いくらおにぎりブログ

邦画中心の映画感想ブログです。ネタバレがありますのでお気をつけ下さい。

【映画】あの、夏の日-とんでろ じいちゃん-

2006-08-01 | 邦画 あ行

【「あの、夏の日-とんでろ じいちゃん-」大林宣彦 1999】を見ました。

おはなし
ボケタこと大井由太(厚木拓郎)は、夏休みに尾道に帰ることになりました。目的はボケかけたおじいちゃん(小林桂樹)を監視するため。でも、おじいちゃんはボケてなんかいなかったのです。おじいちゃんが呪文を唱えると、あら不思議。ボケタとおじいちゃんは過去と現在を行ったり来たりすることに。

おじいちゃんは、少年時代の初恋の少女、お玉ちゃんの死に責任を感じていました。肺病にかかったお玉ちゃんは秋までは頑張って生きると指きりをしていたのですが、夏の間に死んでしまったのです。おじいちゃんは、自分が阿弥陀さまの指を折ってしまったので、バチがあたってお玉ちゃんの死期を早めたんだと思い込んでいました。でも、真実は違いました。ボケタが阿弥陀さまの指を折った、本当の犯人を見つけたのです。
おじいちゃんは、安心したのでしょう。それから数日後、家族のみんなに優しい言葉を残して亡くなりました。


大林監督の新・尾道3部作の第3作目。単純に「ふたり」が大当たり、「あした」が大ハズレでしたから、この作品は少なくとも当たりのはず。
ということで、見てみたら「大当たり」でした。良かった。

「あした」では夜の浜辺のシーンばかりで、どこが尾道なんだよっ、と突っ込みたくなりましたが、この映画では全編、尾道の風景をバックにお話が進みます。実際の尾道には行ったことがありませんけど、なんてフォトジェニックな街でしょう。大林監督の切り取った尾道(それは現実の尾道とはまったく異なるかもしれないけど)を見ているだけでも、この映画を見る価値はあると思います。

お話は、二人が過去と現在を行き来して、おじいちゃんの心残りを解きほどいていく、というものですが、その時の呪文がまたかわいい。
「まきまきまきまき まきましょう まきまきまきまき ゆめのなか」
最初は何だ?と思いましたが、映画も後半になってくると、このフレーズを聞くだけで、見てるほうも二人と共に時間旅行をするような、わくわく気分になってきます。

そして、二人が空を飛ぶシーン。ブルーバックで、もそもそ泳ぐマネをしています、といった「メリーポピンズ」の頃のようなチープな特撮がなんとも言えず、良い味を出しています。そしておかしいのが、小林桂樹のかえる足。ボケタ、少年時代のおじいちゃん、二人の子役は、何となく足をバタバタしているだけですが、小林桂樹のかえる足はすごくうまいです。むっ、できるな、と感心しました。

どこを取っても、大林監督の叙情性がみずみずしい輝きを放っていて、もう見るしかない。本当に傑作です。

それから、(現代の)マドンナ役として出ていた勝野雅奈恵は、勝野洋とキャシー中島の娘さん。
遺伝なのか、がっしりした骨格でもの凄いダイナマイトボディです。でも、正しく大林映画のマドンナで、田舎にいる純粋でしっかりした女の子の魅力に溢れていました。

 

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