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アスクル、倉庫火災があぶり出した真の課題 証券部 丸山大介

2017年03月15日 19時05分48秒 | 市場動向チェックメモ
http://www.nikkei.com/article/DGXMZO14061750U7A310C1000000/?n_cid=DSTPCS007

アスクル、倉庫火災があぶり出した真の課題
証券部 丸山大介
2017/3/15 5:30日本経済新聞 電子版

 コピー用紙や食料品の通販を手がけるアスクルが岐路に立っている。2月中旬に埼玉県の物流倉庫で火災が発生し、その影響で2017年5月期は6年ぶりの連結最終赤字に転落する可能性が出てきた。思わぬ災難は同社が直面する真の課題を浮き彫りにした面は否めない。

燃えたアスクルの物流拠点(埼玉県三芳町)。ロハコの重要拠点だった

 「9月末までに完全復活させる」。アスクルの岩田彰一郎社長は9日、倉庫火災について開いた記者会見で、強気の姿勢を貫いた。埼玉の物流施設は、個人向け通販「ロハコ」で扱う商品の6割強を出荷してきた戦略拠点。ヤフーから得た資金を元に設けた経緯もあり、同社との資本提携の象徴でもある。

 物流施設の直接的な損害は最大で120億円程度の見込み。横浜の拠点から代替輸送で配送が遅延するなどの悪影響は出ているが、同社の純資産は16年11月時点で502億円ある。保険で46億円程度の補填が期待できる点を踏まえると、財務が急激に悪化する懸念は乏しい。

 悪影響が一時的にとどまるなら過度な心配は無用との結論となるが、市場の受け止めは複雑だ。ロハコは水やコメなど単価がそれほど高くない割に重い商品を主力とするため、配送費がかさんで利益率が低迷。サービス開始からの4年間で累計100億円超の赤字を積み上げたためだ。

 アスクル全体の売上高営業利益率はロハコ開始前の12年5月期は3.1%だったが、16年5月期は2.7%まで低下した。法人向け通販事業の利益率は13年5月期の3.6%から16年5月期に4.7%まで改善しているだけに、ロハコの低迷ぶりが一段と際立つ。

 販促費用を除いたロハコの赤字幅は15年5月期の32億円から16年5月期の27億円と縮小傾向にあるが、市場では「同事業の16年6~11月期の売上高はやや物足りない結果」(JPモルガン証券の森はるかアナリスト)との見方は多い。いちよし経済研究所の納博司首席研究員は、ロハコが黒字化するメドについて「今回の火災でさらに遠のいた」と分析する。

 長期の視点でみれば、火災の影響は法人向け事業にも及ぶ。アスクルが12年にヤフーと資本提携してロハコを本格的に始めたのは、消費者の購買履歴などのビッグデータを蓄えるためだった。法人向けを一段と強化する狙いがあったが、当面は施設復旧作業を優先せざるを得ない。通販業界は変化が激しいだけに、ビッグデータ戦略の減速は痛手になりうる。

 アスクル株は火災発生前の2月15日終値を1割程度下回るが、火災が発生する前でも昨年末比では1割程度安かった。同業のMonotaRO株が今年に入って上昇基調をたどっているのとは対照的で、株価低迷の原因を火災だけに求めることはできない。

 物流施設を再建しても、ロハコが直面する課題は変わらない。再建に新設時と同じ規模の資金が必要とすれば、建物と機材で153億円程度かかる計算となる。いちよしの納氏は「通販は宅配の値上げ問題など含め、これから業界が劇的に変化する」と指摘する。投じる資金に見合うだけの成果が得られるのか。投資家は厳しい視線を注いでいる。
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