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MC高田明を乗り越える ジャパネット2代の事業承継 《番外編》 ジャパネットたかた社長 高田旭人氏(下)

2017年04月05日 22時37分48秒 | 市場動向チェックメモ
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MC高田明を乗り越える ジャパネット2代の事業承継
《番外編》 ジャパネットたかた社長 高田旭人氏(下)
2017/4/5

 通信販売王国を一代で築き上げたジャパネットたかた前社長の高田明氏。会社のポストにしがみつかず経営からきっぱりと身を引いた父の後を引き継いだ長男の旭人社長は、偉大なカリスマ経営者の引退をどう受け止めたのか。「90秒にかけた男」の番外編として、変わりつつある今のジャパネットの経営や悩みを旭人氏に聞きました。

◇   ◇   ◇

 ――2015年の明さんの引退は、清々(すがすが)しい印象があります。

 「弊社は比較的、バトンの渡し方がスムーズにいった方だと外からは思われていますが、悪い意味ではなく父と私は2、3年はかなりぶつかっていました。2人とも相当頑固なので。最後の2、3年は社員が一番苦しかったかもしれません(笑)。しかし、2人だけでは10年ぐらい意見を戦わせてきました」

 「例えば、当社では1日限定特別価格で1商品だけを集中的にご紹介する『チャレンジデー』という企画があります。私が考えた企画ですが当初、父は『在庫が残る』などの理由で反対しました。最終的には会議の中で社員も含め『やりたい』という意志を持ったことで実施することになりました。いざ収録を始めると、一番反対していた父が誰よりも熱意をもって取り組み、結果的に成功した後の打ち上げで誰よりも喜んでいました」

 「実は父が社長を辞めるときも、『会長として残ってはどう?』と提案はしました。しかし、父の方から『自分が残ると(経営を)やりにくいだろう』、『社員も迷うし、やりづらいからそんなことはやめた方がいい』ときっぱり言われました。経営のバトンを渡す時は、あっさり自分の身を引くと言っていたので、父は言葉通り、きっぱりとジャパネットから身を引いたのです」

 ――そんなやりとりが父と子の間ではあったのですね。実際、明さんが経営者兼MC(番組進行役)として、いなくなった影響はどれくらいですか。

 「経営の部分はずっと父の下で意識してやってきたので、社長になった時に、父の考え方をベースに自分がさらにブラッシュアップできるという自信はあります。ただ、高田明という看板MCがいなくなった影響は大きいと思います。私はテレビには出ません。他のMCのメンバーも一生懸命やっていますが、父の抜けた穴を自分が担うのだと、大きな山を越えようと、もがいている状況です。その山を越えた時に、父の抜けた穴を完全にカバーできるのだと思います。新しい企画などで全員が一体となってなんとか父のいなくなった空白をカバーしているところですが、まだ8、9割のカバー率でしょうか」

 「5月にMCの採用活動をやる計画です。10人程度採用出来ればと思っています。しゃべりがうまいだけでは、アナウンサーのスキルだけでは、通販番組のMCは務まりません。うまくなくてもいいから、本音で素直にしゃべれる人が欲しい。父には審査員になってもらいます」

 「今はMCが毎日出演している状況です。新しいMCが来れば、もう少し、個々のMCに商品を勉強する準備期間を与えられるでしょうし、競争原理を働かせることができます。現在のMCの成長にもつながるでしょうし、余裕があれば、別の仕事や職場に配置するなどジョブローテーションもしてトークの幅を広げさせたいと考えています」

 ――ジャパネットの業績はどうですか。

 「14年12月期の売上高は1538億円、経常利益が過去最高の173億円でした。私が社長を引き継いで初の決算となった15年12月期は増収減益で売上高が1559億円、経常利益が143億円。売り上げは伸びたけど、利益は減りました。持ち株会社制への移行など構造改革費用がかさんだからです。16年12月期(グループ連結)は売上高1781億円、経常利益が158億円で増収増益でした」

■土台作りにはお金をかける

 「今期(17年12月期)は売上高が1割増の1870億円ぐらいまで行けばいいと思っていて、経常利益は正直、前年並みの水準を維持できればいいと思っています。今年は投資をやりますから。東京、福岡のコールセンター、佐世保(長崎)で拠点の移転や新設を行います。東京は分散していた拠点を1カ所に集約します。経営不振の地元のサッカークラブ、V・ファーレン長崎を支援する話もあり、収益面への影響は覚悟しています。今までが減価償却もほぼ無いような状態だったので、利益は一定水準を保ちながら土台作りにはお金をかけるべきかと思っています」

 「ジャパネットはテレビ通販のイメージが強いと思いますが、意外なことに売上高の4割が紙媒体(新聞、チラシやカタログ、ダイレクトメール)です。メディア別では紙が最大でインターネット、テレビ、ラジオと続きます。紙媒体をきっかけに買われたお客様には一度満足していただいたら、その次もジャパネットで購入するという方が多いのです。デジタルよりもアナログ的な対応をお客さまは求めていらっしゃいます」

 「このほか、福岡で実物の商品を手に取れる体験型店舗を開設しました。ここは売り上げを上げるための店舗ではなく、お客様に実際に商品を触っていただいてその時の声を商品開発や制作に生かすためのものです。実際、体験型店舗でのお客さまの反応(リアクション)を承諾を得て、テレビ通販で流すといったこともしています。だから体験型店舗自体には売り上げ目標はありません。地元の九州での出店にとどめ、首都圏に出す計画はありません」

 ――業績面では明さんがいなくなった影響はあまり認められませんが、何か気にかかることはありますか。


「もっと制作や商品に力を入れたい」と語る
 「現在はグループ8社のうち5社のトップを私が務めていて、本来は持ち株会社や商品や制作関連に力を割くべきところが、できていません。父は経営者としての仕事の7~8割を制作や商品に割いていました。私は3割ぐらいしか割けていません」

 「通販番組で以前だったら言わない表現も出てきました。そういうのを気付くたびに止めていますが、そうした売り方が広がると、ジャパネットらしさがなくなると懸念しています。そこが一番怖いところです」

 「例えば煽(あお)り文句を使いすぎると、最後にはお客様はわかってしまいますからね。信頼を失い、ジャパネットがジャパネットでなくなります。こうした危険をわかる社員も増えてきているのですが、危ない場面があるとつい心配してしまいます。私がもっと制作や商品に力を入れ、そうした点を修正していかなければならないとは考えています」

■家族的な関係性を大事にできなくなったら、ジャパネットではなくなる

 ――非上場をこれからも貫くのですか。

 「この点こそ父の影響を強く受けているところだと思いますが、利益はあくまで結果であり利益を目的として行動する考えはありません。一時的にお金がかかっても、お客さんにとってベストなことをやろうと決めるには上場はできないなと思っています」

 「上場したら、株主への配当などが先に立って、長期的な視点で経営することが難しくなるからです。V・ファーレン長崎の支援も株主から理解を得るのは難しいでしょう。これまでもメーンスポンサーとして支援してきました。父がサッカースタジアムに行くと、サポーターの皆さんがジャパネットの歌を歌ってくれるんです。そういう光景を私は見ていたので、長崎でジャパネットが育ててもらった恩返しとして決断しました。こうした家族的な関係性を大事にできなくなったら、ジャパネットではなくなるでしょう。だから私も父の時代と同様、非上場を続ける方針です」

(シニア・エディター 木ノ内敏久)

 前回掲載「スター創業者引退、『言い訳できない』働き方を追求 」では、カリスマ創業者の引退後、新たな会社の在り方を模索する今を語ってもらいました。
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