ジム・ジャームッシュ、ビル・マーレイのセンチメンタルグラフティ
ブロークン・フラワーズ(BROKEN FLOWERS)
http://www.brokenflowers.jp/
≪ストーリー≫
かつては多くの女性と恋愛を楽しんだ元プレイボーイのドン・ジョンストンは、中年となった現在も勝手気ままな独身生活を送る日々。そんなドンに恋人のシェリーも愛想を尽かして出ていった。そこへ、差出人不明のピンクの手紙が届く。便せんには“あなたと別れて20年、あなたの息子はもうすぐ19歳になります”と書かれていた。それを聞いた親友のウィンストンは、お節介にもドンが当時付き合っていた女性たちを訪ねて回る旅を段取りしてしまう。そして、気乗りのしないドンを強引に息子探しの旅へと送り出すのだった…
ジム・ジャームッシュ監督のオフビートな作品は好みが別れると思う。
面白くないのが面白いというか何が起こる訳でもないのにじんわり惹かれる。
この作品も特になにかがあるわけではない
息子探しのミステリー仕立てでもないし主人公を通じての反省を促す話でもない。
この映画はフランス映画の『舞踏会の手帳』方式で作られていますがこのやりかただと下手な作りだとただのオムニバスになったり主役がかすんだりする。
邦画であった『あゝ声なき友よ』は主人公の渥美清が戦友の遺書を日本各地の家族に届ける話だったが狂言回しにもなっていなくて主役の意味がなかった記憶がある。
『ブロークン・フラワーズ』でのビル・マーレーはそんな事もなく、彼を中心になんとなく物語が動いていた。全てのエピソードの中心にそれなりにちゃんと彼が主人公として存在感がある。
そのダレた空気やなげやりを隠した行動が微妙な空気をだしていてにやにやしてしまう。
強い欲求や目的意識があるわけでなく「なんでこんな事をやっているんだろう?」とうっすら思いながらも特にやる事もないのだから…と流されてしまっているような匂いがいい。
息子探しの旅で再開した過去の恋人達の現在の変化に寂しさと納得の入り混じった侘しさ。
あれだけ気にしなかった息子を最後に求めてしまう滑稽さ。
寂しくなかったはずなのに寂しさを実感させられると寂しいのに耐えられなくなってしまう。
この映画は面白い人と面白くない人が本当に分かれると思う。
だからといって面白くなかったから趣味や嗜好が違うというわけではない。
濃い映画を見ていると淡い映画も普通以上によく感じる。
脂っこいもの食べつづけると豆腐や茶漬けが美味しく感じるようなもの。
でも、たださっぱりしてるから良いわけでなくやっぱり不味い物は不味いし、美味しいものは美味しい。人によっての年齢のタイミングの楽しさが大きい気がする。
中国の洪自誠の言葉に「醸肥辛甘は真味に非ず。真味は只だ是れ淡なり。神奇卓異は至人に非ず。至人は只だ是れ常なり」という言葉がありますが、確かに極端なものもいいが何時もそればかりなら飽きてしまうときがある。
自分にとって、この映画は『蒟蒻刺し』のような映画でありました。
あいかわらず濃いホラーとかSF、バカコメディも好きですが。
そういえば、この映画のあらすじを本か、なにかで読んだとき少し昔のゲームで『センチメンタルグラフティ』みたいだと思いました。
≪ゲーム概要≫
幾度となく転校を繰り返した主人公の元に、「あなたに会いたい」と書かれた差出人不明の手紙が届く。手紙の送り主を探すために主人公は全国各地を回り、思い出に残る12人の少女と再会する…
これは主人公が若いのと目的が恋愛のゲームなので夢が一杯だったが(笑)
ブロークン・フラワーズ(BROKEN FLOWERS)
http://www.brokenflowers.jp/
≪ストーリー≫
かつては多くの女性と恋愛を楽しんだ元プレイボーイのドン・ジョンストンは、中年となった現在も勝手気ままな独身生活を送る日々。そんなドンに恋人のシェリーも愛想を尽かして出ていった。そこへ、差出人不明のピンクの手紙が届く。便せんには“あなたと別れて20年、あなたの息子はもうすぐ19歳になります”と書かれていた。それを聞いた親友のウィンストンは、お節介にもドンが当時付き合っていた女性たちを訪ねて回る旅を段取りしてしまう。そして、気乗りのしないドンを強引に息子探しの旅へと送り出すのだった…
ジム・ジャームッシュ監督のオフビートな作品は好みが別れると思う。
面白くないのが面白いというか何が起こる訳でもないのにじんわり惹かれる。
この作品も特になにかがあるわけではない
息子探しのミステリー仕立てでもないし主人公を通じての反省を促す話でもない。
この映画はフランス映画の『舞踏会の手帳』方式で作られていますがこのやりかただと下手な作りだとただのオムニバスになったり主役がかすんだりする。
邦画であった『あゝ声なき友よ』は主人公の渥美清が戦友の遺書を日本各地の家族に届ける話だったが狂言回しにもなっていなくて主役の意味がなかった記憶がある。
『ブロークン・フラワーズ』でのビル・マーレーはそんな事もなく、彼を中心になんとなく物語が動いていた。全てのエピソードの中心にそれなりにちゃんと彼が主人公として存在感がある。
そのダレた空気やなげやりを隠した行動が微妙な空気をだしていてにやにやしてしまう。
強い欲求や目的意識があるわけでなく「なんでこんな事をやっているんだろう?」とうっすら思いながらも特にやる事もないのだから…と流されてしまっているような匂いがいい。
息子探しの旅で再開した過去の恋人達の現在の変化に寂しさと納得の入り混じった侘しさ。
あれだけ気にしなかった息子を最後に求めてしまう滑稽さ。
寂しくなかったはずなのに寂しさを実感させられると寂しいのに耐えられなくなってしまう。
この映画は面白い人と面白くない人が本当に分かれると思う。
だからといって面白くなかったから趣味や嗜好が違うというわけではない。
濃い映画を見ていると淡い映画も普通以上によく感じる。
脂っこいもの食べつづけると豆腐や茶漬けが美味しく感じるようなもの。
でも、たださっぱりしてるから良いわけでなくやっぱり不味い物は不味いし、美味しいものは美味しい。人によっての年齢のタイミングの楽しさが大きい気がする。
中国の洪自誠の言葉に「醸肥辛甘は真味に非ず。真味は只だ是れ淡なり。神奇卓異は至人に非ず。至人は只だ是れ常なり」という言葉がありますが、確かに極端なものもいいが何時もそればかりなら飽きてしまうときがある。
自分にとって、この映画は『蒟蒻刺し』のような映画でありました。
あいかわらず濃いホラーとかSF、バカコメディも好きですが。
そういえば、この映画のあらすじを本か、なにかで読んだとき少し昔のゲームで『センチメンタルグラフティ』みたいだと思いました。
≪ゲーム概要≫
幾度となく転校を繰り返した主人公の元に、「あなたに会いたい」と書かれた差出人不明の手紙が届く。手紙の送り主を探すために主人公は全国各地を回り、思い出に残る12人の少女と再会する…
これは主人公が若いのと目的が恋愛のゲームなので夢が一杯だったが(笑)










TB,コメントありがとうございました。
あの年齢で、あの環境で、気付かなくて済んだものに気付いてしまったら、
彼はあの後、どうしたんだろう…と心配になります。
寂しいような、可笑しいような、ビル・マーレイの惚けた雰囲気が、ほんとにいい味でした。
ジャームッシュ監督の作品を、ほとんど知らないと言っていいのですが、これを機会にそのつもりで観てみたいと思うようになりました。
主役の存在感がよく、自分は飽きない映画でした。
年を取るとなんとなく昔の場所に行きたいような行きたくないような、むず痒い思いを味わいます。
ジム・ジャームッシュ監督は癖が強いので適度に気合を抜いて鑑賞した方が楽しめるとお思います。
どちらもオフ・ビート感あふれる監督さんだし、どちらも「老い」と「父と子」に関する物語・・・。
とは言うものの、あちらはコッテリ、こちらはサッパリ、と真反対な仕上がりだから、誰も納得してくれそうもないんですけど(笑)。
てなわけで、TB&コメントありがとうございました。
その論は始めて目にしました(笑)
自分としてはバブルがはじけた直後にこんな自分探しの小説が多かったような気がします。
四国巡礼でなく女性巡礼というのがおやじっぽい。
なんだか効いてしまいました。
立っている足もとのブロックがぐらついてるのが分かった気分といいますか…うまく表現できないんですが。
『あゝ声なき友よ』は渥美清がもったいなかったです。
見るタイミングや体調心調で感じる事は多少変わりますね。
ジャームッシュの映画は本質的は孤独がつきまとうと思いますし。
『あゝ声なき友よ』は渥美清の数少ない寅さん以外の主役映画でしたが脚本重視すぎて俳優の個性がなかった気がします。