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ロボ・アドバイザー成長中、投資の相棒に コンピューターがポートフォリオ提案

2016年10月18日 05時22分59秒 | 市場動向チェックメモ
http://www.nikkei.com/article/DGXMZO07891960R01C16A0K15400/

ロボ・アドバイザー成長中、投資の相棒に
コンピューターがポートフォリオ提案
(1/2ページ)2016/10/2 5:30日本経済新聞 電子版

「フィンテック・サミット」で資産運用のロボアドバイザーについて説明するエイト証券のブース(20日、東京・丸の内)

 投資家一人ひとりに自動で最適なポートフォリオを提案する、「ロボ・アドバイザー(ロボアド)」のサービスが広がっている。商品ごとの特徴や実際に利用している個人の事例から、存在感を増すロボアドの実力と将来の展望を探る。

 「大口顧客の多さは想定以上」。9月17日、ロボアドを立ち上げたマネックス・セゾン・バンガード投資顧問(東京・港)の大原啓一社長は語る。数万円程度の小口の預け入れが中心とみていたが、広告もまだなのに1000万円超の大口申し込みが複数あったという。大原社長は「ロボアドへの期待の大きさを感じた」と話す。

 人にかわってコンピューターが資産運用を指南するロボアドが国内で普及期に入ってきた。理由の一つはコストの安さだ。例えば運用会社に運用をすべて任せる「ラップ運用」は3%程度の手数料をとるのに対し、ロボアドだと1%前後だ。かける手間も少なく、少額から始められる点も支持され、現時点で9社程度がサービスを競う。

 各社ごとに内容は異なるが、(1)顧客のリスク志向を判定(2)それをもとにポートフォリオを構築(3)株や債券などの投資信託や上場投資信託(ETF)で運用──という点はほぼ共通する。

 具体的にはまず、パソコンなどでロボアドが出す複数の質問に答え、リスク許容度を判定してもらう。例えば「臨時収入が入ったら、どうする」との質問に「全額貯金」と答えれば安定性重視の運用が向いているとロボアドが判定。これをもとに株や債券などの過去の値動きから将来のリターンを予測し、それぞれの顧客に合ったポートフォリオを自動で作ってくれる。

 ロボアドは「お任せ型」と「アドバイス型」に大別できる。お任せは業界で投資一任運用型と呼ばれる。顧客が運用会社と投資一任契約を結び、市場環境が大きく変わると自動的に売買して資産内容を見直してくれる。

 お任せ型のロボアド、THEO(テオ)を展開するお金のデザイン(東京・港)はポートフォリオの豊富さが売りだ。通常のロボアドのポートフォリオは10パターン以下だが、THEOは231パターンを用意。顧客のリスク志向や目的に合わせて最適な運用を示す。北沢直最高執行責任者(COO)は「『中長期的な成長』『安定的な配当』『インフレへの耐性』のどれを重視するかは顧客によって違う。ニーズにきめ細かく対応したい」と話す。月1回、自動で資産内容を見直す。

 「アドバイス型」は運用助言が主体だ。みずほ銀行の「SMART FOLIO(スマートフォリオ)」はリスク許容度の判定からポートフォリオの作成、おすすめ投信の提案までを無料でしてくれる。だが実際に買う投信は顧客自身が選び、入れ替えも自分でする必要がある。その分、投資家自身の裁量が大きくなる。このタイプには三菱UFJ国際投信の「PORTSTAR」やカブドットコム証券の「FUND ME」などがある。

 最近、注目を集めるのが最初に「いつまでにいくらのお金が欲しい」と目標を設定し、そこから逆算してポートフォリオを決めるタイプだ。マネックス・セゾン・バンガードの「MSV LIFE」などがこのタイプで、例えば将来、住宅購入の頭金として一定額をためたいと設定。月々の投資額などを入力すると、目標達成の確率や求められるリスクの数値が変動する。自分のリスク志向や懐具合に合ったポートフォリオをシミュレートできる。

 会社によって投資対象も異なる。楽天証券の「楽ラップ」は指数連動型の投信で運用する。お任せ型のロボアドでは海外に上場するETFで運用するものが多い。海外ETFは売買手数料が安いうえ流動性も高く、運用コストを抑えやすいからだ。ウェルスナビ(東京・千代田)が米国株投資に使う「バンガード・トータル・ストック・マーケットETF」の時価総額は約6兆4000億円と大きく、売買にかかるコストは年率で0.05%にとどまる。

 半面、海外ETFはドル建てで取引されるため、円高で為替差損が出る恐れがある。実際、最近の円高進行を背景に「ロボアドを始めた投資家が運用損を抱えるケースが多い」(中堅運用会社)。

 エイト証券(東京・中央)が12月中旬にサービスを始める予定の「クロエ」は東京証券取引所に上場する国内ETFで運用する。国内ETFでも海外資産で運用していれば為替変動が収益に反映される。クロエは今年5月に上場したブラックロック・ジャパンの為替ヘッジ付き米国債ETFを組み入れ対象に入れ為替リスクを極力減らす。

 ロボアドによる運用が定着し始めるなか、大和証券は来年1月にもロボアドを活用したラップサービスを始める予定だ。手数料を安くして若年層の取り込みを狙う。ロボアドの存在感は一段と高まる可能性がある。

■先行の米、大手金融機関が参入

 今年5月、富裕層向け資産運用を手掛ける米国のUBSウェルス・マネジメントは「ロボ・アドバイザー」のベンチャー、米シグフィグとの提携を発表した。年内には7000人を超えるUBSのプライベートバンカーが営業ツールとしてロボアドを活用する見通しだ。ポートフォリオ作りはロボアドに任せて相続や事業継承など本来、力を入れたい分野に集中する狙いがある。これまで小口の個人が多かったロボアドが富裕層にも広がり始めている。

 米国ではロボアドに関して、1990年代後半からのインターネット普及がもたらした証券・運用ビジネスの変革以来の衝撃になるとの見方が強まっている。米コンサルティング大手のA・T・カーニーはロボアドで運用する資産の規模が今年の3000億ドル(約30兆円)から4年後の2020年には2兆2000億ドル(約220兆円)に膨らむと試算する。その半面、ロボアドが運用業界の価格破壊を主導するため、業界全体の収入は850億~900億ドル失われるとみる。運用手数料は業界平均で年1%程度だが、ロボアドは平均0.3%程度にとどまる。

 市場の担い手の変化も激しい。いち早くサービスを開発し、提供してきたベンチャー企業が大手銀行や運用会社への身売りや提携に動いている。金融とIT(情報技術)を融合させたフィンテックの一つとして話題をさらったロボアドだったが、伝統的な金融サービスの中に組み込まれつつある。

 大手運用会社のバンガード・グループはロボアドを自主開発し、昨年5月からサービスを始めた。自社の低コストのETFを組み込み、瞬く間にロボアド運用のシェア首位に浮上してきた。ロボだけではなく、人間のアドバイザーも運用計画をサポートしてくれる。

 ゴールドマン・サックスは今年3月、ベンチャー企業のオネスト・ダラーの買収を発表した。企業年金での利用を狙う。米国では確定拠出年金(DC)など従業員用の年金制度を企業が用意していない例が多い。1人当たり月8ドルからの料金でサービスが利用できるようにする。運用大手のブラックロックやインベスコ、ディスカウント・ブローカーのチャールズシュワブ、銀行ではメリルリンチ、ウェルズ・ファーゴといった大手が軒並み参入に動いている。

 各社が狙うのが2000年前後に社会人になった「ミレニアル世代」だ。スマートフォンなどネットに慣れ親しんだ世代で、対面型のファイナンシャル・アドバイザーよりネットでのサービスを使いたがる傾向がある。「金融機関にとっては相続で資産が増えるミレニアル世代へのマーケティング戦略が重要になっており、そのツールとしてロボアドが注目されている」(米国野村の岡田功太研究員)という。

 ロボアドは顧客のリスク許容度の測定やポートフォリオの作成・運用で、アルゴリズムを使うサービスだ。だが今後のサービスの広がりは、この2点以外の領域で高度化しそうだ。

 最近では「データ・アグリゲーション」と呼ばれるフィンテックを付け加えるサービスが出ている。金融機関から、預金やクレジットカード、住宅ローン、年金、保険など顧客の金融資産に関する情報を収集して、一括してロボアドのウェブ上で集計する。顧客にとっては投信などで運用している資産だけでなく、自分が持つ資産全体を見渡して把握することが可能になる。ベンチャー企業のベターメントなどがすでにこのサービスを提供中だ。金融資産のなかで現金が多いと、顧客に投資を促すといったサービスを展開する。

 自動運用の部分を高度化する動きもある。カナダのレスポンシブ・キャピタル・マネジメントは9月下旬、人工知能(AI)を使った運用の提供を始めた。経済指標などを分析し、資産配分を柔軟に変更する特徴がある。

■リスク取り運用益7%(実際に使ってみたら…)

 「十分満足できる運用成績だ」と喜ぶのは、ウェルスナビ(東京・千代田)のロボアドを6月から使っているコンサルティング会社勤務の垣中元和さん(36)だ。米国株高を追い風に運用益は現在ドルベースで7%(円では4%)のプラス。想定以上の好成績に追加投資も検討中だ。

 数年前から子供の学費をためるため資産運用を考えていた。だが会社のルールで国内株や国内ETF、不動産投資信託(REIT)は買えない。その中で選んだのが、会社の規則に触れない海外ETFで運用するウェルスナビのロボアドだった。

 前の職場では株を買っていたため金融知識は比較的豊富。最初は海外株や投信も考えたが、自分でポートフォリオを組む手間やコストを考えると、専門家に一任した方が良いと判断。ウェルスナビの運用手数料は資産残高の1%と「2~3%が一般的な金融機関のラップ口座より安い」と考え、100万円を投じた。

 垣中さんの資産配分は株が全体の8割を占め、債券などの比率は低めだ。ウェルスナビの運用は海外ETFのため、為替リスクを抱える。円高・ドル安に振れても一定の運用益を稼ぎたいと考えて期待リターンは年5%と同社の資産配分ではハイリスク・ハイリターンの組み合わせを選んだ。

 6月の購入直後、英国の欧州連合(EU)離脱決定で運用成績が悪化したが「中長期でみれば回復する」と動じなかった。相場急落時は「株などを安く買える好機」と考え、今後は月5万円程度の積み立てを始める予定。資産を1000万円まで増やすのが当面の目標だ。

■日経平均下落で苦戦(実際に使ってみたら…)

 東京都内のIT企業に勤める本多由美さん(40)は7月からお金のデザインのロボアド「THEO(テオ)」を使って投資を始めた。それまでの金融資産の約7割は現預金。資産運用に興味はあったが、仕事が忙しくて運用状況をこまめにチェックするのは難しい。金融商品の知識も少なく、銀行や証券会社の窓口に行くとリスクの高い商品を買わされるのでは、との不安もあった。「どうしたらいいか迷っていたときに友人からロボアドを教えられたのがきっかけ」という。

 年齢や投資経験など7つの質問に答えるだけで、あっという間にポートフォリオを作ってくれたのは驚いた。運用や資産配分の調整も自動だ。「あまり手間をかけられない自分にぴったり」と考えて120万円を投資。出だしの成績は良かったが、その後日経平均株価の下落などで現在の運用成績は0.8%程度のマイナスが続いている。

 試算では年3%程度の利回りが見込めるといい、ロボアドがどれぐらい運用成績を高めてくれるか期待する。もし運用状況が悪化しても5~10年間は黙って様子をみるつもりだ。

 不満もある。本多さんのポートフォリオは株と債券、REITなど数十本のETFで構成されている。だが、それぞれの商品の説明が少なく、「自分の資産配分の理由や狙いがわからない」。海外のETFも含まれているが「為替が大きく動いた場合の具体的な影響も分かりにくい」と打ち明ける。このため投資額は全額を失っても割り切れる程度に抑えている。

田中俊行、松崎雄典、遠藤賢介が担当した。
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