「あなた」が「私」を育てる

カウンセリングの仕事に関するあれこれ。

[ クライシスカウンセリング ]

2006-05-07 | シニア産業Co講座

午後の講師は引き続き末武先生だったのですが、内容はがらっと変わって『クライシスカウンセリング』でした。私にとっては初めての言葉で、"危機"というと自傷行為や自殺しか思い当たらなかったのですが、もっと広く世の中を見渡してみると、DVや虐待、セクハラや失業、天災やテロも危機なんですね。たしかに震災があったときには、産業カウンセラーも現地に行って支援活動をしたという話を耳にしていましたし。たしかにそのような状況で通常のカウンセリングでの対応は難しいでしょう。

テレビからは毎日暗いニュースが流れてきます。殺人、虐待、地震など…人は常に危機にさらされているような気がします。いつ自分が巻き込まれるか分からない時代です。そんな状況の中で、これからはクライシスカウンセリングがますます必要とされていくと強く感じました。

この講座で一番印象に残ったことは、カウンセリングの場でも"トリアージ"をつけるということです。相手の感情領域、認知領域、行動領域の中で危機の度合いを調べ、何を一番支援しなくてはならないか推し図るためのアセスメントツールがあることも驚きでした。

そもそも「危機とは何か」について考えたこともなかった私には、「個人が崩壊する脅威にさらされている状態」という言葉がずっしりと堪えました。私の認識ってなんて甘いのだろう…。カウンセリングは人の人生を左右することすらあるのに…。支援業務に携わる者としてその責任を改めて痛感した時間でした。


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