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邦画中心の映画感想ブログです。ネタバレがありますのでお気をつけ下さい。

【映画】婦系図 湯島の白梅

2006-06-23 | 邦画 あ行

【「婦系図 湯島の白梅」衣笠貞之助 1955】を見ました。



おはなし
早瀬主税は世間に内緒で、芸者あがりのお蔦と一緒に住んでいます。ところが恩師の酒井俊蔵にそれがばれて、恩師を取るかお蔦を取るかの選択を迫られるのですが。

「切れるの別れるのッて、そんな事は、芸者の時に云うものよ。……私にゃ死ねと云って下さい。蔦には枯れろ、とおっしゃいましな。」の台詞で有名な婦系図の映画化。正確には、この台詞は「婦系図」ではなく、「婦系図」の原作者の泉鏡花自身が別れの場面を抽出して戯曲化した「湯島の境内」の一節です。

主税には鶴田浩二。お蔦は山本富士子。酒井俊蔵は森雅之が演じています。あと、お蔦のいた芸者屋のおかみで、酒井のもと愛人役で杉村春子先生、どこにでもいる偉人、加東大介は魚屋さんの役。

もとが新派悲劇なので大時代な悲恋物語になっていますが、それに鶴田浩二がぴったりとはまっています。鶴田浩二はヤクザものより、こういった路線の方が向いていたんではないのかなあ。任侠というよりはムード歌謡系というか、帝国劇場とか新宿コマでお芝居をやっていそうな感じで。
山本富士子は相変わらずうまいんだか、うまくないんだか良く分かりません。どうも、動きがロボット的な感じで、監督の演出次第で良くもなれば悪くもなる、そんな俳優さんだと思います。この映画では、新派的な演出が向いていたんでしょうが、なかなか良かったです。
ところが、問題なのは森雅之と杉村春子。この日本が生んだ最大級の俳優二人が絡むシーンは、いきなり重厚な芝居の応酬になり、今までの新派調から一気に「芸術」になってしまいます。要は、主人公の二人を完全に食ってしまうんですね。
これはキツイ。まあ、肯定的にとれば一粒で二度おいしいとも言えるのですが。

美男美女の共演。手堅い演出。脇には芸達者を配置。ということで、文句をつけるとバチがあたるかな。


(美男美女カップル)


(演技派カップル)


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2 コメント

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maron (Unknown)
2009-01-27 19:26:53
ありがとうございました。
子供のとき聞いたこの唄は74歳の今の頭にこびりついていました。
この映画の主役が鶴田浩二と山本富士子、だったとはさもありなんとと思います。

恩師か芸者かを問われた主税、つい最近この恨みを晴らした芝居をテレビで拝見、その気風のよさを胸の救う思いで見ることができました。(^^)v
はじめまして (いくらおにぎり)
2009-01-28 10:25:29
maronさん、はじめまして。こんにちは。

>ありがとうございました
どういたしまして。お役に立てたならうれしいです。

>芝居をテレビで拝見
確かに、この素材は、どちらかというとお芝居向きですよね。

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