kzunoguchi

趣味の範囲で…園芸・沖釣り・漢方・医食同源の投稿をします…業務はCX・225指数・FX Pro. …

首相が恨む財務省の原罪 日本国債 見えざる手を冒す(5)

2016年10月12日 09時09分20秒 | 市場動向チェックメモ
http://www.nikkei.com/article/DGXMZO08208380R11C16A0I00000/

首相が恨む財務省の原罪
日本国債 見えざる手を冒す(5)
2016/10/12 3:30日本経済新聞 電子版

 「安倍晋三首相は第1次政権を財務省に潰されたと思っているフシがある」。首相に近い現職閣僚はこう語る。なぜ首相は財務省不信を深めたのか――。永田町・霞が関では、財務省の“原罪”について多くの説が唱えられてきた。

2006年12月、政府税制調査会で安倍首相に答申を手渡す当時の本間正明会長

 第1次安倍政権の頓挫の裏に財務省がいた、という陰謀論がその1つだ。冒頭の現職閣僚はこの論に立つ。「当時の故・松岡利勝農相の問題など、一連の不祥事を財務省がリークしたと思われている」と語る。

 2006年の12月には政府税制調査会の会長だった本間正明氏が公務員官舎で親しい女性と同居していることが雑誌報道で判明。本間氏は会長職を辞し、政権に打撃となった。この時、首相のブレーンの1人が「公務員官舎の状況を知る財務省理財局幹部のリークだ」と唱え、永田町・霞が関に一気に広がった。

 翌07年には松岡農相の資金管理団体が、水道代や電気代がかからない議員会館を所在地として届け出ていながら、多額の光熱費を計上したことが国会で取り上げられるなど、閣僚の不祥事が続々と発覚。政権が弱体化する一連の不祥事を野党やマスコミに流したのが財務省、との説が盛んに取り上げられた。

 「一番大きいのは年金記録問題の際の対応だ」。首相側近の1人はこう説く。07年には社会保険庁の公的年金保険料の納付記録5000万件の対象者が分からなくなっている問題が発覚。第1次政権の最大の問題になった。

 同側近は「あのとき、財務省や厚生労働省の幹部は首相に『これはもう死んだ人の話で問題ありません』と説明し、矮小(わいしょう)化していた」と振り返る。「結局、その後に大問題になったことに首相の不信感がある」と話す。

 常に財政規律を優先する姿勢への不満もあるという。

 「あのときも消費の落ち込みは一時的だと言ったのに、戻っていないじゃないか」。首相は今年春、首相官邸の執務室を訪ねてきた財務省幹部をなじった。

 財務省はこのとき、17年4月に消費税率を10%に引き上げると同時に増税分を丸ごと還元する財政出動案を提示。財政で消費を下支えすることで、消費税増税の影響は回避できると説明した。

 首相の脳裏に浮かんだのは14年4月に消費税を5%から8%に上げるときのこと。財務省は当時も「経済対策を打てば、消費はすぐに戻る」と首相に説明。だが消費の落ち込みは財務省の想定より激しかった。今年6月、首相は10%への増税を見送った。

 不信が確信に変わったのは自身の政策「アベノミクス」の成功体験だ。

 政権交代前の12年春、自民党総裁選への出馬を検討していた安倍氏を旧知の財務省幹部が訪ねた。大規模な金融緩和を訴えていた安倍氏に、同幹部は「日銀が国債を大量に買って、景気がよくなるというものではありません」とクギを刺した。

 安倍氏は「世界でもやっていることだ」と取り合わなかったが、その後も財務省は折に触れて「長期金利が高騰して日本経済が混乱する」と説明に来たという。

 ところが総裁選に勝ち「無制限緩和」を唱えると日経平均株価は上昇。首相は政権交代後、日銀総裁に大規模緩和論者の黒田東彦氏を据え、円安・株高を実現した。

 首相周辺は「財務省の言うことを聞かないからアベノミクスは成功した」と強調する。財務省不信が生んだアベノミクスが一定の成果を挙げ、首相は自信を深めた。

 「いつ来るかわからない金利上昇のリスクを訴える限り、財政再建などできない」。別の経済官庁の幹部は嘆く。金利上昇・国債暴落を唱え続けた財務省は「いまの首相にはオオカミ少年に映るはず」と話す。

 黒田日銀総裁とタッグを組んだ「アベクロ」関係が続き、日銀が国債購入で低金利を誘導し続ける限り、財政の危機は顕在化しにくい。不信感を払拭し、財政・金融政策にどう関与するのか、財務省の悩みは深い。(佐藤理)
ジャンル:
ウェブログ
コメント   この記事についてブログを書く
この記事をはてなブックマークに追加
« 「財務省を信じない」首相 ... | トップ | 「グローバルな視点で国債管... »
最近の画像もっと見る

コメントを投稿

ブログ作成者から承認されるまでコメントは反映されません。

コメント利用規約に同意の上コメント投稿を行ってください。

数字4桁を入力し、投稿ボタンを押してください。

あわせて読む

トラックバック

この記事のトラックバック  Ping-URL
ブログ作成者から承認されるまでトラックバックは反映されません。