la mia dolce vita

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「ポルトガルの宝石」

2009-09-15 18:33:36 | vino (わいん)

先日は、「熟成ヨーロッパ」協賛の
ポートワインセミナーへ。

以前、ポルトガルを旅した折に
ポルト(正確には対岸のVila Nova de Gaia)で
何軒かの醸造蔵をまわってポルトワインを
飲み比べたことはあるものの、
きちんとポートワインについて学んだことが
なかったので、今回はいろいろ教えてもらおうと
勇んで参加したセミナー。

まずはポートワインの定義から。
ポルトガルの中でも、スペインから流れてくる
ドウロ河上流のアルト・ドウロ限定生産地域内で
栽培されたブドウから、決まった方法で醸造された
フォーティファイドワインだけが、ポートワインと呼ばれる。

しかも樽に入れられたポートワインは
はるばるポルト市対岸の町、ヴィラ・ノヴァ・デ・ガイアまで
運ばれてそこで熟成を行う。(気候や運搬の便宜上とのこと)

そうしてようやく出来上がるホワイトやルビー、そして
トウニーなどのポートワイン。
スティルワインと違って、40年超という超長熟もあり、
そのコクとまろやかさは、時間の長さに比例するものと
言えよう。

今回はいろいろなポートワイン、計8種類を飲み比べたが、
やはり素晴らしかったのは、40年超熟成のTawny Portと
1985年もののVintage Port。

40年超熟成のTawny Portの方は、淡い琥珀の色あいと
滑らかでシルキーな口あたり、そして枯葉や
キャラメルなど複雑ではかない味わい。
なんともエレガントな印象が漂う。

1985年のVintage Portは、ブルゴーニュのスティルワインを
思わせるエレガントさと力強さで、他を圧倒する品格。
チーズや干し肉、ビターチョコレートなどに
ぴったり合う逸品である。

今回は、他にもホワイトやルビー、10年、20年熟成のトウニー、
良い年のみに造るコリェイタやレイト・ボトルド・ヴィンテージなど
バラエティーに富んだポートワインを味わうことができ、
また一つ、ワインの楽しみが増えた気分。
これからも、食前酒、食後酒などとして、
ポートワインも楽しんでいこうと思う。