経済中心に書いてます!

趣味の範囲で…園芸・沖釣り・漢方・医食同源の投稿をします…業務はCX・225指数・FX Pro. …

打倒メルケル 独の「小池百合子」選挙戦に密着

2017年05月12日 13時46分23秒 | 市場動向チェックメモ
http://www.nikkei.com/article/DGXMZO16279640S7A510C1000000/?dg=1

打倒メルケル 独の「小池百合子」選挙戦に密着
(1/2ページ)2017/5/12 12:45日本経済新聞 電子版

 9月の連邦議会選挙を前にドイツの選択が静かに進んでいる。メルケル独首相が率いる保守系政党のキリスト教民主同盟(CDU)か、それとも中道左派のドイツ社会民主党(SPD)か。その選択を占う重要な州議会選が14日に開票される。メルケル打倒をねらうSPD副党首、ハンネローレ・クラフト氏の選挙戦に密着した。

Play Video
「打倒メルケル」 人情派の女性副党首に密着
 人情味とカリスマ性を兼ね備えたドイツ社会民主党のクラフト副党首。「打倒メルケル」を目指す彼女の選挙戦に日本経済新聞欧州総局の赤川省吾編集委員が密着した。
■欧州中道左派の源流

 「しゃべり続けて声がかれた。20分間、休憩させて」。自分の顔が大きく描かれた「選挙バス」の中で言葉を絞り出すと瞑想(めいそう)するように目を閉じた。無理もない。SPDでカリスマ的な人気を誇るクラフト副党首の選挙戦は過酷だ。この2カ月、就寝はいつも日付が変わるころ。起床は毎朝4時半だった。もう体力は限界に近い。

クラフト氏の選挙バスの車内は記者懇談や作戦会議の場所となる

 休む、といっても昼間は寝ようにも寝られない。会合のスケジュールは分刻み。当落線上にある議員を叱咤(しった)激励するため、小さな町の集会に顔を出す必要もある。選挙バスの車内でも打ち合わせが続く。

 戦いの舞台となるのは14日に行われる独西部ノルトライン・ウェストファーレン州の州議会選だ。5年前の選挙で保守系政党を相手に圧勝し、SPDは州議会の第1党となった。いまクラフト氏は州首相を兼ねる。その座を失うわけにはいかない。「やるべきことはすべてやらないと後悔する」。気が張り詰めると眠気は襲ってこない。

 単なる地方選ではない。自分の命運だけでなく、党の未来、そして欧州の将来がこの選挙にかかる。

 同州はルール工業地帯を抱え、デュッセルドルフやケルン、ドルトムントといった大都市が密集する。ドイツ人の4人に1人が住み、日本における東京都の位置付けよりもはるかに重みがある。今回の州議会選は9月に予定されている連邦議会(下院)選の実質的な「予備選挙」。ここで負ければ、打倒メルケルの夢は遠のく。オーストリア、オランダ、そしてフランス。選挙のたびに退潮が続く欧州社民にとって最後のとりでがドイツだ。結党から150年あまり。世界の中道左派勢力の源流としてのプライドを背負う。

市民目線のリベラル政治というイメージで票を集める目算だ=ロイター

 投票日を目前に控えた8日朝、クラフト氏は炭鉱で栄えた小都市ヘルネにいた。難民支援などに携わるボランティアを激励し、この町を選挙区とする州議会議員とともに支持を訴えるのが狙いだ。

■地に足ついた政権公約が焦点

 人気政治家の登壇とあって、会場となったレストランは身動きが取れないほど有権者が詰めかけていた。拍手で迎えられると、まず演説。「公共投資を増やして高速道路の渋滞を解消する」「教育と子育てに目配りする」「開かれた社会と民主主義を守る」。緊縮策を主導するCDUと、難民排斥を訴える民族主義政党「ドイツのための選択肢」への批判を並べ立てた。

 反エリートと反欧州、それに反既成政党。ポピュリズム(大衆迎合主義)の波はドイツにも及ぶが、周辺国に比べれば動きは弱い。それゆえ選挙戦は「反欧州VS親欧州」のように単純化されたものではなく、地に足がついた政権公約を打ち出せるかどうかに勝敗がかかる。SPDは市民目線のリベラル政治というイメージで票を集める目算だ。

 演説の最後の締めくくりは万国共通。「投票用紙にはわが党の名前を書いてください。期待は裏切りません」。クラフト氏は握ったマイクにまくしたてた。

 すぐさまバスに戻って次の会合に――。そう思っていたら違った。クラフト氏は壇上からすし詰めの会場に割って入り、おもむろに参加者に話しかけた。「なにか困ったことはありますか」。たちまち人だかりができる。「人手と資金が足りない」「州政府の支援が必要です」。あちこちから陳情の声が飛ぶ。真剣な表情で聞き入ったかと思えば、井戸端会議のような口調で親しげに話し込む。「我々の声に耳を傾けてくれた」と非政府組織(NGO)の中年男性は感じた。

 次に訪れた金属加工メーカーの小さな工場でも経営陣との懇談に時間を割いた。「再生可能エネルギーの普及で電気料金が高くなった。このままでは国際競争に負けてしまう」。そう訴える経営者にクラフト氏は約束する。「きちんと公的セクターが後押しします。欧州連合(EU)とも交渉します」

 エネルギー政策は地方行政というより国政レベルの課題。それを州首相が解決しようとしても難しいのではないか。疑問をぶつけると答えに迷いはなかった。「努力するのが政治家。そうしなくては前進しない」

■オープンな「姉御肌」

 オフレコ扱いとはなるものの、彼女に隠し事をする様子はまったくない。化粧をする姿や、テレビ収録でNGを繰り返す姿までさらけ出す。SP(警護官)、側近の議員、党職員、それに同行記者と同じテーブルで3食をともにする。いつでも議論に応じる代わりに遠慮なく注文もつける。SPD出身の市長が政策を説明していたらしかり飛ばした。「声が小さい。それじゃ聞こえない」。姉御肌という表現がピッタリくる。

クラフト氏の個人的な人気は高い=ロイター

 人情味とカリスマ性。個人的な人気は高い。調査会社ワーレンの調べによると「だれが州首相にふさわしいか」との質問に51%の有権者がクラフト氏と回答し、保守系の対立候補ラシェット氏(33%)を引き離す。悩みは個人の人気が政党の支持率につながらないこと。同州の政党支持率はCDUとSPDが32%で拮抗し、どちらに勝利の女神がほほ笑むか予断を許さない。

 SPDは1月、有権者に受けの悪かった党首をすげ替えて浮揚を図ったものの、効果はすぐに息切れ。クラフト氏は孤立無援だ。一方、ライバルのCDUはメルケル首相が8回も同州に入り、SPDの切り崩しを図っている。不安定な時代にこそ保守政党という民意もじわじわ広がり、最近の地方選でSPDは負けが続く。

 「世論調査は見ないことにしている。最後はどうなるかわからない」。十分な手応えを感じているというクラフト氏。7人の州議会議員の選挙区を応援で回り、3回もテレビ番組に出演した日の夜更けに赤ワインを傾けながらつぶやいた。「やっぱりこの仕事はおもしろい」

(欧州総局編集委員 赤川省吾)
ジャンル:
ウェブログ
コメント   この記事についてブログを書く
この記事をはてなブックマークに追加
« 景気後退の確率指標 日本経... | トップ | 造船ニッポン回復道険し 4... »
最近の画像もっと見る

コメントを投稿

ブログ作成者から承認されるまでコメントは反映されません。

コメント利用規約に同意の上コメント投稿を行ってください。

数字4桁を入力し、投稿ボタンを押してください。

あわせて読む

トラックバック

この記事のトラックバック  Ping-URL
ブログ作成者から承認されるまでトラックバックは反映されません。