精神分析家のセラピー日記:ラカン精神科学研究所 福岡

精神分析家の進志崇献(しんしそうけん)が日々の雑感を綴ります。

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File.010 精神分析的考察 象徴界の氾濫 を考える。

2016-09-15 13:43:47 | 症例
こんにちは、精神分析家 進志崇献@福岡です。

進志崇献(しんしそうけん):lacan.msl.f@gmail.com

ラカン精神科学研究所 福岡 公式サイト
http://lacan.agency-inc.com/

平成不況の昨今だが、あのバブル時代より一人当たりの名目GDPとやらは遥かにハイレベルで安定しているらしい。パソコンで検索してみると、右肩上がりで安定しているグラフを参照する事ができる。

経済のしくみはよくわからないが、経済は成長しなくても、僕らの生活は、暮らしやすく安定している・・たしかに、物資が欠乏して困っている状況があるとしたら凄まじい震災に見舞われた時くらいで、東日本大震災の時でさえ私の住む九州で「乾電池とレトルト食品」が品薄になったくらいのレベルと記憶している。

手続き関係も、たまに郵便局に行って待ち行列に並ぶとイラっとする位で、殆どの手続きはネットに接続したパソコン上で完結するし、お金の出し入れは手数料無料の24時間ATM、買い物もAmazon、商品の受取はコンビニ。確かに暮らしを便利にする社会インフラは大きく整備されたと思う。

20世紀は、工場のオートメーションがFA、事務所のオートメーションがOAと言って、僕達の世代はOAを推進するのがお仕事であったが、平成に入って家庭のオートメーションHOがネット環境の整備や、お掃除ロボットの普及で実現しているのだなと思う。

こんなに便利な世の中になると、あのバブル時代に戻りたいですか?と聞かれても・・いや、給料は増えないですけど、こっちの方がいいですと言う気になる・・多分、これが名目GDPが高いと言う状態なのだろう。

最近、Amazonプライムビデオで映画や昔のテレビ番組をレビュウーする機会が増えると「レンタルDVD」も終焉かな?」と言う気にさせる。車もバイクも不要。使う時にシェアすればよい。かつての、電話、電卓、カメラ、テレビ、ゲーム機、ウォークマン、メモ帳、地図帳、ストップウォッチ、スケジュール帳、本、すべてがスマートフォンやなんとかパッドで事足りるのならば、そりゃ、消費額は少なくなって当然だと思う。

さてさて、というわけで、電車に乗れば吊り広告に目をやっていた人々は今やスマフォから目を離さず、パズドラやポケモンGOやツイッターに支配されているかの様だ。

ここ数年、上京する機会がなかった私だが、リアル「スカイツリー」を拝もうと、福岡から羽田、新宿、御茶ノ水近辺の情報を集めてみた。

昔は、電車の出発時間を確認する事さえ面倒だったのだが、適切な検索ワードを入力すればGoogleが拾ってくれるし、乗り換えや所要時間、運賃までGoogle地図が教えてくれる。30年前は時刻表をめくっていたのにまさに「隔世の感」とはこの事だ。検索すると「駅すぱあと」と言うソフトはあるみたいだが、すっかり見にしなくなった。

精神分析的には象徴界の氾濫の中で生活していると言えよう。意味の氾濫である。

私たちは否が応でもでもこういった世の中とお付き合いしていかないと生きていけないのだ。

今回は「性倒錯の構造 フロイト/ラカンの分析理論 著:藤田博史」から以下の文章を引用する----

なるほど大自然は、あたかも精神分析における分析家のように機能してくれる。いやむしろ大自然こそが本来の意味での分析家なのかもしれない。わたしたちは大海原や、広大なサヴァンナや、高くそびえる山々の大きさのなかに身を置いたとき、そこに自己分析を導いてくれる不思議な分析家がいることを経験するのである。この大自然に対峙した時、確かに自己分析は自己分析の限界を超えることを体験する。

大量の商品と文字と音に包まれて、この過剰なサービスのなかでわたしたちは確実に疲れている。電車の中吊り広告だけでも撤去すれば安らぐことだろう。それでも快楽を求めて退行する欲望は、手の届くところすべての必需品が最良の形で存在することを求め続けているように見える。わたしたちはすでに過剰のサービスを要求する倒錯者であり、目眩(めくるめ)く文字に彩られた「文字フェティシスト」である。

わたしたちはここで文字情報を消去し、目の本来の機能を回復させることを試みよう。そのためには、街を捨て、大自然のなかへ出かけてゆくことである。

目は文字を読んだりテレビを見たりするためではなく、なによりも自然のなかに参加するために与えれた器官なのだから。

以上引用----

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