いくらおにぎりブログ

邦画中心の映画感想ブログです。ネタバレがありますのでお気をつけ下さい。

【映画】処女受胎

2006-07-21 | 邦画 さ行

【「処女受胎」島耕二 1966】を見ました。

おはなし
画家の高野愛子(若尾文子)は、最近スランプです。昔の男たちは言い寄ってきますが、それにも食傷気味な彼女は、スランプから脱出するために人工授精を決断するのですが。


さて、お話としては、かなりトンデモ全開。だいたい、スランプ脱出のために子供が欲しいって、動物病院で犬猫の子供を貰ってくるわけじゃないんですからね。そのうえ、若尾文子が男たち(作家、編集者、画廊の息子)に「子供ができたの」というと、みんなビビッて「俺の子か?」とオタオタする始末。だったら、男たちの誰かとの関係で妊娠して、その上で未婚の母になればいいだけの話じゃないですか。それが何故に人工授精なのか。もっとも64年にアメリカで精子バンクができたそうですから、旬の話題だったんでしょうけど、それにしても設定にムリが有り過ぎ。

さらに、人工授精にあたって精子を提供するのは、健康な医学生二人。実際の施術にあたっては、そのどちらかの精子を無作為に使い、誰が父親なのかは対象の女性はもちろん、教授も医学生も分からないということになっています。ところが、医学生の一人が若尾文子の大ファン。あの手この手で、若尾文子に提供された精子が自分のものであると確認すると、そのまま若尾文子に急接近。画のモデルになります。学業そっちのけで、そこまで若尾文子の側にいたいのか、とも思いますが、まあ若尾文子ですからね。そりゃそうだよな、と同感できる部分も。

しかし、人工授精でできた子供は流産。でも、妊娠中に書き上げた「処女受胎」という画は絶賛を浴びます。展示会で、ツバメよろしく若尾文子の側にいる医学生ですが、若尾文子の愛人だった作家(藤村有弘)に「あいつは男をコヤシにする。コヤシの役目が終わったら捨てられるぞ」と言われて逆上。画に吸殻入れを叩き付けて…

えー、正直、この映画は何をテーマにしていたのか、まったく分かりません。
とりあえず、ビビッドな話題であった(だろう)人工授精。若尾文子。若尾文子を引き立てる若い俳優。ここらへんを組み合わせて、でっち上げた映画にも思えます。

しかし、そんな映画にも重大な見所がひとつあります。
それは、ずばり産婦人科の教授役の若山弦蔵!重要な役どころなので、台詞も多いです。顔は藤岡琢哉っぽいんですけど、声はあの渋いバリトンボイス。目をつぶれば、そこには若尾文子とショーン・コネリー夢の共演が。実際、声優としては超一流の若山も映画俳優としてはほとんど無名。これだけ、顔と声を一緒に楽しめる機会は少ないでしょう。

 

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