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【映画】大江山酒天童子

2008-02-04 | 邦画 あ行

【「大江山酒天童子」田中徳三 1960】を観ました


おはなし
源頼光と四天王の鬼退治。しかし、実は酒天童子は鬼ではなく……

大映オールスターキャストの、豪華な映画です。市川雷蔵、勝新太郎、山本富士子、エトセトラエトセトラ。でも、主役はあくまでこの人。長谷川一夫大先生の見せ場たっぷりな娯楽超大作ということで。

「四天王 坂田金時」えーい、とマサカリで戸を叩き破ります。(本郷功次郎)
「四天王 卜部季武」シュッシュッ、と槍をしごいています。(林成年)
「四天王 碓井貞光」パシュッ、パシュッと矢を放っています。(島田竜三)
「四天王 渡辺綱」は、なにやら刀を見つめ、精神統一中。(勝新太郎)
「一人武者 平井保昌」が、すっと兜を差し出すと、(根上淳)
「源氏の大将 源頼光」が、ポーズをキメっ。(市川雷蔵)

女がやってきて言います。「時は今でございます。酒天童子は眠りました」。「ものども、いざ」という頼光の声に答えて、敵の本拠に乗り込む四天王たち。寝込んでいる鬼の手が見えます。「酒天童子覚悟」、刀が一閃。酒天童子の首が飛びました。しかし、鬼の首は宙を舞いながら、火をボワーッ。

「世に伝えられた大江山鬼退治の伝説はかくの如くである だが然し」というナレーションのともに、タイトルロールが。ここから始まる物語は、牽強付会というか、こじつけアリ、ご都合主義アリ、とにかく目的はただ一つ、面白ければいい、という内容です。そのため、実際に伝えられている伝説とはかなり違いますので、それを前提にしてくださいね。

「いや、このたびはつつがなく国の守の大任を終えられ、まずは重畳」と偉そげなおじさん。これは関白の藤原道長(小沢栄太郎)です。砂金や錦など、大量の進物にかこまれご満悦なようす。なにしろ、徐目(じもく、人事異動みたいなもの)の権限を握っているのは、この道長なので、貴族はこぞって賄賂を彼に贈っているのです。しかし、そんな中、太刀一振りを献上したのは大和守(中村鴈治郎)でした。イヤーな顔をする道長。しかし、正義漢の大和守は、ここぞとばかりに百姓の窮状を懸命に訴えるのでした。ま、道長が聞くわけもないのですが。

さて、ここのところ、道長の屋敷をさまざまな怪異が襲っています。そして、それはどうも、道長の愛妾、渚の前(山本富士子)に絡んでいるようです。それならと、道長は災いの元である渚の前を追い出すことにしました。ほら、なにしろ悪人ですから。とりあえず都守備の大将、源頼光あたりに押し付けておけばいいんじゃないでしょうか。

そして、別れの宴。渚の前が涙ながらに、一差し舞っていると、空にもくもくと妖しい雲が。風が吹き、雷が鳴り、そして空に……デッカイ黒牛が現われましたよ。んもーっ。危ない、渚の前がさらわれそうです。そこに登場したのは頼光の命で、渚の前を引き取りに来ていた坂田金時。「源頼光の配下、坂田金時参上。おのれ妖怪」と言いつつ、マサカリをブンっと投げました。見事、命中。黒牛は、ブモーッと言いつつ逃げ去っていったのです。ちなみに黒牛は鬼童丸といって、悪者一味です、念のため。

頼光の前に伺候した渚の前。「私は、私は呪われているのでございます」とヨヨヨと泣き崩れます。しかし頼光は、それを聞いてビビるわけでもなく、かえって「源頼光、今日より確かに御身を貰いうけたぞ」と見得を切るのでした。

話は飛んで、ここは池田中納言の屋敷。盗賊の袴垂保輔(田崎潤)が襲ってきました。殺し、焼き尽くし、女をさらっていく、悪逆無道の盗賊一味です。そして、中納言の娘、桂姫(金田一敦子)も好色な袴垂の手に落ちてしまうのでした。えー、ここでは田崎潤が悪人ということと、金田一敦子がさらわれたなあ、と覚えておけばOK。

さて、渚の前に現われた女が一人。女の名前はこつま(中村玉緒)といい渡辺綱の妹で、頼光の彼女なのです。当然、関白から頼光に下げ渡された美女なんてのが出現したら、面白くない立場です。ネチネチと渚の前にイヤミを言うこつま。しかし、渚の前には夫がいて、ムリに引き裂かれたのだと聞いた瞬間、態度豹変。「えっ、おいたわしい」と同情モードです。ま、そんなものでしょうね。ここでのキーポイントは、玉緒ちゃんを覚えておくことと、渚の前に夫がいた、ということ。ここ重要ですよ。

渡辺綱は夜のお散歩中。すると、夜道を一人の美女(左幸子)が歩いてくるではありませんか。聞けば、女の身で、この夜中に一条戻橋まで行くというのです。「それがしがお送り申そう」と申し出る渡辺綱。しかし、水に映った女の姿をみると、なんと鬼。鬼ったら、文字通り鬼。女は変身し、渡辺綱を掴み、空に飛び上がります。ヒィーっ、どこに連れて行く気でしょう。しかし、そこは武勇を謳われた綱ですから、慌てず騒がず鬼の手を斬りおとして、難を逃れたのでした。

早速、主君の頼光に鬼の腕を見せる渡辺綱。「この腕(かいな)いかがいたしましょう」、と言われてもねえ。こんなものどうしろ、と。そこに安倍晴明が言い出します。「この腕には、まだ妖魔の執着が残っておりますぞ」。晴明の言うには、三日の間、腕を渡さなければ、その鬼は通力を失うそうです。「頼んだぞ、綱」という頼光。そりゃそうです。拾ってきた人が責任取るように。

一日目、無事。二日目、無事。三日目、無事。良かった夜が明けました。と、そこに田舎から渡辺綱のおばさんが訪ねてきました。憐れっぽく入れておくれと言うおばさん。当然、頼光の命で、今日まで誰も入れません、と断わる綱。「昔のそなたは、そうではなかった」とメソメソするおばさん。うーん、困りました、「たとえ君命なればとて、人の道には背けません」と、綱は門を開け、おばさんを入れてしまうのです。もうお分かりですね。おばさんは左幸子に変身、いや鬼の茨木童子に変身して、腕を奪って去っていくのでした。もちろん、出口からさようならではなく、天井を突き破って飛び去るというはた迷惑な方法で。

そういえば、頼光は都守備の大将でした。そのため、都を荒らしまわる悪党、盗賊どもを鎮圧するのがお仕事です。今日は袴垂をいっぱつ退治しましょう。卜部季武を筆頭に、袴垂のアジトを急襲です。しかし、袴垂には逃げられ、捕まえたのは荒熊(上田吉二郎)という小物一匹。こいつの証言で、酒天童子の周りには、茨木童子、鬼童丸、土蜘蛛といった稀代の妖術師がいることは分かりましたが、それだけじゃ。これでは、関白も怒るというものです。鬼の手は取り返されるは、袴誰には逃げられる。お前はクビだ、と頼光は怒られちゃいましたよ。

すっかり困った頼光。軍師格の平井保昌に尋ねてみると、やっぱり大江山の酒天童子をやっつけないと、次から次へと賊が湧いて出るんじゃないかという結論です。しかし、今まで大江山に何人の勇士を偵察にやっても、ただ一人帰ってこないのです。困りました。どうしましょう。そこに、こつまが進み出て、自分が偵察に行くと言い出しました。大江山の酒天童子は、どうも女には優しいらしい、それに今回の不始末は自分の兄のせいだから、というのです。強く引き止めるわけでもなく、坂田金時を供につけようと言う頼光。こつまって、実は頼光に好かれてないんじゃ。

農民に変装して大江山に潜入するこつまと坂田金時。しかし、牛に化けた鬼童丸にからかわれた挙句、捕まってしまいました。こつまは酒天童子の屋敷に、金時は洞窟の檻に。「うーむ、腹が減っては戦はできぬわい」とご飯をパクつく金時。そういえば、どちらかが捕まったとしても、片方は必ず戻ってきて、報告しろと頼光が言っていたような。「仕方ない、この俺が逃げ出す番か」と、檻を体当たりで壊し、スタコラ山を降りていく金時です。

一方、酒天童子の壮麗な屋敷に連れて行かれたこつま。屋敷には茨木童子をはじめ妖術師ども、さらに袴垂といった悪党どもが勢揃いです。そして、いよいよ酒天童子にご対面。はい、鬼メイクバリバリの長谷川一夫先生登場です。「金時の女房でございます」と子分に教えられて、「うはははは」と笑い出す先生こと酒天童子。「人の妻であるものか。乙女よ。男を知らぬつぼみの花よ」と断言しています。思わぬ特殊能力をお持ちのようですね。そんな言葉をスルーした子分は、「で、いかがいたしましょう。袴垂が申し受けたいと申しております」と言います。「チッ、あの色餓鬼め」と罵る酒天童子。どうも、仲間内の結束は許そうな雰囲気です。
ちなみに、このあと、風呂上りの長谷川先生を見て、その美しさに中村玉緒がポーっとなる一幕もあります。まあ、伏線、なのかな。

坂田金時から報告を受けた頼光。とりあえず悲しんでいることを表すためか、笛なんて吹いちゃってます。そこにやってきて頼光をじっと見る渚の前。「渚の前か、何をしておる」「はい、愛しい人の身の上を思いやる男の姿は、このように美しいものかと」。絶対に日常会話では出ない台詞です。あ、いきなり渚の前がヨヨヨと泣き始めました。いきなり、「自分語り」開始です。関白に身を汚されたこと。夫はさぞ私を、ひいては女というものを憎んでいるだろうこと。「そなたの夫は何者なのだ」「私の夫は大江山の酒天童子でございます」。

備前介は、若く美しい妻、渚と幸せな暮らしをしていました。しかし、ある春の日、関白に渚は見初められてしまったのです。夫を加賀に任地に追いやった隙に、渚を拉致した関白。「夫はこの日から復讐の鬼となったのです」。

「あれから七年。それでも、あの時茨木との出会いがなかったならば」と、今度は長谷川先生の回想シーンにチェンジ。関白の屋敷に殴りこんだものの追い払われた備前介こと酒天童子は、荒野で袴垂と出会いました。一騎打ちの結果、あっさり袴垂をやっつけた酒天童子。すると、袴垂は平伏して、「俺たちの頭になってくれ」と言い出したのです。今現在のお頭は茨木。藤原を滅亡させ、道長を倒すことが目標です。しかし女が頭では、ナメられる。「大儀を成し遂げるためには。女の身では荷が勝ちます」と言うのでした。そんなこんなで、酒天童子はお頭になったのです。はい、回想おわり。

うーん、うーん。頼光が病に苦しんでいます。渚の前は必死に看病していますが、どうも何かの祟りのよう。そこに都合よく比叡山の老僧がやってきて、祈ってあげようと言い出しました。数珠の音がジャラ、うーん。ジャラ、ジャラ、うーん、うーん。かえって悪くなってます。そして、渚の前が戻ってくると、障子に映るその影は、なんと大きな蜘蛛だったのです。「殿、ご油断あそばすな」と声をかける渚の前。プッシュウと蜘蛛が糸を噴き出しました。「おのれ妖怪」、名刀が一閃して、土蜘蛛はこれはたまらんと逃げ出していったのです。まあ、その後、関白の家に行って、関白にプッシュウと糸吐いてましたけどね。そして、なぜか、四天王の待ち構える前に、土蜘蛛(巨大バージョン)が現われました。正直、ここらへんのつながりが良く分かりません。ともあれ、ズゴゴゴと現われた特撮な蜘蛛怪獣を、四天王はやっつけるのでした。

相次ぐ怪異に、とうとう勅命が下りました。帝より頼光に、大江山征討の命令が下ったのです。多摩源氏、近江源氏、各地から源氏の武者たちが集結してきます。このシーンはけっこうカッコいい。血が騒ぎます。総大将は頼光。いよいよ出陣の時が近づいてきました。しかし、その時、渚の前が自害したとの飛報が飛び込みます。虫の息の"渚の前"の枕元に赴く頼光(「の」ばっかだ。悪文ですみません)。渚の前は今際の際に、「夫に、備前介に、渚は死ぬる際まで、あなたさまのことを焦がれていたと……」と言い残して死にました。いや、これから酒天童子を討ちに行くのに、そんなこと言われても。

もちろん酒天童子一派も戦争準備中。特に長谷川先生などは、これ以上ないくらい立派な鎧をお召しになって、カッコよさ宇宙一な感じです。「頼光を討てばもはや天下に恐れるものはない。余勢を駆って、一気に都へ攻め上るのだ」「おおー」。

源氏全軍と悪党・盗賊たちが激突しました。しかし、敵には地の利あり。岩を転がしてきたり、あの手の手で源氏軍を翻弄します。頼光の従者、菊王丸も戦死を遂げ、踏みにじられる源氏の白旗。大敗です。一方、悪党・盗賊たちは大喜び。飲めや歌えの大騒ぎです。袴垂などは「源氏がなんだ。頼光がなんだ。もはや天下は我々のものだ」と大見得を切っています。「まだ敵は息を止めてない」と茨木童子がたしなめるのも、きっと聞こえていないでしょう。鬼童丸(あ、牛ね)は鬼童丸で、どうぞヤッちゃってください、とこつなを酒天童子に差し出してくる始末。もちろん酒天童子が手を出すはずもなく、むしろ「浅ましい男たちじゃ」と苦い顔です。

最初の夢が、そして大儀が、ガラガラ崩れていくのを感じる酒天童子こと長谷川先生。その悩む表情は、男の哀愁に満ちています。すっかり見とれるこつな。もう完全にオチてます。「明日の決戦に打ち勝って必ず都に攻め上るのだ。都に、都に」。クワッと眼を見開いて、キメのポーズをとる長谷川先生。いや、素晴らしい。

源氏軍は、敗戦の痛手をこらえつつ、やはり明日の決戦にむけて野営中。その時、頼光たちが泊まる荒寺の仏像がいきなりピカりはじめました。ピカーっ。よく分かりませんが宇宙から、女の人に姿を変えた仏様が飛んできます。そして、そっと矢を投げました。ハッと飛び起きる渡辺綱。そして坂田金時。「見たか」「お前も」、と不思議がっています。でも確かに、赤い矢に混じって、緑の矢が二本ほど。これは不思議です。

と、そこに鬼童丸(牛バージョン)が襲ってきました。いくら矢を撃っても効きません。しかし、あの仏様の矢をひょうと射たところ、効果覿面。うぎゃーっと鬼童丸は死ぬのでした。これはいいものを手に入れましたね。「里見八犬伝」で薬師丸ひろ子が貰った弓矢みたいなものでしょうね。

ここで、頼光は奇策を立てました。「先行して敵の本拠をつき、隙をうかがって童子を討つのだ」。いや、別に奇策というほどのものじゃ。というより、隙が無かったらどうするんですか、先行隊は全滅しますが。そんな懸念を残しつつ、山伏に化けて、とっとと山の迷路を進軍する頼光と四天王たち。しかし、そこは迷路というだけあって、迷子に。さあ、困りました。と、思ったら川で洗濯をしている女がいますよ。「もしやあなたは源頼光さまでは」と言う女は、確かに悪党にさらわれた中納言の娘・桂姫ではありませんか。ようやく、伏線が回収できました。桂姫は、無事迷路を抜け、敵の本拠地まで案内してくれたのです。

山伏一行(に化けた頼光たち)がアジトに入りました。触れ込みは、護摩を焚いて、戦勝をお祈りしたいというものです。ここで酒天童子と頼光の間でなにやら難しい問答が始まりました。えーと、「勧進帳」を思い浮かべていただければ、想像がつくと思います。弁慶と冨樫が丁々発止とやりあうあのシーンです。映画だと黒澤監督の「虎の尾を踏む男達」になりますね。

「さて、五大明王とは」と聞かれ、滔々と答える頼光。「して、降三世明王とは」、これもグッとつまりつつも、なお朗々と答える頼光。このシーンは、凄い。市川雷蔵と長谷川一夫。新旧二大スターの息詰まる攻防です。ま、そんな努力も空しく、茨木童子に正体を見破られてしまうんですけどね。

「妖婦、我が矢を受けてみよ」と言い放つや、卜部季武が矢を放ちました。ひょい。あ、茨木童子は矢を手でキャッチしてしまいます。恐るべし、茨木童子。しかし、渡辺綱は例の「仏様パワー」のこもった矢をつがえ、「南無観世音菩薩」と言いつつ、ひょうと射ました。パシッ。ブスッ。見事、茨木童子に矢が突き立っています。「童子様、私は、私は、あなたさまを」ガクッ。酒天童子の腕の中で息絶える茨木童子。

「頼光、今こそ一騎打ちにて勝負を決せん、いざ」「一騎打ちとは望むところじゃ。いざこい、酒天童子」
ジリッ、ジリッ、互いに体をかえ、手をかえ、無言の中での息詰まる攻防です。と、そこに「お待ちください。童子さまを斬ってはなりませぬ」と"こつな"が飛び込んできました。頼光に相手にされないとなると、今度は酒天童子にしがみつく"こつな"。なんだか、せっかく緊迫してたのに、二人とも気が抜けちゃいましたよ。

酒天童子に、渡すものがある、と言う頼光。「その身は関白に犯されても、その心は何人にも犯されることのなかった、ある痛ましい女の形見じゃ」と、一房の髪を取り出します。「では渚は」と絶句する酒天童子。いきなり降参気分になったようです。しかし、それでは配下の者どもは納得しません。一気に頼光一行に襲い掛からん風情を見せます。「一同、待て。おのれらこそ観念して降参せい。汝ら一人としてこの山より逃れられぬぞ。我が手配り、あれを見よ」と、ようやく見せ場のやってきた平井保昌こと根上淳の顔はうれしそう。ブオー、ブオー。ほら貝を吹くと、それに答えてあちこちでブオー、ブオー。そう、知らぬ間に、源氏の軍勢はみっしりと大江山のアジトを取り囲んでいたのでした。

「待て。今日限り、酒天童子は消滅。大江山の鬼は死ぬぞ」と言い出す長谷川先生。「お前たちは源氏の軍門に降れ。助命の儀は酒天童子が一命に代えて願ってみようぞ」。自然とひざまずく悪党たち。頼光は聞きます、「おぬしは」。長谷川先生、眼をクワッと開き、顔面大芝居。

馬で草原をひた走る長谷川先生。終。終って、どこが。なんで? 一命に代えるんじゃ。

ということで、長谷川一夫バンザイ。カッコいいぞ長谷川先生、な映画でした。要は、山本富士子だろうが、中村玉緒だろうが、ついでに左幸子だろうが、女は全員、俺サマに惚れるのだ、ガッハッハ、ということでしょうか。
ま、それはともかく、この映画は面白い。大魔神をさかのぼること6年前でありながら、バリバリの特撮スペクタクル映画でもあり、さらに豪華な平安絵巻の趣もあります。そしてもちろん大映スター総出演。これ以上、何を求めるのか、いや求めてはいけない、そんな気がします。

そして荒野に作られた酒天童子のアジトの凄いこと。大映美術陣の意地を感じます。当たり前ですが、CGの無い時代。画面に映るものは、すべて「実際に」作る、という日本映画黄金期の底力も感じることができました。

ストーリーも、まあここでは面白おかしく書いていますが、それなりに練れていますし、無条件で楽しめる娯楽大作であることは間違いありません。さらに、長谷川一夫のキメ。市川雷蔵の凛。勝新太郎の躍。そして左幸子の妖。いずれ劣らぬ熱演も見ものです。




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