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1編成で11トン減 「次世代新幹線」軽量化で世界へ

2016年10月13日 11時18分23秒 | 市場動向チェックメモ
http://www.nikkei.com/article/DGXMZO07056610Z00C16A9000000/?dg=1

1編成で11トン減 「次世代新幹線」軽量化で世界へ
(1/2ページ)2016/10/13 6:30日本経済新聞 電子版

日経ものづくり

 東海旅客鉄道(以下、JR東海)の次世代新幹線「N700S」(図1)。Sは英語で最高を意味する“Supreme”。同社が満を持して投入する自信作だ。

図1 N700Sの外観イメージ。現行のN700系と外観は似通っているが、3次元形状を考慮したシミュレーション技術を活用してさらに進化させ、騒音や走行抵抗の軽減を図っている。図はイメージで、標識灯については今後検討

 まず1編成(16両)の確認試験車を製造し、次世代新幹線に搭載する新技術を確認した後、2020年度から東海道新幹線で営業運転を開始する。2007年にN700系が営業運転を開始して以来のフルモデルチェンジとなる。

 「N700Sはこれまでの新幹線のモデルチェンジの歴史の中で最も大きな進化を遂げた」。JR東海の新幹線鉄道事業本部の副本部長で車両部長の上野雅之氏はこう説明する。

 とりわけ特徴的なのは駆動システムの大幅な小型・軽量化を実現させたことだ。現行のN700系の駆動システムと比べて1編成当たり11t(トン)の質量を削減できるという。

■SiC素子と走行風冷却を組み合わせ

図2 N700Sの「CI(コンバーター・インバーター)」。SiC素子と走行風冷却方式を組み合わせることで体積を半減させ、質量も3分の2に削減した

 そのカギとなるのが、新たに開発したパワー半導体に炭化ケイ素(SiC)素子を採用した新幹線用駆動システムだ。SiC素子は発熱量が少ないため、冷却機構を簡素化することが可能になる。

 中でもモーターを制御する装置である「CI(コンバーター・インバーター)」の軽量化効果が大きい(図2)。

 CIは新幹線1編成当たり14台を搭載するが、その体積を半減できるため、1台当たりのCIの質量はN700系の約1500kgから約1000kgへと3分の2になった(表)。

表 SiC素子の採用による効果。CIの質量削減に効果が大きく、変圧器とモーターの軽量化にも貢献している

 実際に今回、発熱量が少ないSiC素子の採用に合わせて冷却機構を抜本的に見直した。現行のN700系では半導体素子を「ブロア」と呼ばれる強力なファンを使って冷却する「強制風冷方式」を採用する。

 一方、N700Sの新しい冷却機構では、走行中に受ける床下の風の流れによってSiC素子を冷却する「走行風冷却方式」を採用した。SiC素子の下部には、風の流れを利用して効率的に冷却するためのフィンを取り付ける。

 SiC素子の採用による軽量化効果は、CI以外にも及ぶ。架線の電圧をCIで使用する電圧に降圧する変圧器の質量は、現行のN700系から1台当たり約100kg軽くなり、約3500kgになる。モーターも小型化が可能になり、1台当たり約50kg軽量化されて約350kgになる。損失を減らし、電力消費量を削減できる効果も大きい。

■車両を標準化し、世界展開を加速

 このようにN700Sでは車両の床下に設置する機器の大幅な小型・軽量化が進んで最適な床下配置が可能となり、「標準車両」が実現した。

 現行のN700系では車両の標準化が進んでおらず、2種類の先頭車両に加えて、CIを搭載する3種類の車両と、変圧器を搭載する3種類の車両が存在している(図3)。

図3 さまざまな新幹線に適用可能な「標準車両」のイメージ。小型・軽量化が進んだことで、先頭車両以外で6種類ある車両を2種類に統合することが可能になる

 一方、N700Sでは床下機器の小型・軽量化が進むため、1台の車両にCIと変圧器の両方を搭載できるようになった。このため先頭車両を除くと合計6種類あった車両を2種類に統合することが可能になる。

 「車両の標準化が進むと、製造時の品質管理や検査、運用時の保守管理もしやすくなる。1編成を16両から、12両や8両に変更することも容易になる」(上野氏)という。

 車両の標準化は、日本の新幹線をグローバルで展開する際の競争力向上にもつながる。海外では日本の東海道新幹線のような1編成16両ではなく、1編成を12両や8両に変更することが求められるケースも多い。

 標準車両ではない現行の新幹線車両では、1編成の車両の数に合わせて各車両の再設計が求められる。これに対して、N700Sの標準化された車両を使えば、設計を改めて変更することなしに1編成の車両の数を変更することが可能になる。

 さらに海外に新幹線を売り込む際には、車両本体の価格に加えて、保守管理のコストを含めたトータルのコスト競争力が重要になる。標準化により、車両の製造段階における検査コストや運用段階における保守費用を効率化できるN700Sは、日本の新幹線を世界で普及させる力にもなりそうだ。

(日経ものづくり 山崎良兵)
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