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相鉄・東急直通線向け新型車 10cm細いボディーに個性

2017年09月22日 13時06分57秒 | 市場動向チェックメモ
https://www.nikkei.com/article/DGXMZO20584560R30C17A8000000/?n_cid=DSTPCS003

相鉄・東急直通線向け新型車 10cm細いボディーに個性
(1/2ページ)2017/9/22 6:30

日経コンストラクション
 2022年度下期開業を目指して新線建設工事が進む「相鉄・東急直通線」。相模鉄道(相鉄)は、東急東横線・目黒線を経由して渋谷・目黒方面と直通するこのルートを走る新型車両「20000系」を公表した。車体幅を、東急線のトンネルをくぐれるように2770mmに抑えた。

横浜駅をターミナルとする相鉄が、都心直通へ向けて新型車両導入の準備を始めた(写真:大野雅人)

 相鉄沿線と都心を結ぶ新線は、この相鉄・東急直通線と、JR東海道貨物線・横須賀線などを経由する「相鉄・JR直通線」の2ルート。相鉄・JR直通線は、東急線経由よりも3年早い2019年度下期の開業を目指して工事が進んでいる。

神奈川東部方面線(相鉄・JR直通線、相鉄・東急直通線)の路線概要図(資料:鉄道・運輸機構)

 相鉄が東急線経由で都心へ直通する車両を新造した理由の一つに「車両限界」(車両断面の限界範囲)がある。首都圏の私鉄のなかでも車両限界を大きくとる相鉄は、既存車両が東急線内を走れないというハードルがあった。

 そこで同社は、開発基準の一つに「相鉄・東急直通線の仕様に準じた大きさの車体」を置き、日立製作所「A-train」をベースにした20000系を新造。2017年12月に1編成が登場し、営業運転に就く。

左は「ヘッドライトが特徴的」と紹介された相鉄20000系イメージ画像。右は、夜間は暖色系の照明に変更するという20000系車内(資料:相模鉄道)

■相鉄9年ぶりの新型車、内外に個性

 相鉄が12月に導入する新型車両20000系は、相鉄・東急直通線に対応したモデルで、同社にとっては9年ぶりの新造車だ。製造は日立製作所が担当する。

相鉄20000系の前面イメージ(左)と側面イメージ(右)(資料:相模鉄道)

 20000系は、日立のアルミ製標準型車両「A-train」をベースとし、山口県下松市の笠戸事業所で車両を、茨城県ひたちなか市の水戸事業所でインバータ駆動装置などの電気品を製造する。日立が相鉄から新型車両を受注するのは18年ぶりだ。

 日立のA-trainは、アルミダブルスキン構体、完全自立型モジュール内装、中空押出型材一体成型マウンティングレールによるモジュール締結を基本構成とした車両製造技術パッケージである。従来の車両に比べ静粛性、高剛性、安全性などに優れる。さらに、内装のモジュール化によって車両生産リードタイムの短縮、リニューアル時の容易化といった利点も持ち合わせている。

相鉄20000系の車内連結部分付近イメージ(左)とユニバーサルデザインシート(右)(資料:相模鉄道)

 このA-trainのラインで製造される相鉄20000系のデザイン設計は、PRODUCT DESIGN CENTER(鈴木啓太代表)が担った。クルマのフロント部分を想わせる前面は、鋭角のヘッドライトや、エアインテークのようなアンダーカバーが特徴的だ。

日立製作所の笠戸事業所で相鉄20000系を製造している様子(資料:相模鉄道)

 大手私鉄やJRなども採用しているA-trainだが、相鉄が持つ個性も色濃く打ち出している。相鉄らしいアイテムとして親しまれてきたブラインドや、車内の鏡を復活させ、パナソニックのナノイー搭載空気清浄機や個別ドアスイッチ、車内Wi-Fi、着座を容易にするユニバーサルデザインシートなども導入する。

JR東日本の通勤型車両をベースに製造された相鉄10000系が、和田町―星川間を行く。その先の高架道路は、横浜新道(写真:大野雅人)

■トンネル続きの相鉄・東急直通線

 相鉄らしいアイテム、最近のトレンドなどを盛り込んで12月に登場する相鉄20000系。相鉄は、相鉄・JR直通線に向けた車両の新造も検討しているが、それよりも前に東急線直通向け車両を登場させるのには、車両限界などの理由がある。

 相鉄エリアから、相鉄・東急直通線を走り東急線に乗り入れる電車は、西谷駅から相鉄線と別れて地下へと入り、建設中の相鉄・JR直通線の西谷トンネルを抜け、羽沢駅(仮称)を経由。さらに相鉄・東急直通線の羽沢トンネル、同新横浜トンネル、同綱島トンネルを通って東急東横線・目黒線の日吉駅の手前で地上へと出る。

左から西谷駅付近施工状況、西谷トンネル土木工事完成状況、羽沢(仮称)駅施工状況(資料:鉄道・運輸機構)

左から新横浜(仮称)駅イメージパース、新横浜(仮称)駅施工状況(資料:鉄道・運輸機構)

■JR車から東急車に近い側面スタイルへ

 大手私鉄のなかでも車両限界が大きい相鉄は、この東急側の車両限界に合わせて新型車を開発。20000系は、従来形式よりも車体幅を10cm以上スリム化した。

 JR東日本の通勤型車両をベースに製造された10000系などは、JR東日本E231系などと同じく車体側面を外側にふくらませたワイドボディーを採用しているが、この20000系は、東急5000系などと同様にフラットな垂直側面を採るようだ。

高架化工事中の星川駅付近を行く相鉄7000系。2016年当時(左)。和田町―星川間を行く相鉄8000系(右)(写真:大野雅人)

(フリーエディター 大野雅人)
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