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居酒屋トークから新事業、IT技術者専用ハウスが人気

2017年02月13日 23時45分35秒 | 市場動向チェックメモ
http://www.nikkei.com/article/DGXMZO12761150Q7A210C1000000/?n_cid=DSTPCS001

居酒屋トークから新事業、IT技術者専用ハウスが人気
(1/3ページ)2017/2/13 6:30日本経済新聞 電子版

日経情報ストラテジー

 新事業の開拓は多くの企業が急務とするところ。とはいえ、今の事業とかけ離れた分野では土地勘がないし、今と同じような分野では市場の広がりが見込めない。こうした壁を乗り越えて新事業の立ち上げに成功したリーダーたちに迫る。ポイントは顧客視点。新事業が育ちやすい「培地」を整えることも重要だ。シェアハウス事業に進出した人材サービス会社のウィルグループ、「あらいぐまラスカル」などのキャラクター活用事業を攻めの提案型に変えた日本アニメーション(東京都多摩市)、「社内スタートアップ」に力を入れるソニーの取り組みを見ていく。

■IT技術者限定のシェアハウスが人気

ウィルグループは、ITエンジニア向けシェアハウスを新事業に据える。「TECH residence表参道」の全16室は満室。入居待ちが起こっている

 新たな住まいの形として、最近若者を中心に人気を集めるシェアハウス。運営業者が増え、競争も厳しくなっているなか、空室待ちが発生するほどの人気を集める物件がある。

 それが2014年11月、東京・表参道駅から徒歩5分の地にオープンした「TECH residence 表参道」。2階建てのマンションをリノベーションした。家賃は月額9万円から16万円と、相場よりも高めに設定しているものの、16室全てが満室だ。

 この物件、入居者をITエンジニアに限定している。しかもある条件を満たした人しか入居できず、それが人気の理由となっている。

 運営するのは人材サービス会社のウィルグループ。参入の立役者は、若泉大輔シェアハウス部部長。事業立ち上げ当時は広報担当だった。

 「東京は人づきあいが希薄。生まれ育った関西のようにコミュニティが強い場を作りたい。米ウーバー・テクノロジーズなどがシェアリングエコノミーで急成長しており、コミュニティが生まれやすい場を作ることがビジネスになるのではと思った」。若泉部長はシェアハウス事業を思い立ったきっかけを語る。

 本業の人材サービスとはかなり畑が違うが、グループ内でIT業界の転職支援事業が立ち上がったことを受け、「ITエンジニア向けのシェアハウス」というアイデアが生まれた。2013年、社内コンテストで提案すると、グランプリを獲得した。

■居酒屋で面会重ね、意外なニーズに気付く

若泉大輔シェアハウス部部長は、広報部門在籍中、社内コンテストで新事業を提案。ゴーサインが出て2014年1月から事業を開始

 とはいえ、若泉部長は不動産業界もIT業界も未経験。業界関係者に電話などでアポイントを取り、直接会って情報を収集し、それを基に企画を固めていった。

 不動産業者によると、シェアハウス物件の売り文句は「立地のいい場所に安く住める」こと。それだけでは立地競争、価格競争に陥ってしまい、後発で業界素人の同社には分が悪い。コミュニティづくりが差異化ポイントになると確信していたが、どんなコミュニティがいいのかは見えていなかった。

 そこで若泉部長は友人のつてを頼りITエンジニアと面会。居酒屋で話を聞くことを繰り返した。そこで分かったのが「意識の高いITエンジニアは、勉強会に参加して、スキルを高めている」こと。多忙で残業が多いというイメージがあったので意外に感じたが、話を聞くうちに理由が分かった。

 「ITエンジニアの業務は細分化されていて、担当外の仕事の内容はなかなか分からない。でもいずれは違う分野の仕事もこなしてみたい」「社外の人と話したいが、会社にいる時間が長くて難しい」――。

 こうした生の声を聞き、若泉部長には目指す事業の形が見えてきた。「ITエンジニア同士が仕事も含めた情報交換を活発にできるコミュニティを持つシェアハウス」だ。

 その実現のポイントは「入居者」だ。他人とスキルを高め合ったり、新しいITビジネスのアイデアを出し合ったりするのに積極的な入居者でないと、コミュニティは盛り上がらず魅力が生まれない。

 そこで入居希望者がこうした条件に当てはまるかを、面接と審査で見極め、パスしたITエンジニアだけ入居できるようにした。

 コミュニティが活性化する場のしつらえにも工夫した。無料のWi-Fiはもちろん、シェアハウスの共有スペースに、ホワイトボードやプロジェクターを用意。すぐに入居者同士で勉強会を開いたり、アイデアを出し合ったりできるようにする。

 こうして事業を開始。当初、不動産業界の関係者から「入居希望者を選別するなんて」とあきれられたが、人気を博している。最新の技術やIT関連サービスの勉強会などが頻繁に開かれている。

 この成功を受けて、今後、東京・恵比寿に新しいシェアハウスを立ち上げる予定だ。若泉部長は居酒屋などでのヒアリングを続け、会った人数は数百人に上るという。「ITエンジニア以外を対象にしたコミュニティ付きの物件も手掛けてみたい」という夢に向かって、様々な人の「住みたい家」を追いかける。

■「ラスカル」が攻めに転じ、人気沸騰

プチラスカルを考案したのは、佐藤道明マネージャー(右)。涌井雄輔プロデューサー(中)がGOサインを出した。本橋修一プロデューサーはスイーツ業界などへのライセンス営業を担う

 10代や20代を中心に広がるソーシャル・ネットワーキング・サービス「LINE」。メッセージとともにやりとりできるイラスト、LINEスタンプで、40年ほど前に登場したアニメキャラクターの人気が再燃している。「あらいぐまラスカル」だ。

 2013年1月、日本アニメーションが提供を開始すると、表現のかわいらしさに注目が集まり、第3弾から直近の第10弾まで、人気ランキングで第1位を獲得する成果を出している。

 その勝因には、「ラスカルの従来のイメージを突き崩す」という仕掛け人たちの工夫があった。まず3頭身だったラスカルをかわいらしさが際立つように2頭身に。そのうえで「露骨に怒りや驚きをあらわにしたり、ちゃぶ台をひっくり返したりするまんが的な表現を盛り込んだ」と、日本アニメーショングループで、デジタルコンテンツを担当するジェイ・アニメ・ドットコムの佐藤道明マネージャーは明かす。

 だが当初このアイデアは社内審査で却下される恐れがあった。テレビ放映時のラスカルは動物で、無表情が基本。大きく外れた表現は、伝統あるキャラクターとしてのブランドの毀損につながるからだ。

 そこで佐藤マネージャーは、キャラクターのライセンス事業を手掛ける日本アニメーションライセンス事業部の涌井雄輔プロデューサーに相談。「2頭身のものは“プチラスカル”。従来のラスカルとは別物」という方針を固めて、ダイエットや恋に夢中なプチラスカルを投入した。これで若い女性の心を射止めた。

 この人気に着目し、「キャラクター活用の要望を受けて動く」という受け身から、攻めのキャラクター活用提案に転じているのが、日本アニメーションライセンス事業部の本橋修一プロデューサーだ。女性に人気で、活況を呈しているスイーツ業界にラスカルを売り込んでいる。

 これまで、東京・代々木上原のスイーツ専門店「西光亭」、タルトで人気の「カフェコムサ渋谷店」などと組む成果を出した。タッグを組む店舗のイメージに合わせて、「目や鼻など細部の作り込みは避ける一方、色合いやふわふわ感でラスカルを表現する」と柔軟に対応。キャラクタービジネスを推進している。

 本橋プロデューサーは、「時代に合わせたコラボレーションを企画して、これまでにないライセンス事業を展開していきたい」と、話す。

■部門越えた「受け皿」作るソニー

ソニーが社内で進める新規事業創出プログラム「Seed Acceleration Program」から様々な新製品が生まれている

 生み出すチカラを鍛え、新事業のリーダーを量産する。こんな目標を掲げ、「社内スタートアップ」の支援に当たるのがソニーの新規事業創出部だ。

 2014年4月の創設以来、社内からアイデアを広く募り、製品化するものを審査して決めていく新規事業創出プログラム「Seed Acceleration Program(SAP)」を運営。アイデアが審査を通ると、発案者が中心となってプロジェクトを立ち上げて製品化していく枠組みを作り上げた。

 2016年3月までで7回実施し、550件の提案を得ている。電子ペーパーを採用し、文字盤とバンドのデザインが様々に変化する腕時計「FES Watch」など5製品を世に送り出している。

 新規事業創出部を率いるのが小田島伸至統括部長。2013年夏、ソニーの事業戦略部門時代に、「既存事業の枠をはみだすような斬新な製品アイデアを思いついても、今のソニーには受け皿がない」と気づいた。

 そこで「ソニーという大企業でスタートアップ企業を生み出そう」と社内に呼びかけ、共鳴する仲間を募った。「同じ思いを持つメンバーが集まれば、エキサイティングな雰囲気が生まれ、成果も出やすい」と踏んだからだ。

 成果の1つが若手エンジニアに一任してできた「Sony-Creative Lounge」。東京・品川のソニー本社の1階にあるワーキングスペースだ。壁の黒板には書き込みがあふれ、しゃれたデザインの机の上には、3Dプリンターやレーザーカッターが並ぶ。シリコンバレーのスタートアップ企業のようなオフィスで、ソニー社員は新事業アイデアを考え、それを試作する。2014年8月に開設してから2万2000人以上が利用する活況を呈している。

■「唯一無二の仕事をお願いしたい」

本社に設置したワークスペース「Sony-Creative Lounge」に立つ、小田島伸至新規事業創出部統括部長。ワークスペースのデザインは「シリコンバレー流」にした

 アイデアを製品化するまでには、コストをにらみながら、製品の品質レベルを高めるなど、様々なハードルをクリアーしなくてはいけない。そこで小田島統括部長は、品質保証などの専門スキルを有する社内のベテラン社員に、「唯一無二の仕事をあなたにお願いしたい。チームに加わって下さい」と協力を要請。プロジェクトメンバーからの依頼に応じて、アドバイスやミーティング参加など、側面から支援していく体制を整えた。現在は、物流やマーケティング、法務など様々なプロフェッショナルが協力する。

 小田島統括部長は、2016年のリオデジャネイロ五輪に、将来のソニー像を重ね合わせる。「様々な種目で個々に努力を重ねた日本選手が、メダルを獲得していた。社内でも、個人がそれぞれアイデアを出し、社内で起業し成果を出していくシーンをこれからもっと増やしていきたい」と、小田島統括部長は意気込みを語る。

(日経情報ストラテジー 西村崇)
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