。」
 ⇒ひかりが比呂か英雄か選んだのではなく、「比呂が」「英雄を」選ばせたのです。
  というよりも、運命です。
  この物語は、こうやって終わる意外に方法がないことを、比呂だけが気づいていたのです。
  最初から比呂と英雄が言っていたように、この二人の対決は運命なんです。

「その涙が決して勝利の涙ではないことをおれは知っていた。―そして たぶん、もう一人……」
 ⇒もう一人、とは雨宮ひかりのことですが、正確には『もう1人、その涙が決して勝利の涙ではないことを知っている人がいた』という意味です。
  雨宮ひかりは、比呂が三振に込めた想いをしっかりと受け取め、比呂の心情を理解したことを意味します。
  
結局、長文になってしまいましたねw
作者あだち充は、多義的な解釈を狙ったというより、一つの短いセリフや行動に多くの意味を含ませているのだと思います。本当に最初から最後まで恐ろしく計算されたストーリーだと思います。
計算されていたといえば、タイトルのH2の意味はもちろん頭文字でしょうが、普通スコアボードでH2とは2安打のことですね。最後の試合が2安打で終わることも恐らく最初から決めていたでしょう。2安打で最終打席を迎えた時点で、英雄が打てないことも運命だったのかも知れません。
  ( )
2014-02-10 12:11:09
何だか硬い印象を受ける解釈ですね
もう一度読んでみてはいかがでしょうか
自分の気に入るものばかりに目を通すのはよくないですよ
そしてそれらを一般の意見と見なすのは尚愚かです
Unknown (あだち信者)
2014-03-30 21:59:35
今更ですがせっかくなのでコメントを

なんかみんな難しく考えすぎじゃないですかねぇ
18巻115・116ページのひかり母の言葉で
「どっちが勝っても、どっちが負けても、つらいだけ」
「どうしたって、負けたほうの気持ちを先に考えちゃうものね。」
と、あるように、ひかりは比呂と英雄どちらも好きだけど、比呂との勝負に負けた英雄の気持ちを先に考えた結果というだけな気がします。
だから比呂は最後英雄に打たれたかった(特大ファール後の「ちくしょう、どうしても俺に勝てってか」)、英雄を打ち取ったあとの悲しみ(ひかりとの惜別)の涙なんだと思います。
Unknown (Unknown)
2014-07-06 11:28:26
驚きました。私と全く同じ解釈です。

社会人になってから、
Unknown (Unknown)
2014-07-06 11:36:45
書き掛けで…

社会人になってからですが、同じような人間関係を目の当たりにしました。好き合っていても、タイミングが合わなければ、自分の気持ちを抑えることはあると思います。
Unknown (Unknown)
2014-07-06 11:44:31
みなさん、現実では実際に色々な経験をしていて、その時の自分を登場人物の誰かに当てはめていると思うんですよね。だから、その時の自分の気持ちや、自分が周囲に期待していた気持ちを引きずっている。作中の数あるエピソードを拾い上げる時に、自分の経験に近くて共感できるエピソードを元にしていて、そこから作中の登場の人物の気持ちを推し量っている。

世界変動展望さんは、ヒロに感情移入しているとおもいます。そして、私もです。
Unknown (Unknown)
2014-07-06 11:50:24
連投すみません

http://blog.goo.ne.jp/takkujaibu/e/1fbbeae08ee179dc711507414acbc1de

これが1番しっくりきました。
ただの感想ですが (通りすがり)
2014-09-07 23:57:06
自分の読後感が最もすっきりする形であれば、どんな解釈でも良いと思います。

比呂は宿舎でのシャンプーを代えている件や、柳の春華への想いを聞いてみたり、春華を大切に思う気持ちはしっかりと持っていたと思います。
とは言え、恋愛はオセロの白黒ではないので、ひかりへの想いが急に冷めるわけもなく。

英雄は野田から、比呂のボールは打てないと言われていたことに、静かに納得していましたが、別れることも覚悟の想いで対戦に臨んだのでしょう。

結果として勝った比呂が譲り勝ち、ということになったのでしょうね。
それだけに勝った比呂は辛かったのでしょうが。
比呂とひかりがその後結ばれるのであれば、比呂はあそこでは泣かないと思いますので、あの涙が結論といえば結論なのかな。
比呂は、一度決めたことは変えない男だと思いました。