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[FT]「アマゾン経済」で説明できる米国の株高

2017年08月10日 19時33分18秒 | 市場動向チェックメモ
http://www.nikkei.com/article/DGXLASFK09H31_Z00C17A8000000/?dg=1

[FT]「アマゾン経済」で説明できる米国の株高
(1/2ページ)2017/8/10 6:30日本経済新聞 電子版

Financial Times
 米国のパラドックスが続いている。8月第1週に相次いだ出来事は以下の通り。米国株式市場の史上最高値の更新、債券は必ず弾けるバブルの状態にあるというグリーンスパン元米連邦準備理事会(FRB)議長の新たな警告、増加を示した良好な雇用統計――。こうした展開のさなか、トランプ米大統領に対する信頼感はさらに低下した。

 取り残された中産・労働者階級の命運を好転させるために大統領に選出されたトランプ氏は、今、この支持基盤を失う恐れがあるように見える。半年前と比べると、共和党議員は大統領を妨害する意思を格段に強めたようだ。

ニューヨーク証券取引所(NYSE)のトレーダーがボードを見つめる。テクノロジー関連企業が伸長した(7日)=AP

 活況に沸く市場と良好な経済統計、社会で深まる怒りと不満が併存するパラドックスは、危機後の回復が2009年に始まって以来、悪化する一方だ。これらの要因に折り合いをつけるためには、2つのことを念頭に置かなければならない。1つ目は、投資家と労働者の利害は異なり、現在はいつにも増して大きな開きがあるということ。2つ目は、7月27日に米アマゾン・ドット・コム創業者のジェフ・ベゾス氏がほんの数時間、世界一の長者としてたたえられたときに劇的に浮き彫りになった。

■3カ月間の決算説明で635回の言及

 アマゾンと同社が象徴するすべてのものは、世の中の風景と文化を支配している。企業の期待と不安も牛耳っている。風刺サイト「ジ・オニオン」の最新号は、ベゾス氏の寄稿を模したパロディー記事を掲載した。「My Advice To Anyone Starting A Business Is To Remember That Someday I Will Crush You(起業する人へ助言しよう いつかつぶしにいくから覚えておくように)」というのが、そのタイトルだ。

 決算説明の電話会議で企業経営者が述べたコメントを分析した米ブルームバーグによると、今年5月、6月、7月に、アマゾンは635回という「驚異的」な頻度で名前を挙げられたことが分かった。一方、トランプ大統領の名前が出たのはわずか162回、賃金への言及はわずか111回だった。ベゾス氏に対する意識は、この1カ月で度を増した。企業はトランプ氏よりもベゾス氏について心配している。

 7月の力強い雇用統計にもベゾス氏は影を落とす。先月、差し引きで20万人以上の米国人が仕事を見つけた。失業率は危機後の最低水準を更新。仕事を探し始めた人が増えたにもかかわらず、だ。これは紛れもなく好材料だが、英調査会社ロンバード・ストリート・リサーチのスティーブン・ブリッツ氏は電子商取引の影響を指摘している。

 統計によると、過去12カ月間で小売り産業(自動車ディーラーを除く)の雇用が3万3000人減少する一方、配達員とメッセンジャーの雇用が2万4500人増加した。電子商取引は生活を便利にし、コスト節減に貢献したが、低賃金の仕事を大量に削減し、大抵はさらに不安定でより低賃金の仕事に置き換える衝撃を与えた。人々の腹の底からくる不満と、格差が拡大しているという感覚はこれで説明がつくだろう。

 アマゾン株が好調に推移してきた理由は分かる。だが、電子商取引によってもたらされた混乱が、どうしてこれほど力強い市場につながるのだろうか。

■高いPERと鈍いインフレを好感

 資産運用大手GMOの共同創業者ジェレミー・グランサム氏は8月初旬、そうした苦悩を招いている経済情勢は、株式に高いバリュエーション(価値評価)をつけるよう投資家に促す事情でもあると述べた。PER(株価収益率)を最も大きく押し上げる要因は、利益率だ。高い利益率が高いPERにつながるのだという。

 利益率は平均に回帰する傾向があることから、この状況はほぼ完全にあべこべだ。人は本来、利益率が低いときに株に高いお金を払い、利益率が高いときに株に安い値段をつけるはずだとグランサム氏は指摘する。だが、投資家はPERが高いときに株に殺到している。

 危機以降、米国の利益率は高止まりしてきた。その理由が(アマゾンのような企業のおかげで生じる)コスト削減なのか、(アマゾンのような企業による)独占力の増大なのか、(アマゾンのような企業に駆り立てられて)繰り返し起きる低賃金なのかにかかわらず、利益率はまだ高い。投資家はこれが気に入っている。その他の人は嫌っている。

 GMOの調べで分かった2番目に重要なPER変動要因は、インフレだ。恐ろしいデフレに陥らない限り、物価上昇率は低ければ低いほど良いのだという。それがまさに現在の状況であり、恐らく電子商取引と、単発で仕事を請け負う就業形態「ギグエコノミー」の台頭によるところもあるのだろう。デフレの恐怖が時折、株式市場を揺さぶることもあったが、大体において、鈍いインフレはまさに投資家が望んでいるものだ。

 利益率もインフレも、必ずしも株式に高い値段をつける妥当な理由ではない。こうした要因が持つ力はむしろ、行動と関係している。グランサム氏が言うように、投資家がより快適な気持ちになるのだ。同氏いわく、現在の市場の状況は、歴史的に予期される展開に沿っている。普通でないのは、しぶとい低インフレと企業の高収益が併存する経済と企業の状況だ。

 もしインフレが急激に高進したら、あるいは政治的措置の発動によって利益率が急落したら、それは市場暴落を暗示する。現状では「アマゾン経済」はしっかり根を張っているようだ。これはさらなる株高と債券高、安穏とした投資家、そしていよいよ怒り狂う大衆を意味している。

By John Authers

(2017年8月5/6日付 英フィナンシャル・タイムズ紙 https://www.ft.com/)

(c) The Financial Times Limited 2017. All Rights Reserved. The Nikkei Inc. is solely responsible for providing this translated content and The Financial Times Limited does not accept any liability for the accuracy or quality of the translation.
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