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米利上げ再開は日本株ラリーの号砲に(武者陵司) 武者リサーチ代表

2016年09月19日 19時37分32秒 | 市場動向チェックメモ
http://style.nikkei.com/article/DGXMZO07231150U6A910C1000000?channel=DF280120166593&style=1

米利上げ再開は日本株ラリーの号砲に(武者陵司)
武者リサーチ代表
 
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「FRBの追加利上げは年内に1回、9月または12月の実施がほぼコンセンサス。米ドル安に歯止めをかけ、日本株にマネーを向かわせる契機になるかもしれない」
 主要国の長期金利が足元、上昇傾向となっている。欧米の金融当局が引き締め的な姿勢を見せたことが直接の要因だ。欧州中央銀行(ECB)が8日の理事会で量的緩和の延長を見送ったほか、米連邦準備理事会(FRB)も20~21日の連邦公開市場委員会(FOMC)での追加利上げの観測がくすぶる。

 FRBの追加利上げは年内に1回、9月または12月の実施がほぼコンセンサスとなりつつある。来るべき米利上げは、2016年に入ってからの米ドル安に歯止めをかけ、日本株にマネーを向かわせる契機になるかもしれない。

 FRBが利上げに動くのは第1に政策使命(mandate)の達成がほぼ見えてきたこと、第2にこれまでの利上げ先延ばしの主因であった新興国経済と金融市場の不安定さが解消したことによる。とりわけ大きいのが第1の要因で、FRBの政策使命とは完全雇用と2%インフレ目標の達成だ。

 それを可能にしたのがFRBによる、それまでは思いもつかなかった大胆な量的金融緩和政策である。リーマン・ショック以降、FRBはバランスシートを5倍に膨らませ、国債や住宅ローン債券を積極購入した。株式や住宅・不動産などのリスク資産への資金誘導は中銀の非伝統的金融政策(量的金融緩和やマイナス金利など)の目指すところであり、米国ではそれが有効に機能してきた。

 その結果、米国株式、不動産・住宅価格が顕著に回復し、家計の資産内容が著しく改善した。家計純資産はリーマン・ショック直前の2007年7~9月期の68兆ドルをピークに09年1~3月期には55兆ドルへと急減したが、資産価格の急回復により16年1~3月期には88兆ドルに増加した。資産価格上昇→家計消費(特にサービス)増加→雇用・生産回復→企業と家計の所得増加――という好循環が定着し、FRBの政策使命がほぼ達成されつつある。

 米利上げ再開とともに予想されるドル高・円安への反転は、日本株式ラリーの号砲になるのではないだろうか。これまで世界株高進行にもかかわらず、日本株の投資家は極端なリスク回避姿勢にあった。その顕著な例が裁定買い残の歴史的な水準までの低下であり、人々は極端に日本株を毛嫌いしてきた。しかし、過去歴史的な水準に裁定買い残が低下した直後には、必ず株式の大きな反発がもたらされている。

 当局の株価押し上げにも大きな期待が持てる。日銀による上場投資信託(ETF)買い入れ増(3.3兆円から6兆円)、金融庁などの主導による貯蓄から投資への資金誘導(年金積立金管理運用独立行政法人=GPIFやゆうちょ銀行、かんぽ生命など公的機関投資家の改革)は株式需給を大きく変化させるだろう。日銀という年間6兆円の新たな買い主体の登場は外国人売りが一巡した後は大きな株高要因となるだろう。

 株式需給における当局の役割の増大をPKO(当局による株価維持政策)と批判する論調も目立っているが、筆者はそれは正しくないと考える。1990年代のバブル崩壊過程での当局のPKOは、収益悪化により価値を失った株式の値段を押し上げようという非合理的なものであり、成功するはずのないオペレーションであった。

 それに対して現在の当局は、収益回復により価値を高めている株式を十分評価できていない市場価格の非合理性を是正しようとするものであり、良いオペレーションである。かつてヘッジファンドは当局のPKOに売り向かったが、今回はそれが無謀であることは論をまたない。筆者は90年代のPKOについては強く批判したが、今回は当局を強く支持したいと考える。日銀は20~21日の金融政策決定会合で「異次元緩和」の総括的な検証を実施するが、追加緩和に動けば日米金融政策の方向性の違いが意識され、円安・株高が進む可能性がある。

 短期では日本株のラリーの可能性は大きい。16年度内に日経平均株価は1万8000~1万9000円まで上昇するだろう。仮に中国リスクが抑制され続ければ、株価はさらに上昇を続け、2020年ごろに日経平均は3万円をめざし、アベノミクス相場第2弾入りの可能性も出てくるだろう。現在は大きな転換点を迎えているといえる。

武者 陵司(むしゃ りょうじ) 武者リサーチ代表、ドイツ証券アドバイザー。1949年9月長野県生まれ。73年横浜国立大学経済学部卒業。大和証券株式会社入社。企業調査アナリスト、繊維、建設、不動産、自動車、電機、エレクトロニクスを担当。大和総研アメリカでチーフアナリスト、大和総研企業調査第二部長を経て97年ドイツ証券入社、調査部長兼チーフストラテジスト、2005年副会長に就任。09年7月株式会社武者リサーチ設立。主な著書に「アメリカ 蘇生する資本主義」(東洋経済新報社)、「新帝国主義論」(東洋経済新報社)、「日本株大復活」(PHP研究所)、「失われた20年の終わり」(東洋経済新報社)、「日本株100年に1度の波が来た」(中経出版)、「超金融緩和の時代」(日本実業出版社)など。
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