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邦画中心の映画感想ブログです。ネタバレがありますのでお気をつけ下さい。

【映画】女必殺拳 危機一発

2007-06-19 | 邦画 あ行

【「女必殺拳 危機一発」山口和彦 1974】を観ました



おはなし

李紅竜は誘拐された友人の行方を探るために、日本にやってきました。友人は密輸組織の手で運び屋に仕立て上げられていたのです。
密輸組織を調べた紅竜は、姉が組織に関与していることを知り…….


女必殺拳の第2弾です。オチも含めて、まったく同じ映画を見ているのかと思ってしまいそうなくらい「オンナジ」なのには、絶句してしまいました。

オープニングは、分割された画面の中で、李紅竜こと志穂美悦子が演武を繰り広げるもの。相変わらずカッコいいです。

香港。裏路地を一人の男が追われています。追われているのは謝希大。ブスっ、刺されてしまいました。大丈夫?と出てきた李紅竜(志穂美悦子)に、義眼から取り出したマイクロフィルムを託して、死んでしまう謝希大。そのフィルムには紅竜の友人、美麗(田中久子)がとらわれている姿が映っていたのです。美麗の父に、美麗奪還を頼まれた紅竜は、とりあえず宝石デザイナーをしている姉の白蘭(光川環世)を頼って、日本に渡るのでした。

なんて偶然。羽田に着いた紅竜は、車に乗り込む美麗を見つけました。「あの車を追って」とタクシーに乗り込む紅竜。しかし、タクシーはどんどん人気の無い方に走っていってしまうではありませんか。埠頭に着いた紅竜を待ち構えていたのは、「中国拳法 白虎」と「武剛流空手 本位田蝶三郎」(琳大興)。紅竜は蝶三郎の攻撃に苦戦を強いられますが、どうにかその場を逃げ出すことに成功したのです。ちなみに蝶三郎は、道着の背中に大きく「蝶」と書いてあるので、とても分かりやすくて良いですね。

さて、密輸組織こと大曽根興業に美麗を初めとした女たちが到着しました。実は、大曽根興業では女たちのお尻を切開し、その中にダイヤモンドを埋め込んで密輸入していたのです。なんでそんなメンド臭いことをするのかは不明ですけど。
さて、その大曽根興業事務所に口笛の音が響き渡りました。男がスッと現われます。「何だ貴様は」と色めき立つ悪人の皆さん。男の名は椿俊輔(倉田保昭)と言って、自らを売り込みに来た腕自慢のようです。

紅竜は、姉のもとを訪ねました。親友の美麗は誘拐され、その誘拐組織を追っていると説明する紅竜に、姉の顔は曇り勝ちです。なんか怪しいですね。その夜、姉は用事があると出かけていきました。そして、深夜。いきなり紅竜に「台南短槍術 本位田鹿二郎」(斎藤一之)が襲い掛かってきました。しかし、物干し竿にぶら下がって大回転をキメる紅竜にはさすがに太刀打ちできなかったのか、「アマ、勝負はお預けだ」と捨て台詞を残して鹿二郎は、スタコラと去っていくのでした。

ちなみに同時刻、姉の白蘭が大曽根(室田日出男)に抱かれ、「俺の秘書にならないか」と口説かれていたことは紅竜には秘密です。

紅竜は少林寺東京道院に、院長の藤田徹道(内田朝雄)を訪ねました。「おお、紅竜くん」と機嫌よく出迎えた藤田は、紅竜から襲撃者の話を聞くと、それは悪名高い本位田三兄弟の仕業だと断言します。そして「少林寺は全力を挙げて君に協力する」と胸を叩くのでした。まあ、全力なら千葉ちゃんを出せよ、と思わないでもありませんが、今回は千葉ちゃんは欠席です。

一方、大曽根興業の所有する悪のトレーニング場では、悪そうな人たちが、悪い汗を流しています。当然、鹿、蝶ときたら猪ですから、三兄弟の長男「天魔流拳法 本位田猪一郎」(石橋雅史)も、ひときわ悪そうな汗を流しているのでした。他にも「モンゴル天空剣 キング・ヘシウス」とかヘンな奴がいっぱいです。

さて、紅竜は大曽根興業の経営するバー・オリエンタルに、花売り娘に化けて潜入しました。なんかオカマのマダム(マダム・ジョイ)や、肩にオウムを乗せたヘンな医者(山本昌平)がいたり、ついでに姉の白蘭もいたりと、怪しさプンプンです。地下の空調用ダクトを這い進む紅竜。すると、恐ろしいものが見えてきたではありませんか。それは全裸の女性が、手術台にうつぶせに縛られている光景でした。女性のお尻には醜い傷があります。ヘンな医者が、その傷口をメスで切開しました。すると、そこからがダイヤの原石が。そう、女性たちのお尻にダイヤモンドを埋め込むという斬新な方法で、大曽根はダイヤを密輸入していたのでした。摘出が終わった女性が手術台から降ろされると、なんとそれは友人の美麗ではありませんか。思わずダクトから飛び降りた紅竜は美麗を助けてアジトから逃げ出したのです。
そんな姿を建物の陰からそっと見つめている白蘭は「紅竜」とつぶやくのでした。まるで、「巨人の星」の明子姉ちゃんのように。ついでに、大曽根はこの失態に激怒。本位田兄弟を怒鳴りつけています。こうなったら本位田兄弟にばかり頼っていられません。「この日があるのを期して戸隠山中にて飼育した秘密兵器だ」と、切り札の羅内幻十郎を招きよせるのです。

美麗を担いで少林寺東京道院に逃げ込んだ紅竜。つかの間の平和です。そこに、白蘭から紅竜に電話が入りました。あなたたちを狙っているのは大曽根と本位田三兄弟、と告げる白蘭。いや、そんなことはとっくに知っていますから。結局、電話しているのをオカマのマダムに見つかり、「白蘭、裏切ったね」ととっ捕まってしまうお姉さんでした。

氷の上に立たされて、膝を焼くという拷問に晒される白蘭。大曽根というか室田日出男はノリノリの演技です。誰の真似をしたかったんだか見当もつきませんが、ヘンな声色でイカレた演技全開です。さらに針を2本取り出し、お姉さんの目にブッスリ。目をえぐってヘラヘラと笑っています。

白蘭がいると聞かされて、オートレース場におびき出された紅竜。人を疑わないのは良い事ですが、少しは警戒した方がいいと思いますよ。早速、「白眼心流居合 黛虹之助」が、コマ落としでスピード感を強調しつつダッシュしてきました。紅竜は飛び蹴りで対抗します。あっさりやられる虹之助。何しに出てきたんだ。

そこに大曽根が、目を包帯でグルグル巻きにしたお姉さんを連れて現われ、「紅竜、ついに冥土に行く日が来たようだな」と余裕の高笑いをかましました。それというのも三兄弟の筆頭、本位田猪一郎が横にいるからでしょう。

筆架叉(要は「十手」ですね)をカーン、カーンと打ち合わせる猪一郎。高く響くその音を聞いていると、紅竜はなんだかぼーっとしてきてしまいました。ついでに猪一郎が分身しているようにも思えてきます。ピンチ。そこにドラム缶がゴロンゴロンと転がってきました。ハッと我に返った紅竜はスタコラ逃げ出すのでした。物陰からニヤっと笑う椿俊輔。そう、彼が紅竜のピンチを救ったのです。

少林寺東京道院に匿われていた美麗を羅内幻十郎に殺され、復讐の念に燃える紅竜は、敵に勝つために修行を開始しました。こういうのを「泥棒を見て縄をなう」と言うんじゃないかと思いますけど、紅竜は大真面目です。すると、そこに現われたのが椿俊輔。椿はカーン、カーンと筆架叉を打ち合わせながら猪一郎の技を再現してみせます。クラクラしてくる紅竜に「目を見ろ」とアドバイスする椿。やった、目を見ていれば分身の術もバッチリ破れそうです。「よし、それでいい」と偉そうな椿こと倉田保昭ですが、どうも千葉ちゃんに比べると重みに欠けるんですよね。

修行を終えた紅竜は、バー・オリエンタルの地下に潜入しました。敵がワラワラと出てきます。やっつけてもやっつけても、キリがありません。そこに口笛が鳴り響きます。椿が出てきました。実は椿は、映画の冒頭で殺された謝希大の弟で、兄の仇を取るために大曽根興業に潜入していたのだそうです。ほほぅ、そうでしたか。

もう少しで姉を助けられる。その瞬間、ヘンな医者の放ったナイフがお姉さんの首に刺さりました。
「紅竜、このダイヤはあなたのためにカッティングしたの。貰ってちょうだい」と言って息絶えるお姉さんの白蘭。いや、それは密輸のダイヤだから、あげちゃダメでしょ。

渦巻きの書かれた真っ赤なホリゾントをバックに、ススキが生い茂っているという、何がなんだか分からない中をひた歩く紅竜。現実なんだか、紅竜の心象風景なんだか、判断しようがないところがミソです。群がりまくる敵を倒して倒して、倒しまくる紅竜。手持ちのグラグラ揺れるカメラの映像は、見ていると酔ってしまいそうです。しかし、肝心のボス、大曽根はどんどん逃げていってしまうのでした。

大曽根を追う紅竜の前に、本位田三兄弟が立ちはだかります。「紅竜、後を追え。早く」と椿が加勢してきました。鹿と蝶も「兄貴、ここは俺たちにまかせて後を追え」と猪を先に行かせます。

鹿と蝶の攻撃を同時に喰らって椿の形勢は不利です。するどい蹴りで、服を剥ぎ取られてしまう椿。しかし、その瞬間、椿こと倉田保昭が変わりました。さすが和製ドラゴン。いきなり気分はブルース・リーに変わったようです。アチョーっ、サクサクっと2兄弟を倒す椿。こんなことなら、最初から服を脱いでおけよ、と思います。

一方、紅竜に追いついた猪一郎は、例のカーン、カーンという音を筆架叉で発生させています。「この音だ。この音を聞いてはいけない」と紅竜は対策バッチリですから、猪一郎の攻撃は不発に終わりそうです。ヤケになった猪一郎は紅竜に特攻。紅竜は隠し持っていたカンザシで、猪一郎の脇の下をブッスリと突き刺したのでした。なんかお互いに拳法とはぜんぜん関係ない、卑怯な戦いに徹しているのが、情けなさ全開です。

大曽根が逃げ込んだのは貯木場。ロケ地は木場あたりでしょうか。かなり弱そうな大曽根ですが、そこは最後の戦いですから、懸命に紅竜と戦ってみます。大曽根がジャンプしました。紅竜も飛びます。前作とまったく同じ展開で、グダグダの空中戦が始まりました。ショボイです。本当にショボイんです。どうにかして、と思うくらいショボイです。ともあれ、目にナイフを刺されて転げ落ちる大曽根。悪は滅びました。それも姉がやられたのと同じように、目を貫かれて。

夕日に向かって紅竜が立ちすくんでいます。椿が「紅竜、君のだろ」とダイヤを渡しました。思わず小さい声で「姉さん」とつぶやく紅竜。そう、これは姉が形見にくれたダイヤです。密輸品だけど。
真っ赤な夕焼け空。紅竜は「姉さーん」と叫んでダイヤをぶん投げるのでした。まあ密輸品だしね。

前作では、兄を失い夕焼け空に涙を流していた志穂美悦子は、今度は姉を失って涙を流しているようです。この分なら、伯父伯母、従兄弟といくらでもお話が作れそうですね。それに、最後の空中決戦も一緒だし、あんまりと言えば、あんまりな続編でした。

それでも前作では千葉ちゃんが出てきてグッと画面を締めてくれたのですが、今作ではその役が倉田保昭にチェンジ。どうにも、締まりません。コレでいいのか。本当に、コレでいいと思ってるのか東映、と言いたくなってしまいます。

もし前作を見ていなければ、それなりに満足したかもしれませんが、これじゃあちょっと手抜きしすぎだと思います。









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