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19~20年に続々投入 ドイツ3強、EV注力鮮明に

2017年07月27日 02時42分06秒 | 市場動向チェックメモ
http://www.nikkei.com/article/DGXMZO17650660U7A610C1000000/?n_cid=DSTPCS003

19~20年に続々投入 ドイツ3強、EV注力鮮明に
(1/2ページ)2017/7/26 6:30日本経済新聞 電子版

日経Automotive_Technology
 高級車に強いドイツの自動車大手、いわゆる“ジャーマン3”が、電気自動車(EV)の開発に力を注いでいる。3社はEVを前提とした新しいプラットフォーム(PF)を、2019~2020年にそろって投入する計画だ(表)。EVを短距離用のニッチな車両と位置付ける日本メーカーは、EV開発でドイツ勢に引き離されかねない。

表 ジャーマン3のEV戦略。日経Automotiveの推定を含む。3グループは足並みを揃えたように似たEV戦略を打ち出す

 2017年4月下旬にオーストリアで開催された内燃機関の国際シンポジウム「39th International Vienna Motor Symposium(ウィーンシンポ)」。世界のエンジン技術者が集う場で、Volkswagen(VW)グループとBMW、Daimlerのジャーマン3が熱心に発表したのが電動化戦略だ。パワートレーン開発の中心が、エンジン車からEVに転換し始めたことを象徴する動きだ。

図1 VWグループCEOのMatthias Muller氏

 2016年にEVに注力する戦略を発表したVWグループは、2025年までに30車種以上を投入する計画だ。2025年にEVの年間販売台数を最大300万台に増やし、新車販売に占めるEVの比率を現在の1%から25%まで高めることを狙う。実現すれば、世界最大のEVメーカーになる。

 これほど一気にEV化を進められるのか、懐疑的に見る向きは多い。だがVWグループには勝算がある。EVの最大の課題である電池価格が、今後大きく下がると見られることだ。ウィーンシンポに登壇した同グループCEO(最高経営責任者)のMatthias Muller氏は、「リチウムイオン電池は今後5年で手ごろな価格になる」と話す(図1)。2020年代前半に、1kWhあたり100ユーロ(約1万2000円)を下回るとの予測だ(図2)。

図2 電池価格は2030年に50ユーロ/kWhか。VWグループが見通す電池価格と、実現予定のEV航続距離(図:同グループの資料を基に、左軸の電池価格については日経Automotiveの推定値を加えて作成)

 さらにMuller氏は、2030年には2020年に比べて価格が1/2~2/3まで下がる予測を示す。2025年以降に、次世代の電池技術として有力視される「全固体電池が実現する」(Muller氏)ことで達成できると考える。電池価格は1kWhあたり50~70ユーロ(約6000~8400円)になる見込み。2030年にVWグループの新車販売のうち、35%前後までEVが占める可能性があるとする(図3)。

図3 2030年に3種類のプラットフォーム(PF)。VWグループのPFごとの比率の見通し(図:同社の資料を基に作成)

■大規模投資した既存PFが「無駄になりかねない」

 電池の価格低下を想定し、VWグループは2020年頃に1回の充電あたりの航続距離が400~600kmに達するEVを投入する計画だ。

 安くなる電池を大量に搭載する必要があり、実現に向けて新しく開発するのが電動車用PF「MEB(Modular Electric Drive Kit)」である。大容量電池を床下に敷き詰めることを想定したPFで、エンジン車並みに航続距離を延ばした上で複数のEVの間で多くの部品を共用する。MEBを使うことで、30以上のEVを短期間で開発する。

 MEBの開発は、VWグループにとって大きな賭けだ。同グループには、EVに使えるPFとして2012年に実用化した「MQB(横置きエンジン車用モジュールマトリックス)」があるからだ。

 開発に数兆円規模を費やしたとされる一大プロジェクトで、ようやく投資の回収期に入った段階である。MEBの開発によってMQBの生産量が減ると、その投資回収期間が延びる可能性がある。もちろんMEBの開発自体に投資がかかるから、EVの販売がもくろみ通りに増えずにMEBが失敗すると、大きな損失につながり得る。

 VWグループの中には、「MEBを開発すると、MQBへの投資が無駄になりかねない」(同社関係者)と懸念する向きは多かったようだ。MQBはEVに使えるものの、その軸足をエンジン車に置いたPFだ。電池を床下に敷き詰めることはできず、航続距離を延ばすには限界がある。Muller氏は「EVの普及は待ったなし」と判断。MEBの開発に踏み切った。

 Muller氏の決断を後押ししたのが、電池価格が低下する見通しに加えて、世界最大市場の中国でEVの普及を後押しするNEV(New Energy Vehicle)規制が始まることである。VWグループは、中国市場で400万台近くを販売するトップメーカー。2025年に最大300万台のEVを販売する目標のうち、「多くを中国で販売できるだろう」(Muller氏)と期待する。

■動き鈍いトヨタ、ホンダ

 VWグループがEVに傾注する背景には、AudiやPorscheといった高級ブランドを抱えることもある。ドイツ企業の間では、高級車とEVの親和性は高いとみる考えが主流になりつつある。

 高級車専業と言えるBMWとDaimlerが、VWグループと同様にEVに傾注する方針を示すのもその証左だ。「モーターによる駆動トルクの高い応答性は、走行性能の高さを訴求する高級車で本領を発揮する」(BMW Head of Electric PowertrainのStefan Juraschek)。代表例が高級スポーツEVで躍進する米Tesla(テスラ)だ。ジャーマン3は同社に学び、EVに力を注ぐ方針を決めた面がある。

 BMWはウィーンシンポで、2020年ごろに車両の床下に電池を敷き詰められる第5世代PFを開発していることを明かした。同PFの投入で、2025年の新車販売のうち15~25%をEVかプラグインハイブリッド車(PHV)にすることを目指す。なおBMWのEVの定義は、発電専用エンジンの搭載を含めるものだ。

 第5世代PFは、車両の出力として、90k~250kW以上を想定する。小型車や主力セダン「3シリーズ」に加えて、中型セダン「5シリーズ」まで対象にするとみられる。

 BMWは第5世代PFに、コストを大幅に下げた電動部品を搭載する計画だ。例えばモーターについては高価なレアアースの使用量を従来比で半減以上となる数百gに減らし、質量当たりの出力密度を5kW/kg、体積当たりで50kW/Lに高める方針だ。

 BMWに先駆けてEVに傾注する戦略を2016年に発表していたDaimlerは、2025年に新車販売の最大25%を電動車両にする方針を掲げている。EV向けの新ブランド「EQ」を立ち上げる方針を発表。EVを主力とする新しいPFを開発し、2022年までに10車種以上のEVを投入する計画だ。

 EVに力を注ぐジャーマン3に対して、トヨタ自動車やホンダといった日本メーカーの動きは鈍い。例えばトヨタはPHVを「エコカーの本命」とし、EVをニッチなコミューターと位置付ける。レクサスブランドを抱えるトヨタは、高級車市場でジャーマン3に挑む立場にある。高級車とEVの親和性が高いとみるジャーマン3の取り組みを見過ごすと、高級車市場でさらに大きな差を付けられかねない。

(日経Automotive 清水直茂)

[日経Automotive2017年7月号の記事を再構成]
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