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邦画中心の映画感想ブログです。ネタバレがありますのでお気をつけ下さい。

【映画】女教師日記 禁じられた性

2006-09-25 | 邦画 さ行

【「女教師日記 禁じられた性」中田秀夫 1995】を見ました。



おはなし
高校生のミツル(川名浩介)は、学校の女教師・ノリコ(大竹一重)に一方的な恋愛感情をいだいています。しかし女教師には体育教師の恋人(沖田浩之)がいて、ミツルは悶々とします。一方、ミツルの同級生ユミ(沢木麻美)は、ミツルを愛していますが、ミツルがノリコを好きなことを知り、腹いせから体育教師を誘惑します。
そのことをキッカケにミツルとノリコは急接近し……


「リング」「仄暗い水の底から」で知られる中田秀夫監督の長編デビュー作。

川名浩介はちょっとストーカー気味の高校生。先生の大竹一重の留守電に怪しいメッセージをたくさん吹き込むは、マンションの屋根を乗り越えてまで、大竹一重と沖田浩之のラブシーンを覗くなど、かなりの重傷です。

そんな(変態の)川名浩介を好きな同級生の沢木麻美は、彼への腹いせから沖田浩之を誘惑します。とりあえず、自分の服を乱れさせたうえで、沖田浩之を呼び出しホテルに直行。「先生、あいつの匂いを消して」とか言って、抱きつきます。でも、その行動が川名浩介とどう結びつくのかはさっぱり分かりません。とりあえず、川名浩介は沢木麻美のことをまったく意識していないので嫉妬もしないだろうし。
まあ、単純に2人の男と女がいる以上、4パターンのラブシーンが営業的には必要だったんでしょうね。

ともあれ、それがバレて、ギクシャクする大竹一重と沖田浩之。
そして、大竹一重と川名浩介が食事をしただけで、翌日には大騒ぎになっている学校。よくある台詞の「PTAも大騒ぎですよ」なども織り交ぜつつ、大竹一重は「自宅謹慎しますっ」と学校を飛び出します。
そして大竹一重が家に帰ると川名浩介からの留守電が。「死にたい。鐘楼岬で待っているから、死ぬ前に一目会いたい」という内容です。慌てて家をとびだし、大竹一重は鐘楼岬に向かいます。

まあ、尺が短い上に、ラブシーンも入れなければならないのは、分かりますけどね。それにしても、ここらへん駆け足過ぎます。実時間で言ったら、朝一番の授業で騒ぎになって、その後、大竹一重が岬に着くのが昼下がり。その間、6時間くらいかな。いくらなんでも、それはないでしょ。

岬に着くと、川名浩介はきっちり遺書を用意して待っています。それも毛筆。むう。こいつこそ、おかしいですね。先生が学校を飛び出したのが、1時間目開始直後ですから、川名浩介はダッシュで家に帰り、先生に留守電を吹き込み、小学校の時の習字セット(想像)を持ち出して遺書を書き、乾く時間も惜しんで電車に飛び乗り、人里離れた岬で、靴を脱いだ上に遺書を置いて、待っていたということですから。

ともあれ、大竹一重が岬に現われると、川名浩介は会えてうれしかった、と言って断崖から飛び降ります。慌てて波打ち際まで降りる大竹一重。すると「先生、おれ泳ぐの得意だから、つい泳いじゃった」と言って、のこのこ出てくる川名浩介。なんか見てて、脱力です。

その後は、お定まりのラブシーン。「砂浜で抱き合う二人」というのはまるで、カトリーヌ・ドヌーヴの「ひきしお」のようですが、この映画は、ちと違う。抱き合って、砂浜を転がるのですが、そのスピードが速いのです。「ご ろ ご ろ」じゃなくて、「ゴロゴロッ」って感じ。

翌朝、沖田浩之と川名浩介のお母さん(宮下順子!!)が、二人を探しに来ます。あわてて、手をつないで逃げる二人。ヒッチハイクしたトラックの運転手に大竹一重が襲われるという余計なエピソードをはさみつつ、都内の貸家に二人は潜伏します。
その後、大竹一重、沢木麻美とのラブシーンを順調にはさみながら、川名浩介と沖田浩之は対決することに。そして、派手に転んだ沖田浩之の後頭部から血がドクドク流れ出すと、殺してしまったと二人は思い込んで逃げ出します。

行く場所は当然、思い出の岬。川名浩介は「先生、見てて。おれまたとびこむから」と言って、断崖の下へ。笑って見てた大竹一重ですが、いつまでも上がってこない川名浩介に、自らも海の中へ消えていくのでした。

なんて終わり方だ。意味づけより、単なるイメージ優先です。

これが中田秀夫監督の長編デビュー作だから見たけど、決して面白いとはいえません。そもそも、話の出発点として、二人が学校や日常生活を切り捨てて逃げ出すということ自体に、まったく説得力がありません。明治大正の話じゃあるまいし、一緒に食事をしただけで、なんで駆落ちしなければならないのか。それに、主人公二人に屈折や屈託が感じられず、頭が悪そうです。だから最後の悲劇的な結末が、いかにも取ってつけたものにしか見えないのです。
確かに、Vシネは予算や撮影日数に制約は多いだろうし、エロシーンも一定の割合で入れなくてはならなかったりするのでしょう。でも、そんな中でも、面白い映画は取れるはずだと思うのですが。

ちょっと残念でした。

 

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