精神分析家のセラピー日記:ラカン精神科学研究所 福岡

精神分析家の進志崇献(しんしそうけん)が日々の雑感を綴ります。

消える駅前の百貨店 福岡エリアの考察(File.054 )

2016-10-14 01:24:40 | 福岡
こんにちは、精神分析家 進志崇献@福岡です。

進志崇献(しんしそうけん):lacan.msl.f@gmail.com

駅前の百貨店閉店の原因は郊外の大型ショッピングセンターと通販の台頭と言う事ですが、我が福岡は例外的に駅前百貨店閉店の話はないです。僕の記憶にある私的福岡商業史を書き留めておきたいと思います。

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福岡は黒田の殿様がつけた地名で、古来から呼称は博多でありました。だから、福岡城はあっても博多城はありません。博多商人と言う言葉はあっても福岡商人とは言いません。
南北に流れる那珂川を境に、西側が福岡(政治の街)、東側が博多(商人の街)と言った住み分けで、人が商いをする場所としては、川端商店街あたりが戦後のメッカなのではないでしょうか?

東公園よりまだ東の馬出・箱崎の子どもたちが大人社会をのぞきにいくルートはこんな感じでした。まず、自転車で目指すのは呉服町の博多大丸。博多駅前から港に抜ける大博通りの呉服町交差点に「博多大丸」はあった。当時は、西鉄が路面電車を走らせていた。ちゃんとエスカレーターがあって、一階の化粧品売場の匂いを忘れない。屋上には10円で遊べる乗り物とかがあった。

で、中洲方面に自転車をこげば、上川端商店街。今のリバレインのところに下川端商店街があって、昔はもっと強力な布陣だった。祖母に連れて行かれたのが「川端ぜんざい」。頭痛がしそうなくらい甘かった。たしか土間で、引き戸で、テープルの真ん中には黄色いタクアンが盛られていた。で、川の向こうに玉屋百貨店があった。玉屋の屋上の食堂がおしゃれでホットケーキとメイプルシロップの輝きを今も忘れない。西日本一の歓楽街中洲をひかえ、商業の中心地は明らかにこの辺りだった。

様子が変わったのは、路面電車にとって替わって福岡市営地下鉄が営業開始。天神の交差点の地下を南北に走る天神地下街がオープンした。なんともオシャレな雰囲気で、僕達理系少年にはピカピカのソニーショップが憧れの的だった。

地元百貨店の岩田屋。北天神にダイエーショッパーズとマツヤレディス。南天神には呉服町から移転し西日本新聞社と一体化した「博多大丸」。徐々に、買い物客は中洲川端から天神へ移動した。

しばらく天神が大きな顔をする成長期が続いたのだが、バブル崩壊後、雲行きが怪しくなって来た。消費が落ち込み、玉屋百貨店が廃業。川端商店街の苦境が報道された。

そんな時、カネボウ跡地の再開発に福岡地所が乗り出し、キャナルシティ博多が誕生。地下鉄の駅からキャナルへの遊歩道になった「川端商店街」が息を吹き返した。

三越進出(西鉄の駅ビルと一体化)し徐々に岩田屋の客を侵食する。時代の流れか地元の百貨店「岩田屋」は看板を残したまま伊勢丹の100%子会社に。更に事態は進み、伊勢丹と三越が合併。中央のご都合で、福岡では三越・岩田屋が同じ会社になっちゃいまいた。岩田屋の屋号を残す件に関しては在福の福岡七社会の支援もあったときくが、同じ会社が2つの百貨店を同じエリアで運営するって意味なくない?旧岩田屋ビルをリフォームしてPARCOが進出。近年は、博多駅界隈も再開発が進み、井筒屋の替わりに博多阪急、東急ハンズ、博多マルイが進出。

よその商圏は苦境が伝えられる中。なぜか福岡だけは終わらないバブルが続いているようだ。

かつては百貨店の売り場で働いていた私が言うのもなんだが、百貨店商売とは、その成り立ちからして、鉄道会社が作った人の流れの上に餌をまくような商売をしてきた。実際、商機にはやたら人が商品の前を通るのだが、それ=販売高とはならないのだ。これは実際に販売を担当していた私の実感だから仕方ない。

ましてや、同じメーカーの同じ色のものが同じ品質で買えるなら、Amazonで事足りるのである。わざわざ百貨店の売り場に立ち寄らない。

もし、人対人の対面販売に商機があるとしたら、なんとしてでも「この販売フロアー」で「この販売員」から買いたい!と強い欲望を生じさせる店づくり人づくりをしないともはやAmazonには歯が立たない。だって、Amazonのカスタマーサポートセンターの方が親切なんだもん。

お買い物のエンタテーメント化は既に郊外型ショッピングモールにお株を奪われているし。わざわざ疲れている仕事帰りに百貨店に立ち寄って、重たくてかさ張る商品持ってかいんないよ。

その昔は子どもの僕達でさえ「よそ行きの服」を着せてもらって天神や中洲へ親同伴で買い物に行った。それくらいの特別感を醸し出さないと、ただ商品が並んでいるだけでは、もはや売り場はネット購入前の商品ショールームでしかないのではなかろうか?

お中元にしても、お歳暮にしても、ファッションにしても、所詮、欲望と言う名の「見栄張合戦」なのだから、なんとしてでも見栄をはらねばならない状況を作り出さなければならないのだ。

思い出して欲しい。賞味期限偽造問題や、食べ残しの食材の二度揚げ、記者会見での「ささやき女将」で大顰蹙をかった「船場吉兆」が入っていた百貨店があった。当時、「船場吉兆」のお正月のお重はいくらだったか覚えていますか?私は高価すぎてビックリした記憶があって覚えている。12万円だった。今となっては、そんな吉兆の食事を有難がって一席何万も払っていた人達は赤っ恥もいいとこだが、実際に、何も悪い事をしていないのに「船場吉兆」の百貨店の担当者は遠地に飛ばされていた。

百貨店はお買い物をする奥様方の欲望をこれでもか!と満たし続けるワンダーランドでなければならない。Amazonでポチッとする事で完結するような安い売り場でないところを見せて欲しい。

人は他者の欲望を欲望する

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