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株価高騰が覆う不都合な真実

2017年03月15日 22時10分02秒 | 市場動向チェックメモ
http://www.nikkei.com/article/DGXLZO14065050U7A310C1TCR000/?n_cid=DF150220104320

株価高騰が覆う不都合な真実
2017/3/15 8:04

The Economist
 投資家は根拠なく熱狂しているのか。これが今、世界の株式市場関係者の頭から離れない最大の疑問だ。大半の先進国では政治の世界で物騒なことが起きているのに、株式相場は天井知らずだ。米ダウ工業株30種平均は1月に初めて2万ドルの大台を突破し3月初旬、すんなり2万1000ドルを超えた。英国でもFTSE100種総合株価指数が高値を更新し、世界全体の株価動向を示すMSCI世界株指数も最高値を付けた。

NY証券取引所=ロイター
NY証券取引所=ロイター
 市場で警戒シグナルが点滅していることは一目でわかる。まだ黒字になったことがないインターネット企業、米スナップの最近の株式上場は、2000年ごろのドットコム・ブームを想起させた。同社株は上場初日に公開価格を44%上回った。過去の基準に照らしても、米国市場のバリュエーション(投資価値評価)は心配になるほど高い。

■警戒シグナル顧みられず

 米エール大学のロバート・シラー教授によると、過去10年間の企業利益の平均から長期的な株価水準を判断する景気変動調整後のPER(株価収益率)「CAPEレシオ」は30倍弱だ。この水準を上回ったことは過去に2回しかない。1990年代後半のネットバブルの時と29年の世界大恐慌前だ。

 投資家がこうした警戒シグナルを顧みない理由は3つある。いずれも妥当なものだ。まず、彼らはこれまで長い間、我慢を強いられてきた。米S&P500種株価指数は年初から5.5%上昇した。だが、2016年は上昇率が10%に届かず、15年は下落した。5年続けて20%以上、上がった1990年代後半と比べると、いかにも見劣りする。

 投資家はすべての資産を株式で持っているわけではない。米国の株式投資信託は過去12カ月間、資金純流出が続いた後、2月に初めて週間ベースで純流入を記録した。同じく2月、米バンクオブアメリカ・メリルリンチが機関投資家を対象に調査したところ、彼らの現金保有比率が通常より高いことがわかった。投資家は国債相場の先行きを悲観的に見ている。米10年物国債の利回りは現在2.5%程度で、トランプ米大統領が選出される前は1.8%だった。彼らには国債より株式の方が魅力的に映っている。

 2つ目の理由は、世界経済に好転の兆しが見られることだ。投資家が中国経済の先行きと世界的なデフレを懸念していた2016年初頭とはかなり違う。国際貿易はここ数年、低調で、貿易量の年間伸び率は国内総生産(GDP)伸び率に辛うじて並ぶ程度だったが、ここへきて再び増え始めたことが指標などからみてとれる。韓国の2月の輸出量は前年同月比20%増と、伸び率では5年ぶりの高さだった。さらに、商品価格が1年前より10%上昇している。欧州の経済見通しも上方修正された。

 3つ目の理由は、トランプ政権が掲げる減税やインフラ投資の拡大、規制緩和への期待が、米国でアニマルスピリッツを呼び起こしたことだ。全米自営業者連盟(NFIB)の調査では、米国の小規模企業の景況感が昨年12月、ほぼ40年ぶりに大幅に改善した。S&P500種採用企業の利益は、原油安でエネルギー企業が打撃を受けたことなどでここ数年、減少していたが、17年は12%増加する見通しだ。

 一方、こうした明るい展望に水を差すような懸念材料も多い。各種調査から米国経済の力強さが感じられるようになったとはいえ、最近の経済統計は強弱がまちまちで、1月は実質個人消費支出と鉱工業生産がともに減少した。

 今回の米景気の回復は始まってから8年がたち、すでに終盤に差し掛かっている。トランプ氏の財政刺激策は連邦議会を通過するのに来年までかかる可能性があり、その過程で骨抜きにされるだろう。同氏の提案の中には、例えば移民の取り締まり強化や脅しのような貿易制裁など、成長を阻害するものもある。

 09年以降、株式相場の下支え役を担ってきた金融政策も転機を迎えつつある。米連邦準備理事会(FRB)は今月15日までの連邦公開市場委員会(FOMC)で利上げに踏み切ると広く見られている。ユーロ域内の国債などを買い入れる量的金融緩和政策を続けてきた欧州中央銀行(ECB)は、4月から毎月の買い入れ額を減らす方針だ。米シティグループによると、世界の民間部門での信用創造は約8割が中国によるもので、その中国当局はすでに引き締め政策に転じている。

■手元にはパラシュートを

 より深刻な問題は、政治と経済で人々が相矛盾するものを求めていることだ。オランダ、フランス、ドイツで今年、実施される選挙では、有権者が既存政党にはっきりとノーを突き付けることも予想される。米国でトランプ氏が選出された時と同様、労働者は経済活動の果実を少しでも多く手にしようと反体制派の候補を支持している。

 ところが実質賃金の大幅増加と、企業利益がGDPより速いペースで拡大するという期待に基づいた相場上昇は理論上、両立し得ない。グローバル化を拒絶するポピュリズム(大衆迎合主義)は、モノや労働力、資本の自由な移動の恩恵を受ける企業にとっては脅威となる。このため、ポピュリストを支持する有権者と投資家の双方を満足させるのは難しいだろう。株式相場はもうしばらく高値を追う展開が続くかもしれないが、いつ急落してもいいように、投資家は手元にパラシュートを用意しておく方がいい。

(c)2017 The Economist Newspaper Limited Mar. 11th, 2017 All rights reserved.
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