八ヶ岳の設計事務所 アトリエリーフの『たてものブログ』

八ヶ岳での家づくりや暮らしの話題を中心に、あれこれ綴っています。

マンションコンペ

2017-10-27 | 住まい

前回に続いてコンペの話です。 家具コンペに応募した後、もうひとつコンペに挑戦しました。(先に結果を言うと、こちらも選外でした。 う~む、残念。)

「三井住空間デザインコンペ」 というもので、実際に建築される首都圏マンションの一室のプランをコンペで募集し、最優秀案は実際に建築・販売されます。 今年の対象は横浜・北仲地区のタワーマンションで、テーマは 「ワーク ライフ インテグレーション」「生きながら働き、働きながら生きる場所」 です。要綱では、新しい働き方と家族像の例として三つのケースが挙げられており、想定したのは、『創造性を高めるために住まいで働く』 というもの(家族構成は、IT企業と広告代理店に勤める30代の夫婦と5歳の子供)です。

在宅勤務や外部サービス(ベビーシッターや家事代行など)を取り入れて仕事と子育てを両立させつつ、仕事の創造性を高められるような住まいが求められており、仕事のオン/オフの切り替えやプライバシーやセキュリティなどに配慮する必要もあります。

こういった与条件を考慮し、当方が考えた応募案は以下のものです。

 

プランの概要と設計趣旨は以下の通り。

クリエイティブな仕事をこなす多忙な夫婦にとって、この住戸に必要なのは単なる仕事場ではなく、できるだけ家族の時間を共有することができ、リラックスした環境でふと、職場やひとりでは思いつかないようなアイデアや着眼点が生まれる・・・ そんな空間ではないかと考えました。

玄関を入ってすぐの場所には、「ワーキング ダイニング」 というオープンな空間を設けました。キッチンと大きなテーブルがあり、仕事・食事・団らん・接客といった多様な使い方に柔軟に対応できるので、ここで家族と多くの時間を過ごせます。

これに対し南側には 「ライブラリー」 という部屋があり、読書・テレビ・音楽鑑賞・ゲームなど、何かに集中するのに適しています。引き戸を開ければワーキング ダイニングと一体的な空間となり、自然光と風を北側に導く役割も果たします。

また、この住戸に廊下は無く、ライブラリー・子供室・主寝室・水まわりは個室化しているので、外部サービスの利用時や来客時といった状況に応じて、最適なエリアを使い分けられます。

 

(↓)上記の 「ワーキングダイニング」 のイメージは、こんな感じ。 下の写真の奥に見える部屋が 「ライブラリー」 です。

(↓)バルコニー側から 「ライブラリー」 を見たところ。

1次審査通過案のいくつかに共通しているのは、住戸内を回遊できる動線が設けられている点。そして、寝室はベッドスペースと最小限の収納程度とし、屋外に面する窓(=直接の通風や採光)も必要無しと割り切って、かなりオープンな扱いにしている点ですが、これらについては当方も検討はしたものの、最終的には採用しませんでした。

それは、寝室は単なる 「睡眠をとる場所」 ではなく、自然の光や風を感じながらゆったりと静かな時間を過ごせる 「書斎のような独立性と居心地の良さのある個室」 であるべきだと考えたからですが、都市型の新たなライフスタルと、家族で共有する時間を重視する提案としては、新鮮味や説得力が足りなかったなぁ・・・と反省。 そして、プレゼンテーションの腕前もまだまだです。

設計コンペは、施主さんと直接対話しながらプランを練り上げていく通常の設計とは勝手が違い、なかなか難しい面もありますが、自由な発想や新しい提案を求められるのは、刺激的で挑戦しがいがあります。 結構苦労もしましたが、これもまた良い勉強になりました(笑)。 

ジャンル:
住宅
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