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潜入捜査官ハサウェイ『聖人画』 ⑪

2017年05月22日 | 潜入捜査官ハサウェイ『聖人画』

「潜入捜査官ハサウェイ『聖人画』」は「オックスフォードミステリー ルイス警部」のファンフィクです
潜入捜査官ハサウェイ『聖人画』の続きです
読んでいない方はカテゴリー「潜入捜査官ハサウェイ『聖人画』」で読めます→こちら

「オックスフォードミステリー ルイス警部」はAXNミステリーで放送しているドラマです→こちら
ホームページにキャストの説明がないのでざっと説明しておきます。
ジェームズ・ハサウェイ:このファンフィクの主人公。オックスフォード署ではルイス警部とバディを組んでいる、30代後半の長身でハンサムな刑事。かつて神父を目指して勉強していた。
ロバート・ルイス警部:ハサウェイのバディで上司。ベテラン刑事で熱血漢。
ホブソン監察医:ルイスの恋人の女性医師。
イノセント主任警視:ルイスとハサウェイの女性上司。
以上を頭に入れながらお読みください。






 ハサウェイが目を覚ましたのは夜が明けるころだった。意識が戻るにつれて体のあちこちが痛くなってくる。視界はだんだんとはっきりして、ついには見知らぬところで身動きができない状態にあることを理解した。
「あ、神父様気が付いたんですね!」
機嫌よく話しかけてくる青年が誰かわかって腹立たしくなった。
「ここはどこだ。」
聞こうと思ったけれど口には何かが詰め込まれていて話せない。
「どこか知りたいんでしょ?ここは僕のアトリエでーす。」
ニコっと笑うこの男の正体は何なんだ?さらに強い怒りが込み上げてくる。
「ほら見て!これが今までに描いた聖人画なんですよ。」
そう言うと自分の後ろにある大きな絵を自慢そうに振り返った。描かれた絵を見ろと言わんばかりだ。絵はどれも聖人の姿で、自分の首を抱えたサン・ドニらしき聖人。体中を細かく切断された聖人は”こま切れの聖ヤコボス”だろうか。体中に火傷の痕のようなものがある聖人はすぐには思い浮かばなかったが、もしかしたら聖アントニウスの火を意味しているのかもしれない。そして次に並ぶのは自分がモデルの聖セバスティアヌスになると気づいてハサウェイは凍りついた。
 ハサウェイはルイスが自分を探してくれることを信じていた。彼は勘がいい。それに今までだってピンチのときはいつもルイスが駆けつけてくれた。彼が来るまで自分がすることは時間稼ぎだろう。ロビンもすぐに殺すようなことはしない気がする。聖セバスティアヌスは体中を矢で射ぬかれて殉教した聖人だから、彼がそれをそのまま再現したいと考えているなら…ハサウェイは聖セバスティアヌスの絵を思い出しながらこれから自分の身に降りかかりそうなことを考えていた。

 今ロビンはとても気分がいい。美しく気高いハサウェイ神父が目の前で自分のために身を捧げてくれている。自らを投げ出して聖セバスティアヌスのモデルをしてくれているのだ。興奮でじっとしていられず無意味に歩き回りながらハサウェイに話しかけた。
「神父様がモデルを引き受けてくれて本当によかった。こんなに素晴らしいモデルは二度と手に入らないですよ。美しくて気高くて清らかで・・・」
ロビンの声が止んで何かを拾ってこちらに向けた。
「神父様は携帯を二つ持ってるんですね。何でですか?僕が思ってるほど清らかな人じゃないのかな。」
ロビンは急に不機嫌になって携帯を乱暴にゴミ箱に投げ入れた。金属同士がぶつかる大きな音が部屋中に響き渡った。彼は音をあまり気にしていない。そのくらいではここが見つからないと思っているのだろう。つまり、ここは周りに建物が密集した地域ではない。いや、それどころか隣家との距離が相当離れているのかもしれない。そうなると少しくらい叫んだところで助けは来ないということだ。そう気づいてハサウェイの不安は大きくなった。
「もしかして不倫とかしてたのかな。でももう誰も来ないですよ。携帯壊れちゃったもん。誰とも電話できなくなっちゃった。」
今度は子どものようにはしゃいでいる。そしてまた何かテーブルから取り上げて話し始めた。
「聖セバスティアヌスって磔のイエス・キリストみたいに腰布一枚なんですよね。ほら。だから着てる服切りましょう。」
手にしているのはナイフだった。楽しそうに近づいてくるとナイフを得意げに見せびらかし、ハサウェイの頬に当てた。冷たい金属の感触が伝わってくる。目の前には楽しそうなロビンの顔がある。

 ハサウェイは柱に後ろ手で縛られているのだが、さっきまで意識が無かったので床に座った状態でいた。それをロビンが立たせようとしている。立たなければ聖セバスティアヌスのポーズにならないからだ。ハサウェイはまだ体が思うようには動かないし、手は柱をぐるっとまわった後ろで結ばれているし、両足首もプラスチックの結束帯で結ばれている。ロビンが引き上げようと力を入れてもなかなか立たせられない。このまま苛々させるのと、させないのとどっちが効果的なのかハサウェイは考えた。
 ようやくハサウェイが立ち上がるとロビンが服を切り刻み始めた。
「なんで私服を着て待ち合わせしてたんですか?」
「神父様が煙草を吸うなんて!がっかりですよ。」
切りながらいろいろと話かけてくる。もちろんハサウェイは答えられない。
「ああ!ナイフってなんでこんなに役立たずなんだ。もう!」
ロビンは布がナイフでは切りづらいことに気付いて乱暴に投げ捨てた。ナイフは勢いよく床に叩きつけられどこかに転がって行った。彼はまるで癇癪持ちの子どもだ。ハサウェイは彼の機嫌を害するのは得策ではないと思った。
 ロビンは道具箱を手荒にかき回してはさみを見つけた。今度は服がよく切れる。
「神父様の服を切るのって楽しいな。ね?神父様も楽しいでしょ。」
彼の言動はどんどん狂気を帯びてくる。いつまでもつだろうか。ルイスが来るまで彼の正気の部分は保たれるのだろうか。












**コメントありがとうございます
タイコさん
前にそんなのありましたね~今度はどうでしょうね・・・
「タイムレス」はいろいろと突っ込み所多いですよねw
身方の軍人のおにーちゃんが結構なDV夫だと判明してドン引きなんで今後どう挽回するんだ!って思ってます^^;
POIは見ようと思っているのに忘れてしまうのでこの前の一挙放送で見逃した
「重傷を負ったリース君を車で助けに来てカーターに見つかるフィンチさん」の回を録画予約しましたww
違う回じゃないといいんですが^^;





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