世界変動展望

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身分証不要のネット喫茶、プロクシサーバ程度では犯人特定される!

2007-11-03 21:04:06 | 社会
 先日の橋本弁護士一家への殺害予告もそうだが、2chでの誹謗中傷・脅迫等の犯罪行為は後を絶たない。2chはほとんど無法地帯だし、逮捕者も数多い。どれくらい多いかというと、私が調べたサイトではほんとうに2ヶ月に1度くらいのペースで逮捕者が出ている[1][2]。これほど酷いサイトをきちんと管理していないのは責任重大であると思う。

 それにしても、なぜ2chではこれほど犯罪行為が多いのだろうか。その一つの理由に匿名性がある。2005年に警察が認知した不正アクセス行為592件の内で、2006年5月末時点で未検挙(277件)のうち半数に当る139件がインターネットカフェなどのコンピューターから実行されていた事が警察庁のまとめで分かった。匿名だから犯人が特定されず、処罰されないという安易な気持ちで犯罪をするのだろう。確かに、身分証不要のネット喫茶、無線LAN、中継サーバ、フリーメールといった存在により犯人特定が難しくなっている。犯人は、不特定多数の者が利用するネット喫茶や公的機関からのアクセスで、かつプロクシサーバを通してアクセスすれば、匿名性が高くなるくらいの知識は有しているのだろう。だから自分が特定されないと考えている。

 しかし、これは大きな誤りだ。参考のサイトを見てもわかるようにネット喫茶からの犯行でも少なくない犯人が逮捕されている[2]。多くの犯人はネット喫茶等からプロクシサーバを使ってアクセスするぐらいでは特定が難しくないということを意味する。いくらプロクシサーバを通そうと、プロクシサーバには発信元の通信記録が残っており、犯人が使った端末までを特定するのは比較的容易である。端末まで特定されれば、通信現場の防犯カメラの映像等を元に容疑者が割り出される。たいていのネット喫茶には入り口に防犯カメラが設置されているから、容疑者は映っているだろう。しかも2chの犯人は多くが常習犯だろうから、複数回防犯カメラに映像が映っている可能性が高い。犯行が起こった時刻に特定の人物が何度も現れれば有力な証拠となろう。複数のネット喫茶を転々としていても、結局は利用したネット喫茶の情報を合わせればよいだけなので犯人は逃げ切れない。こうして犯人は特定される。後は犯人の住所等の身元がわかるなら警察がその場所へ迎えに行くだけだし、わからなければ張り込みをして警察への同行を求められるだろう。

 要するに2ちゃんねらーの犯人がやるような匿名策は捜査すれば特定可能なものが多いし、彼らにとって自分の身を守るには十分でない。身分証不要のネット喫茶では自分が特定されないと安易は気持ちで犯行をするつもりなら直ちに考えを改めた方がいい。勿論、匿名性と関係なしに犯罪を行うことはやめるべきである。

参考
[1]"2ちゃんねる発の逮捕者"
[2]"ネット掲示板 犯行予告 事件一覧"