今年のヒガンバナ、いよいよ咲いてきました。毎日ハラハラしながら、クルマを運転しています。サクラも好きだけど、やはり私は、ヒガンバナの方にひかれてしまいます。
そして、残念ながら、ヒガンバナのいい写真を撮ったことがない。いつも遠すぎるし、ピントは合っていないし、もどかしいのです。それに、いい光の時に撮りに行けていないのかもしれない。いつな会心の作品を撮りたいものですけど、今のカメラで撮れるのかどうか、いや、時間かな。場所かな。とにかく、チャレンジしつづけましょう。
朝、たまたま前をわんこさんを載せた軽トラが走っていました。横道にそれた抜け道みたいなところで、ここに突然軽トラが入ってきて、そこにはわんこさんが載っていました。
ものすごくキュートで、柴でもないし、他の犬種でもないし、雑種なのかもしれないけれど、茶色の犬で、ずっと落ち着かなく荷台に乗っていました。右に顔を出し、左からも道を眺めたり、フラフラしていた。
もちろんひもでつながれているので、落ちることはないけれど、見ていてハラハラして、しかも胸のときめく数分間のランデブーでした。軽トラは左折していき、わんこさんもいなくなりました。ああ、ザンネン!
1 秋風や軽トラわんことヒガンバナ(季語が重なっているしダメですね)
今日は、朝も帰りも、デンマークのバンドのナイス・リトル・ペンギンズを聞いて帰ってきました。何年か前に中古のお店で買ったもので、FMで聞き、そら中古屋さんに行こうと、大阪へ出かけ、たまたますぐに見つかったので、買いました。それでながらく死蔵して、時々思い出したように聞き、今はわりとしつこく聞いています。
ちっとも新しい音ではないし、ものすごく古くさい、いかにも北欧の人々が英語でロックを楽しんでいるよという軽さがあります。深みはありません。底抜けに明るいのかというと、適当に屈折していて、何だか秋のソワソワした、落ち着きのなさを慰めてくれる感じです。
あまりうまく説明できてないですね。とにかく、一度聞いて忘れられなくなりました。私の一聞きぼれですから、もちろん深みはないけど、とにかく気になるのです。
もう一枚、このCDとあと一枚同時にタワーレコードで買ったものですが、もうこれも幸せです。カルロス・クライバーさんがニューイヤーコンサートに登場して、私もテレビで見て、ああ、この幸福感は絶大で、それがCDをすっと入れたら広がるんですから、私だってお客さんと一緒に手をたたきたくなるし、「ブラボー」と叫びたくなります。
最初は、拍手の音がイヤだったんですが、今は全く気になりません。こっちが先に手をたたくタイミングを探すくらいに、ウィーンフィルの本拠地にいるみたいな気分。
これももう二十年か三十年くらい前の録音です。ナイスリトルは1995年の作品でした。
私は、今の音を聞いていないようです。すべて二、三十年くらい前の音ばかり聞いている。
もっと現実に向き合わなくちゃいけないのに、古いものばかり。
軽トラわんこだけがリアルで、あとはうわのそらなんでしょうか。あと一枚はクルマの中に置いてけぼりでした。明日持ってきましょう!
★ カルロス・クライバーさんは、うちの父と同い年でした。そうか、あの方は、うちの父みたいな感じだったのかなぁ。
そして、ニュー・イャー・コンサートは、2回あるけれど、おそらく1989年の回で、大阪でうちの子が生まれたそのお正月の登場だったんですね。
だから、私もしあわせな気分で見聞きしていたし、クライバーさんも本当に楽しそうでした。お客もクライバーさんの雰囲気にほれぼれとしている感じでしたよ。ああ、もうあんな幸せなときって、もうないのかしら……。