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「ASEAN経済統合の加速、競争力向上のカ

2017年05月14日 19時37分18秒 | 市場動向チェックメモ
http://www.nikkei.com/article/DGXMZO16303520S7A510C1000000/?n_cid=DSTPCS019

「ASEAN経済統合の加速、競争力向上のカギ」
世界経済フォーラムASEAN会議、有識者3氏に聞く
2017/5/13 6:30日本経済新聞 電子版
バングラデシュ マレーシア ASEAN

 世界経済フォーラムは5月10日から12日までカンボジアのプノンペンで東南アジア諸国連合(ASEAN)会議を開き、域内統合の行方や世界的な保護主義台頭の影響などについて政治家や企業経営者、学者らが話し合った。ASEANの経済の先行きや課題をどう見るべきか。会議に出席した3氏に話を聞いた。

■「生産性引き上げ」が域内の共通課題~アラップ・ラハ氏

《マレーシアの大手金融機関、CIMB投資銀行・主任エコノミスト》

Arup Raha 米バンダービルト大で経済学博士号取得。世銀のエコノミストを務めた後、HSBCやUBSなどでアジア担当のエコノミストを歴任した

 ASEAN経済は、商品価格が落ち着き、世界の貿易量が回復し始めたことで、全体として底堅さを増している。2017年はマレーシアなど比較的所得が高い地域も4%程度の成長を確保するほか、カンボジアやラオスなどの低所得国も7%程度の高成長を続ける見通しだ。(失速が懸念された)中国やインドの経済が高めの成長を保っていることに助けられている面も大きい。

 米国の利上げによる悪影響はあまりないと見る。17年中の米政策金利引き上げは、あと2回ですむ公算が大きい。米国の金利は歴史的に見ても低い水準にとどまり、市場の波乱要因にはなりにくい。ASEAN各国のマクロ経済政策運営も総じて問題はなく、仮に米利上げで自国の為替相場が安くなっても金融引き締めなどで政策対応できる余地は大きい。

 ASEAN各国にとって共通の課題は、どう生産性を引き上げるかだ。低い労働コストを武器にした成長戦略は限界にきている。必要なことの一つはインフラ投資の拡大だ。需要は非常に大きい。ASEAN諸国の家計の貯蓄率は高く、貯蓄資金をどう投資に結びつけるかも重要になってくるだろう。

 マレーシア、タイなどにとっては、「中所得国のわな」に陥らずにすむかどうか試練のときを迎える。世界的にみると多くの国が中所得国の段階まで進んだものの、高所得国に移行した国は少ない。さいわいアジアには韓国、シンガポールなど成功モデルがあり、そこから学べることは多い。重要なのは高い技能を持つ労働力を育てることだ。技術革新のスピードは加速している。特定技能の習得だけでなく、柔軟に新しいことを学んだり、人間関係を進んで構築したりするような、前向きな姿勢を育むことも必要になる。

 保護主義の台頭が懸念されているが、環太平洋経済連携協定(TPP)はまだ崩壊したわけではなく、米国抜きの11カ国でとりあえず進む道もある。影響力の大きいインドや中国を含む東アジア地域包括的経済連携(RCEP)も、妥結へ向けて動いている。政策当局は海外の動向を心配するより、ASEAN経済統合の加速に注力すべきだ。統合の速度は遅く、各国独自の規制や基準など域内の非関税障壁が引き続き大きな問題になっている。金融などの規制について共通の仕組みを作っていくことも重要だ。

■存在感増す中国、地域一体で対応を~サイード・ムニール・カスル氏

《バングラデシュのシンクタンク、IPAG会長》

Syed Munir Khasru 米ペンシルベニア大経営大学院修了。会長を務めるIPAG(the Institute for Policy, Advocacy and Governance)は国際関係や地域統合などに力点を置く。新興国同士の協力のあり方などについても提言をしている

 ASEANは今年50周年を迎えるが、今後は大きな試練にぶちあたるだろう。互いの内政に干渉せず、全員一致のコンセンサスで物事を決めていくというASEAN方式や、経済問題に重きを置く姿勢を、今後も続けられるのかが問われるだろう。

 というのは、ASEANを取り巻く世界環境が大きく変化しつつあるからだ。中国がこの地域で重要なプレーヤーになってきたことが大きい。広域経済圏構想「一帯一路」をはじめインフラプロジェクトを武器に影響力を強めている。米国はトランプ政権下でどこまで地域に関与するのか不明だが、中国の動きに警戒感を強めている。こうしたパワーゲームに日本やインドも加わりつつある。

 こうしたなか、ASEAN各国の対応はバラバラだ。カンボジアやラオスでは中国への依存度が増す一方、ベトナムは対中警戒感から米国との関係を強めている。フィリピンは米中をてんびんにかける。地域を取り巻く地政学的変化にどう対処すべきか、ASEANが一体となって議論すべきだが、各国任せにとどまっている。こうした状況で、仮に南シナ海で有事が起きたらどうするのか。もともと緩い連合だけに簡単に分断されてしまう恐れもある。

 ASEANの弱みは、欧州連合(EU)におけるドイツのように指導力を発揮できる国が存在しないことだ。本当はASEANとしてのポジションを固めて一体的に対応した方が楽なはずで、影響力も持てるが、域内のタフな議論を避けているのが実情だ。表立って議論すべきだということではなく、非公式な形で、しかし真剣に対処方針を探る努力をすべき時にきているということだ。

 ASEANは、社会的な問題からも目をそらすことができなくなるだろう。これがもう一つの課題だ。ASEANは若い世代が多く、彼らはソーシャルメディアを積極的に活用している。表現の自由への欲求を抑え続けるのは難しい。一党支配や軍事政権の国が多いが、人権や自由の問題をないがしろにすれば「(若者が政治的な声をあげる)ASEANの春」が起きてもおかしくない。

 経済については、ASEAN経済共同体(AEC)が発足しても、真の意味でモノやサービスの自由な移動が実現しているとはいえないという問題がある。縁故主義や腐敗も経済の高度化を進めるうえで引き続き大きな障害になっている。

■域内つなぐインフラ網整備を~ビベク・バタク氏

《国際金融公社(IFC)東アジア太平洋地域担当ディレクター》

Vivek Pathak ムンバイ大で経営学修士号取得。IFCでの経験は18年にわたり、中東、北アフリカや中央アジアを担当した後、2014年から現職。香港在住

 ASEANにとって最大の課題は各国を互いにつなぐインフラ網をつくることだ。道路など物理的なインフラ建設だけでなく、(規制の共通化など)物流を円滑にするための「見えないインフラ」の整備も含む。それによってはじめて「1つの市場」「統合された製造業」という考えが現実のものになる。簡単には実現できないが、成功すれば大きなチャンスになり、ASEAN地域の競争力も高まる。

 物理的なインフラも道路や鉄道に限らない。たとえば水力発電がさかんなラオスは電力をタイなどに輸出しているが、将来的にはマレーシアなど、より遠い地域まで輸出できるようにすべきだろう。規制や基準の違いがもたらす弊害は様々だ。たとえば官民パートナーシップ(PPP)に関する規制が各国で異なるため多くの国をまたがる道路の建設が円滑に進みにくいといった問題もある。

 インフラ資金の調達も難題だ。民間の長期資金を集めることが重要であり、IFCとしては世界の保険会社からの投資資金を集める努力をしている。民間企業が運営するインフラ市場の創設も大切だ。ミャンマーで独立系発電事業の立ち上げを支援したが、こうしたことをきっかけにインフラ事業に新規参入者が増えることを期待している。

 米欧で保護主義が台頭しているといっても世界の人口の半分以上はアジアに住んでいる。ASEAN各国はこの巨大なアジア市場をどう開拓するかに力を入れることが重要だ。

 ASEANが経済の付加価値を高めるには将来の雇用がどこでうまれるかに目を配る必要がある。デジタル化が進み、人工知能(AI)が重要性を増すなかで、技術だけでなく人への投資を今から増やしていかなければならない。若い層が新時代に役立つ技能や知識を持つことで製造業やサービス業のレベルをあげることができる。

(聞き手は編集委員 実哲也)
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