
まず、今回訪れたのが、シャンパーニュ。
エペルネまで列車で行き、そこからタクシーに乗ってウィー村へと向かう。
ぶどう畑と農家が点在する風景の中に、お目当てのシャンパーニュ・メゾン「Tarlant」がある。
「Tarlant」の看板と、その周りにきれいに手入れされたお花畑に迎えられて、
まずはメゾンのサロンへ。
約束の旨を伝えてマダムに取り次いでもらう。
やがて、奥からマダム・ミシュリーヌさんが姿を見せた。
飾らない感じの、いかにもワイン生産者のマダム、という風情のミシュリーヌさんに
メゾンを案内してもらいながら、英語と、そして時々、フランス語を駆使し、
シャンパーニュの製法やテロワール、タルランのシャンパーニュの特徴などについて
いろいろ話を聞かせてもらう。
ちょうど収穫直前ということで、メゾン内の皆も忙しく作業をしている。
日本から来て数年という方も醸造の作業に加わっていて、何だか少し嬉しい気分に!
それから、メゾンの向かいにある、マダムが言うところの「実験用」の
小さな畑を見せてもらう。
シャルドネ、ピノ・ノワール、ピノ・ムニエがいく畝かずつ植えられていて、
ここでぶどうの状態や生育具合などをチェックするのだという。
もうすぐ収穫の時期を迎えるぶどうは、どれも色鮮やかに実っていて、
今からこのぶどうで造られるシャンパーニュの味わいが想像できるような、
そんな楽しい気分になる。
その後、サロンに戻ってシャンパーニュのテイスティング。
マダムがセレクトしたラインナップは次の通り。
Brut Zéro
Rose Zéro
Prestige 1997
Cuvée Louis
La Vigne d'Antan
スタンダード・キュベからのブリュット・ゼロは、
シャルドネ、ピノ・ノワール、ピノ・ムニエを1/3ずつ使ったバランスの良い辛口。
同じドザージュ・ゼロ(補糖なし)ながら、シャルドネがメインでピノ・ノワールを加えたロゼ・ゼロは、
美しい夕焼け色の辛口ロゼ。
どちらも、酸が強すぎることもなく、
バランスがとれてすっきりと心地のよい飲み口。
これに対してミレジメのプレスティージュ1997は、
フレッシュな味わいの中に香ばしい香りも感じられる存在感のある1本。
そして最後にテイスティングさせてもらった、キュヴェ・ルイ、ラ・ヴィーニュ・ダンタンの二つは、
さすがにトップ・キュヴェであり、タルランを代表するシャンパーニュといえるすばらしい出来で、
レコルタン・マニピュランの真髄を思い知らされるようなシャンパーニュであった。
今回の旅では、他にも幾つかのシャンパーニュ・メゾンを訪ねる予定ではあったのだけれど、
このタルランで、ぶどうの、そしてシャンパーニュの魅力にすっかりはまってしまい、
その後の10日間を夢のような思いで過ごせるようになったことを、
タルランの方々、そしてそのシャンパーニュには心から感謝したいと思う。










