読書日記 嘉壽家堂 アネックス

読んだ本の感想を中心に、ひごろ思っていることをあれこれと綴っています。

美味しんぼ 111巻 「福島の真実」編 下  作・雁屋哲 画・花咲アキラ

2014-12-27 22:45:25 | 読んだ
連載中に話題となった、美味しんぼの福島の真実の後編である。
連載時の表現を変えたということで、また話題を生んでいるようだ。

今回も福島を巡って「食」を探すというより、放射能汚染についての取材という面が強い。

放射能を巡って正面からとらえた漫画というか物語が少ない中、よくやった、とは思うが、美味しんぼというこれまでの流れでここまで行くのもなあ、という思いもある。

その中で、主人公の山岡とその父の雄山とが徐々にその中を取り戻していくのは、別の感動がある。
雄山夫婦の出会いと、愛と信頼によって支えられていた夫婦の生活が、雄山自身の口から語られ、それを割と素直に聞く山岡。

それはそれなりなのであるが、その中に驚くような「食」はなかった。

「美味しんぼ」という漫画の本質は「おいしいものとは何か?」ということの紹介だったような気がする。だから読んでいて一番に思うことが食べたいということである。

何故食べたくなるのか?
そこに、この漫画の訴えたいことが込められていたように思える。

その延長線上に、放射能問題があるのだ!
と言われれば、『はあそうですか』と頭を下げるしかないのだが・・・

近頃の美味しんぼは社会的問題をメインとしているが、「さあ、おいしいものを食べよう!」というものが無くなったのでは、悲しい。

世間でいろいろと騒がれたが、こういう物語にはつきものだと思う。
つまり、これまで紹介されてきたものを食べたらそれほどでもなかった、ということもあるわけで・・・。

というようなわけで、割と期待を持って読んだのであったが、それ程でもなかったというのが正直な感想である。

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