Le equip de Golgi

ゴルジ体を中心とした小胞輸送関連研究の四方山話

Rab1bを増やすとゴルジ体が大きくなる

2013年05月11日 11時49分28秒 | 今週のセミナー
Romero, N., Dumur, C. I., Martinez, H., García, I. A., Monetta, P., Slavin, I., Sampieri, L., Koritschoner, N., Mironov, A. A., De Matteis, M. A., et al. (2013). Rab1b overexpression modifies Golgi size and gene expression in HeLa cells and modulates the thyrotrophin response in thyroid cells in culture. Mol Biol Cell 24, 617–632.

Rab1bを増やすと,何だかゴルジが大きくなるということに着目して,その機構を探った論文です。著者らはTranscriptome解析によって,Rab1bの増加によってGM130やKDELRのmRNA発現が上昇していることを見つけ,それにしぼって解析を進めました。その結果,Rab1bの増加によってp38,ついでCREBが活性化し,GM130やKDELRなどのプロモーターに働きかけて遺伝子発現をあげていることが分かりました。さらに,Rab1の量が甲状腺などで多いことに目をつけて,甲状腺由来の培養細胞FRTL5を用いて解析したところ,TSHの刺激によってRab1bの転写が活性化されることを明らかにしています。TSHの刺激でsodium iodide symporter (NIS)が増加するのですが,この増加にRab1bの増加が必要であることもRab1bノックダウンによって照明しています。

Rab1bの増加がどのようにしてp38経路の活性化につながるのか,今後の展開が楽しみです。
コメント (0) |  トラックバック (0) | 

隔離膜の出来る場所

2013年04月24日 19時33分01秒 | 今週の論文
おひさしぶりです。再開希望のリクエストにじゃ〜んとお答えして,本年度初論文紹介です。

Autophagosomes form at ER–mitochondria contact sites
Nature 495, 389–393 (21 March 2013) doi:10.1038/nature11910

阪大・吉森さんのところの論文です。ついこないだ某所でお会いしました。ますますの小活躍,私もあやかりたいです。濱崎さん,随分お会いしておりません。ご活躍なによりです。

さて,オートファゴソームの隔離膜は,飢餓時の細胞でこつ然と現れるのですが,その膜の起源については,やれ小胞体だ,ミトコンドリアだ,さらには細胞膜だと喧々諤々の議論がありました。しばらく前に吉森さんに聞いたところ,小胞体で間違いないと思う,とおっしゃってました。今回の論文では,オートファゴソームは,小胞体とミトコンドリアの接点部位あたりで生じることを形態学的解析と生化学的解析から照明しています。昔から,小胞体とミトコンドリアが脂質をやり取りしていること示唆されていましたが,近年小胞体とミトコンドリアの接点部位あたりで交換されていそうなことがわかってきているようです。また,ミトコンドリアの接点部位でCa2+のやりとりもあるようです。今回の論文は,ミトコンドリアの接点部位に新たな機能を見つけたことになります。まとめの図を見ると,近くの小胞体膜がにゅるにゅると出ている図が描いてありますので,結局小胞体から隔離膜ができるようですが,このメカニズムはどう調節されているのでしょうか。今後の進展をワクワク待ちたいですね。
コメント (0) |  トラックバック (0) | 

みかんはやっぱり体に良い

2013年01月08日 15時49分02秒 | ニュース・日記
という研究結果が発表されたそうです。
コメント (0) |  トラックバック (0) | 

やっぱウナギ

2012年11月08日 19時16分31秒 | ニュース・日記
うなぎの稚魚(レプトセファルス)がマリンスノーを食べているのかわかったようです。
コメント (0) |  トラックバック (0) | 

システム生物学的な成果

2012年10月08日 15時14分33秒 | ニュース・日記
細菌の全生活環(一生)のシミュレーションの報告あったようです。まだ,読めていないんですがなかなか面白そうですね。

原著はこちらです。
コメント (0) |  トラックバック (0) | 

キャンパスの桜が満開です

2012年04月12日 18時54分19秒 | ニュース・日記


今週来週は,花見をしながらお昼ご飯が食べられますね。
コメント (0) |  トラックバック (0) | 

MUSC2012

2012年04月05日 18時24分41秒 | ニュース・日記
2012年の3月にバンコクマヒドン大学理学部でのジョイントセミナーに行ってきました。毎度,タイの人々のホスピタリティには感服致します。千葉大の皆さんにもとてもお世話になりました。ありがとうございました。

MUSC2012
コメント (0) |  トラックバック (0) | 

何故Sec13pがなくても酵母が生きられるか

2012年04月05日 15時06分08秒 | 今週のセミナー
Copic, A., C.F. Latham, M.A. Horlbeck, J.G. D'Arcangelo, and E.A. Miller. 2012. ER cargo properties specify a requirement for COPII coat rigidity mediated by Sec13p. Science. 335:1359–1362.

1994年にCOPII小胞が発見された当初,Sec13pはCOPII被覆の必須の構成成分であると考えられていました。ところが1996年に,Sec13pが欠損していても別の遺伝子(BST: Bypass of sec13)の機能欠損があれば酵母の生育が可能であることから,Sec13pが必須ではないというさらなる驚くべき発見がありました。しかしながら,遺伝子変異(BST)が何故,Sec13pの欠損を補うことができるのかは長い間謎でした。この論文は,BST変異体の遺伝子を最新の方法で網羅的に再同定したところ,GPIアンカータンパク質の合成系の遺伝子やp23ファミリーの遺伝子が多数取れたことから始まっています。in vitroの小胞形成実験や遺伝学的解析を駆使して,次の様な仮説を証明しています。

GPIアンカータンパク質や,p23ファミリータンパク質はCOPIIができる場所に集積します。これらの膜タンパク質は,膜内腔側表面にに大きくかさばったタンパク質ドメインを形成し,その部分の膜を細胞質側に突出させにくくします。Sec13pは普段Sec31pに結合してCOPII被覆を強固な構造にし,このような曲げにくい膜を曲げる力を発揮させて,GPIアンカータンパク質や,p23ファミリータンパク質をCOPII小胞に取り込ませています。したがって,Sec13pが無いとCOPII被覆の強度が足りず,COPII小胞が形成できないので小胞体からのタンパク質輸出が停止して酵母の生育が止まるのです。BST変異体は,GPIアンカータンパク質の合成や,p23ファミリータンパク質の発現を下げることによって膜の変形突出を容易にします。こうして,Sec13pが無くてもSec31pだけでCOPII小胞を作る事ができ,COPII小胞が形成と小胞体からのタンパク質輸出が正常に行われるのです。

長年のつかえがスッキリ落ちた気がした論文です。
コメント (0) |  トラックバック (0) | 

DMEMの開発者逝く

2012年02月21日 14時58分27秒 | ニュース・日記
まだご健在だったんですね。

ご冥福をお祈りします。

朝日の記事

産経の記事

New York Times

Los Angels Times

Washington Post

コメント (0) |  トラックバック (0) | 

新しいゴルジマトリックスタンパク質COH1

2011年10月31日 11時12分58秒 | ニュース・日記
Seifert, W., J. Kuhnisch, T. Maritzen, D. Horn, V. Haucke, and H.C. Hennies. 2011. Cohen Syndrome-associated Protein, COH1, Is a Novel, Giant Golgi Matrix Protein Required for Golgi Integrity. The Journal of biological chemistry. 286:37665-37675.

コーエン症候群は,頭部神経系の発生・発達障害などが特徴の遺伝性疾患で,COH1はその原因遺伝子の一つです。COH1は,3997アミノ酸ん残基と巨大なタンパク質で,輸送酵母Vps13pと相同性を持っています。Vps13pはトランスゴルジとprevacuolar compartment間の膜タンパク質のリサイクリングに機能していることが報告されれおり,ゴルジ体周りでの機能が示唆されていました。今回著者らは,COH1がゴルジ体のcisからtransにかけて局在する表在性の巻くタンパク質であること,分子のC末端側約300アミノ酸残基のところにゴルジ体へのターゲッティングシグナルがあることを見つけました。また,siRNAによるCOH1ノックダウン実験でゴルジ体が断片化して細胞質中に広がることから,COH1がゴルジ体の構造維持に働いていることを示しました。

ゴルジ体に局在する巨大タンパク質としては,golginファミリーに含まれるgiantinが有名ですが,giantinとは違ってcoiled-coli構造は持たないようです。どのような役割を果たしているか興味深い分子です。
コメント (0) |  トラックバック (0) |