感動や盛り上げの為の改竄は何処までいいの?
アビエイター(THE AVIATOR)
http://www.aviator-movie.jp/
ハワード・ヒューズ!
奇人変人の話や世界の金持ちの奇行、1行知識のネタ、ハリウッド映画史、色々な方面で名前がでる富豪。
自分もこの手のお金持ちの奇行とかの本は結構子供の頃から好きで(ヤな子供だね我ながら)その方面から伝記系書物、研究&解説書、コリン・ウィルソンとかを読む事にはまっていった。
色々な映画(タッカー、ロケッティア等)で黒幕的富豪として、またハリウッドでの偏執的映画監督としての活躍等色々な文献で読む耽った。
で、今回のスコセッシ監督、デカプーの「アビエイター」なのですが…
伝記としては自分が知る限りだと目茶目茶。
事件と年代、発言、成り行き等の改竄が凄く多い気がする。
自分の読んだ本があってるかどうか疑うのもなんだが文献とハリウッド映画を比べたら映画の方が間違っているとしか思えない。
その話は後にして創作映画としてはの感想を先に。
「なんでノミネートされたかわからない」
映画全体が話が飛びすぎて焦点がぼやけてる
強迫症の男の話なのか政府と喧嘩した社長の英雄談なんだか飛行機愛の話なんだがボケボケ。
なんで飛行機が好きなのかまったく語られていないのが特に気になる。
ゴルフ・飛行機・映画はハワード・ヒューズの趣味だけど観る人が全員知っているわけでないし。
ハワード・ヒューズ役のデカプリオはなかなか似てはいた(特に晩年の帽子をかぶったヒューズは似ている)
しかし若い頃の斜め横顔はどちらかというとベラ・ルゴシみたいだ。
映画の進行も最初の幼少時代から両親が亡くなり事業を引き継いだ25才くらいまでいきなり飛び、ヒューズの強迫症の原因を母親にしているように感じる。
(これが正しいかどうかは自分の読んだ文献にはない)
この映画では親の基盤を受け継いだヒューズの事業を発展させたのは側近の力だ!みたいな扱いだったのに後半、ヒューズ自身のようわからない演説で会社を救うという行為をする
そこにヒューズの才能や努力、天才性を見ることは出来ない。
映画としても長いだけで面白くない。出来の悪い「市民ケーン」みたいな内容だ。
ストーリー的に抜けたところを補填すると…
ヒューズは子供の頃は勉強よりもゴルフに夢中だった。
数学や機械にも興味を示し、自動車を購入してその仕組みを調べるため分解して組み立てたり、スチーム・エンジンのパーツからオートバイを作るなど幼い頃からその天才的な才能を開花させていた。
はにかみ屋だったヒューズは学生生活になじめず、高校と大学を転々とするが、16歳の時には母親が、18歳の時には父親が急死。
両親を亡くして孤独になったヒューズのもとには90万ドル近い遺産が転がり込んできた。
父親のヒューズ工作機械社を引き継いだものの、会社の経営は他人に任せて、
1925年頃、子供の頃の夢の一つだった映画製作者になるためハリウッドにやってくる。
1927年のアカデミー作品賞の航空映画『つばさ』を観たヒューズは、自分ならもっと素晴らしい映画が出来ると考え、『つばさ』を超える航空映画の製作に着手。
それが「地獄の天使」…
この映画ではこの過程が抜けているのでヒューズが何モノなのか多分普通の人にはまったくわからないと思う。
これでは感情移入しようがない。
ハリウッドの艶話が半分とヒューズの自滅の物語にしか見えない。
先に上げた「改竄」ですがネタバレを伴うので注意
・
・
・
・
・
ヒューズが事故を起こしたのが新型機の試験飛行になっていたが史実的には映画最初に撮っていた「地獄の天使」のロケ中、スタントマンが拒否した飛行を自分で飛んで事故を起こした。
それで「地獄の天使」の公開が遅れた。
というか映画のような事故(※)だと会社が傾く不祥事だよ!
※(3/29追記)
映画の事故は1946年7月の自らが設計した空中写真偵察機XF-11のテスト飛行中の事故の話だったらしい。
(ベヴァリーヒルズの自宅に墜落。重症を負ったが、奇跡的に一命を取りとめた)
自分の勘違いがすこしあったみたいです。
申し訳無い。
「地獄の天使」の試写の最中に「雲がないからスピード感がない」と言っていたヒューズ。
この発言は映画「ならず者」の撮影中の発言。
この発言で「暗黒街の顔役」で一緒に仕事をし、「ならず者」の監督を引きうけていたハワード・ホークが降板した。
1944年頃から裸で部屋にこもっていたのは事実
だが映画だとその若干前になっていたような?
ばい菌と盗聴が嫌でホテルを転々としていたので映画のように常時一つの部屋でこもっていたわけではない。
というか映画のあの部屋どうみても会社の一室に見えるんですが…
(地獄の天使のポスター、廊下に張ってるし)
どこまで改竄っていいんですかね?面白ければまだ我慢できるけど面白くないし。
アビエイター(THE AVIATOR)
http://www.aviator-movie.jp/
ハワード・ヒューズ!
奇人変人の話や世界の金持ちの奇行、1行知識のネタ、ハリウッド映画史、色々な方面で名前がでる富豪。
自分もこの手のお金持ちの奇行とかの本は結構子供の頃から好きで(ヤな子供だね我ながら)その方面から伝記系書物、研究&解説書、コリン・ウィルソンとかを読む事にはまっていった。
色々な映画(タッカー、ロケッティア等)で黒幕的富豪として、またハリウッドでの偏執的映画監督としての活躍等色々な文献で読む耽った。
で、今回のスコセッシ監督、デカプーの「アビエイター」なのですが…
伝記としては自分が知る限りだと目茶目茶。
事件と年代、発言、成り行き等の改竄が凄く多い気がする。
自分の読んだ本があってるかどうか疑うのもなんだが文献とハリウッド映画を比べたら映画の方が間違っているとしか思えない。
その話は後にして創作映画としてはの感想を先に。
「なんでノミネートされたかわからない」
映画全体が話が飛びすぎて焦点がぼやけてる
強迫症の男の話なのか政府と喧嘩した社長の英雄談なんだか飛行機愛の話なんだがボケボケ。
なんで飛行機が好きなのかまったく語られていないのが特に気になる。
ゴルフ・飛行機・映画はハワード・ヒューズの趣味だけど観る人が全員知っているわけでないし。
ハワード・ヒューズ役のデカプリオはなかなか似てはいた(特に晩年の帽子をかぶったヒューズは似ている)
しかし若い頃の斜め横顔はどちらかというとベラ・ルゴシみたいだ。
映画の進行も最初の幼少時代から両親が亡くなり事業を引き継いだ25才くらいまでいきなり飛び、ヒューズの強迫症の原因を母親にしているように感じる。
(これが正しいかどうかは自分の読んだ文献にはない)
この映画では親の基盤を受け継いだヒューズの事業を発展させたのは側近の力だ!みたいな扱いだったのに後半、ヒューズ自身のようわからない演説で会社を救うという行為をする
そこにヒューズの才能や努力、天才性を見ることは出来ない。
映画としても長いだけで面白くない。出来の悪い「市民ケーン」みたいな内容だ。
ストーリー的に抜けたところを補填すると…
ヒューズは子供の頃は勉強よりもゴルフに夢中だった。
数学や機械にも興味を示し、自動車を購入してその仕組みを調べるため分解して組み立てたり、スチーム・エンジンのパーツからオートバイを作るなど幼い頃からその天才的な才能を開花させていた。
はにかみ屋だったヒューズは学生生活になじめず、高校と大学を転々とするが、16歳の時には母親が、18歳の時には父親が急死。
両親を亡くして孤独になったヒューズのもとには90万ドル近い遺産が転がり込んできた。
父親のヒューズ工作機械社を引き継いだものの、会社の経営は他人に任せて、
1925年頃、子供の頃の夢の一つだった映画製作者になるためハリウッドにやってくる。
1927年のアカデミー作品賞の航空映画『つばさ』を観たヒューズは、自分ならもっと素晴らしい映画が出来ると考え、『つばさ』を超える航空映画の製作に着手。
それが「地獄の天使」…
この映画ではこの過程が抜けているのでヒューズが何モノなのか多分普通の人にはまったくわからないと思う。
これでは感情移入しようがない。
ハリウッドの艶話が半分とヒューズの自滅の物語にしか見えない。
先に上げた「改竄」ですがネタバレを伴うので注意
・
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・
ヒューズが事故を起こしたのが新型機の試験飛行になっていたが史実的には映画最初に撮っていた「地獄の天使」のロケ中、スタントマンが拒否した飛行を自分で飛んで事故を起こした。
それで「地獄の天使」の公開が遅れた。
というか映画のような事故(※)だと会社が傾く不祥事だよ!
※(3/29追記)
映画の事故は1946年7月の自らが設計した空中写真偵察機XF-11のテスト飛行中の事故の話だったらしい。
(ベヴァリーヒルズの自宅に墜落。重症を負ったが、奇跡的に一命を取りとめた)
自分の勘違いがすこしあったみたいです。
申し訳無い。
「地獄の天使」の試写の最中に「雲がないからスピード感がない」と言っていたヒューズ。
この発言は映画「ならず者」の撮影中の発言。
この発言で「暗黒街の顔役」で一緒に仕事をし、「ならず者」の監督を引きうけていたハワード・ホークが降板した。
1944年頃から裸で部屋にこもっていたのは事実
だが映画だとその若干前になっていたような?
ばい菌と盗聴が嫌でホテルを転々としていたので映画のように常時一つの部屋でこもっていたわけではない。
というか映画のあの部屋どうみても会社の一室に見えるんですが…
(地獄の天使のポスター、廊下に張ってるし)
どこまで改竄っていいんですかね?面白ければまだ我慢できるけど面白くないし。
ハワード・ヒューズって誰? という私だったので、はしょられた部分は想像するしかなく、後で調べてみて、思い違いしていることがあったりしました。思い違いというか、あの描き方だと肝心な事が理解出来ないままですよね。アメリカ人はそれでもいいんでしょうけど、まあ、アメリカ映画ですからね。そんな映画を日本でも売ろうと躍起になっているレオナルド・ディカプリオにも?です。
こちらで本当の事や細部まで知る事が出来て良かったです。
強迫症と母親の関係は映画としては面白いと思います。
解釈として。
しかし間をバッサリ切って結論ありきはどうかと思いました。
ハワード・ヒューズの強迫症は母親の溺愛と若くして実業界に揉まれた末の事だと私は思います。
この映画では「地獄の天使」がヒットしたようになってますが実際は制作費も回収できず自分の会社を傾けかけましたがヒューズは機械の改良、発明で会社を持ちなおす天才性を発揮します。
それにTWAが凄く大事に描かれてましたが晩年あっさり売ってます。
晩年の強迫症になってからの奇行は数知れませんが自分が夜中に観る為だけにラジオ局、テレビ局などラスベガスの主要な施設を次々と買収していったエピソードとかもあります。
改竄と切り取った部分だけの自分の嫌いな伝記映画のパターンで本当に自分は残念です。
見る前までは飛行機に夢中になるような映画だと思っていました。
肉を見てトイレにかけこんだり、報道陣のフラッシュでくらくらしたりと、このあたりだけはスコセッシが好きそうな映像だったような気がします。
これでもかなりカットしてあるんじゃないかという気もしてきました・・・『地獄の天使』のエピソードを考えると。
ホリゑもんと比べるのは似て非なるものだと思います
一応、いま世を騒がしている人は親の遺産を継いだボンボンではないですから。
自分正直に言ってこの映画「出来の悪い市民ケーン」のリメイクだと思ってます。
私には馴染みの全く無かった人物について語られてる作品なだけに「ナショナル・トレジャー」同様、馴染みのあるアメリカ人にはウケよかったんじゃないの?というのが映画館を出たときの私の感想です。
自分の認識というか考えってちょっと違うんですよ。
コメントレスでするのは変な話なんですがご了承下さい。
「ナショナルトレジャー」って万人向けにつくってあるけどアメリカ人向けであるのは間違い無いと思います。
でも話としては謎解きに説明加えているので役に立たないけど豆知識増えるんですよね
(サマータイムとか年号・歴史とか)
インディ・ジョーンズと比較する人も多いけど自分両方とも冒険モノとして面白いと思うんですよ。
「インディ」は大人が童心に帰れる視点で作ってあったし
(ナチスと秘法の奪い合いとかアクションとか)
「ナショナル」って子供が大人の謎解きの雰囲気を味わえる映画だと思うんですよ。
両方とも子供でも楽しめるようには作ってあると思うんですよ。
あえて子供って表現を使ったのは全年齢なのと知識量って嗜好があるからですので他意はないです
(深読みしないでね)
「アビエイター」は自分は伝記映画の視点でみて人のなりが伝わってこなかったですよ。
あと多くの人の記事を読んで自分なりに疑問なのが
「アメリカ人はハワード・ヒューズのどこまでしっているんだろう?」
変な例えですが日本人で本田宗一郎の名前を知っていても万人が幼少時から知っているかどうかわかんないじゃないですか?
アメリカの一富豪・起業家の奇行・偉業は知ってても「どうして飛行機好きなの?」とか「どうして映画作るの?」って答えがすぐ出るくらいしってるのかな~っと感じたんですよ。
この映画、一般伝記映画としては「名前と記録」だけ知ってても楽しめない作りだと思うんですよ。
ハワード・ヒューズマニア(いるのかそんなの?)なら知っているみたいな前提があるような作りで。
知らないなら知らないなりに楽しめる配慮があるのが「面白い映画」なんじゃないかなぁ…と感じちゃったんですよね。
もちろん映画の観方ってひとつじゃないからいろんな方向あると思うんですよ。
俳優とか発想とかカメラワーク… 数え切れないほど。
変な場所でカミングアウトしますが自分が韓国映画苦手なのは
「女優・俳優の話題しかしないファンサイトが多い」ってのもあるんですよ
自分が感覚的に苦手なのもあるけど映画本体の評価しているとこよりも俳優の話ばかりで「オーシャンズ11、12とかわんないじゃん」とか思ってしまっているんですよね。
chishi様に主張しても困られるんじゃなんかと思うんですが
点数に参加させてもらっているので自分の評価の視点を語ってみたくなったんです。勘弁してください。
他人様の所で長文書けない気性なもので。