日々是好日

身辺雑記です。今昔あれこれ思い出の記も。ご用とお急ぎでない方はどうぞ・・・。

新型(豚)インフルエンザあれこれ ゴシップ・テストの正解

2009-05-21 13:00:29 | Weblog
今朝の朝日新聞社会面に次のような記事が出ていた。21日といえば今日のことである。「新型インフルエンザの影響で買い物客が激減したため」が痛ましい。



しかしこれも市民が人混みは避けるという防衛策を採ったせいで、買い物客激減は商店街の皆さんには大痛手であろうが、なんとか堪え忍んでいただきたいものである。個人的にはほとぼりが峠を越せば必ず売り上げに協力するつもりである。やはり感染を防ぐためにも、また感染を広がらせないためにも、出来ることなら家に閉じこもるのが最善の策なのだから仕方が無い。

それにしてもマスクの払底には驚いた。昨日、千葉の嫁から超立体設計マスク60枚入りが一箱届いたので妻がお礼メールを送ったところ、その時は山積みされていたのに次の日に自家用に買おうとしたらもう棚が空だったと返事が戻ってきたというのである。私なら家に閉じこもることもできるが、仕事を持っている人はそうはいかない。だからマスク頼みとなるのだろうが、私は感染を防ぐという面では効果に疑問を持っており、神戸で新型インフルエンザ発生のニュースにも次のように反応した。もちろん今でも変わらない。

日常生活をいつものように維持しながらもことさら人混みに出かけるのを避け、日頃の習慣通り外出から帰宅後のうがいと手洗いを欠かさずにしようと思う。もし咳などが出だしたら人に迷惑をかけないようにマスクをするつもりであるが、さて、まだ買えるかな、である。

このマスクの効用に関して、今日辺りになってようやくまともな新聞記事が出始めた。

「マスクで予防」過信は禁物 ウイルス、髪や服にも

 インフルエンザは、感染した人がくしゃみなどをした際に飛ぶしぶき(飛沫(ひまつ))を周囲の人が吸い込むことで感染していく、とされる。

 外岡(とのおか)立人・元北海道小樽市保健所長はマスクについて、「着ければ安全、と期待しすぎないほうがいい」。ウイルスを含んだ他人の飛沫が口から入るのを防ぐことができても、髪や衣服などに飛び散っている可能性もある。衣服などに付着したウイルスに触った手を口に運べば、そこから感染することもある。

 北里大学の和田耕治助教(公衆衛生学)らの実験によると、季節性インフルのウイルスは、不織布製マスクの表面上で8時間、感染力を持った状態が続いていたという。

 国立感染症研究所の岡部信彦・感染症情報センター長も、症状があったり、感染した人と濃厚に接触したりした人が、周囲に感染を広げないために着ける場合に意味があると指摘する。

 欧米、日本でも共通してあげられているのは「せきエチケット」。せきやくしゃみをする際はティッシュで鼻と口を覆い、使用したティッシュはすぐにごみ箱へ。そしてすぐに手を洗ってウイルスを洗い流す。英国政府は「自分を守るとともに周囲に広がりを防ぐため」と説明する。

 外岡さんは「日本では自分をどう守るかということが強調されがちだが、欧米では感染源にならないためにはどうするか、というほうに比重が置かれている」と話す。

 日本政府が今年2月につくったガイドラインでは、市区町村は住民らにマスク着用を勧めることになっている。

 ただ、政府の対策本部専門家諮問委員会が、神戸市の高校生らの新型インフル感染が確認された16日に出した「基本的対処方針」では、人込みでのマスクの着用を勧める一方、「屋外では相当な人込みでない限り、着用する意味はない」と詳しく説明した。

 英国政府が一般市民向けにつくったパンフレットでは、マスクについて「感染を防ぐという科学的根拠はない」と明記。世界保健機関(WHO)はマスク着用を医療関係者に勧めるが、市民には「口と鼻を触るのを控える」「人ごみを避ける」といった対策のほうがマスクよりも重要かも知れないと呼びかける。
(asahi.com 2009年5月21日5時33分)

この強調部分(By筆者 以下同じ)が要点である。それなのに過日、京都行きの電車内で、隣のマスクがけの男性がせっかくのマスクを持ち上げてクシャミをするものだから驚いた。欧米とは発想が逆転している好例である。

そして、東京・神奈川の高校で2女子生徒の感染が確認された。

2生徒、感染はNYか 帰国機内で発熱、接触者を追跡

 新型インフルエンザの感染が東京都と川崎市で初めて確認された高校生は、帰国機内で発熱などが出たため、感染したのは米国と考えられる。

 カナダから成田に到着し、9日に感染が確認された大阪府の男子高校生らは、検疫で感染がわかり、隔離されていた。しかし、今回の女子生徒は、19日に帰国した際、水際対策の検疫で見つからず自宅に戻っていた。

 東京都などによると、女子生徒は機内検疫で簡易検査をした結果、A型陰性だった。発症初期や回復期にはウイルス量が少なく、陰性と出る場合がある。厚労省の検疫担当者は「検疫にも限界はある」と説明する。

 女子生徒は、ほかの都県の高校生らと一緒に出かけていた。この高校生らも、米国で感染していた可能性がある。帰国後に接した家族や同級生らに、感染が広がっている可能性もある。
(asahi.com 2009年5月21日4時47分)

朝日朝刊一面の記事によると八王子市内の女子生徒は

帰国の機中で39度の熱を出した。しかし、成田空港での簡易検査は陰性だったため、検疫官の指示でマスクをして空港からバスに乗り、午後6時ごろ、東京都多摩市内の多摩センター駅に到着。電車で帰宅した。

とある。

上の強調部分に注目すると、この検疫官は「発症初期や回復期にはウイルス量が少なく、陰性と出る場合がある」ということを知りつつも、その簡易検査でA型陰性だったからとこの女子生徒を入国させたのだろうか。水際作戦最前線で、簡易検査には限界があることを知りつつ39度発熱した女子生徒を「停留」させなかったとしたら、明らかにこれは検疫官の失態である。それともこの検疫官は簡易検査を絶対のものだと信じていたのだろうか。もしそうだとすれば検疫官として不適格である。

いずれにせよ今回の過剰とも思われる水際作戦にもかかわらず国内に感染が広がった事実は重い。強毒性の新型(鳥)インフルエンザの国内侵入を本気で防ぐとすれば、より強権的な対策もありうるだろうが、それよりも侵入を前提とした現実的な対応策を、国民に周知徹底させることが先決のように思われる。

追記 瀬戸内寂聴 画・横尾忠則 「奇縁まんだら」正・続を買ってでのお遊び、ゴシップ・テストの正解は以下の通り。納得のいかない方は本書でお確かめあれ!

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