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日ロ交渉、消えた楽観論 首脳会談の舞台裏

2016年12月20日 17時22分16秒 | 市場動向チェックメモ
http://www.nikkei.com/article/DGXLZO10865710Q6A221C1PP8000/

日ロ交渉、消えた楽観論 首脳会談の舞台裏
2016/12/20 1:27日本経済新聞 電子版

 安倍晋三首相とロシアのプーチン大統領は15、16両日の首脳会談で、北方四島の共同経済活動に向けた協議開始で合意した。一方、日本が平和条約締結の前提とする四島の帰属問題の解決では、進展はなかった。日本国内では一時、領土問題進展の機運も高まっていたが、なぜそこまで至らなかったのか。両国の交渉の舞台裏を探った。

■「新アプローチ」先行

 5月、ロシア・ソチでの首脳会談。首相はプーチン氏と通訳だけを交えて約35分間協議し「島の協力のあり方を議論したい。一緒に何ができるか話し合いたい」と持ちかけた。まず経済協力などで信頼を築き、その中で解決策を探る「新しいアプローチ」を説明した。従来の交渉では、四島の帰属を巡る法的・歴史的議論に終始していた。

 首相は「8項目の経済協力」も提示。反応は良く、9月にウラジオストクでの再会も約束した。会談後、首相は記者団に「停滞を打破する、突破口を開く手応えを得ることができた」と語った。

 だが「新しいアプローチ」の方向性はまだ定まっていなかった。ソチから帰国する政府専用機内。ある政府高官から「何が『新しい』のか」と問われた谷内正太郎国家安全保障局長は「実はまだ私も十分に分かっていない」と漏らした。

 「主権や帰属など難しい問題はいったん脇に置くべきだ」。今井尚哉首相秘書官や長谷川栄一首相補佐官ら首相周辺の経済産業省出身者はこう主張していた。一方、外務省には「官邸はロシアの巧みさを知らずナイーブだ」と慎重論があった。

 首相は旧来手法では進まないと思っていた。8月下旬、周辺に「2島を返還してもらってあと2島は協議というのはだめだ」と述べ、歯舞群島と色丹島の2島先行返還も否定した。

■首相も先食いを懸念

 首相にも経済協力が先食いされる懸念があった。9月、ウラジオストクでの首脳会談。首相は四島での共同経済活動について話すと、プーチン氏は「非常に前向きな提案だ」と応じた。「日本には経済協力だけ先食いされるとの懸念は多い」。首相がクギを刺すと、プーチン氏は「私を信じてほしい」と答えた。

 両首脳は12月15日に首相の地元・山口で会談すると合意。首相はプーチン氏の返答に意を強くした。会談後、記者団に「手応えを強く感じとることができた。交渉を具体的に進めていく道筋が見えてきた」と強調した。

 「結構いけそうだ」。首相は周囲に漏らし、その後、政府・与党では領土問題での楽観論が広がる。12月の首脳会談で北方領土問題が進み、衆院解散に踏み切る「領土解散」の観測も広がった。

 政府は四島の帰属の解決策として両国がともに主権を行使する共同統治案も検討。ロシア側の北方領土の主権に対する立場は硬いが、施政権などで折り合えば、事実上の共同統治につながる可能性があると見ていた。

■ロシア、態度を硬化

 ところが秋になるとロシアは日本の楽観論を受け、急速に態度を硬化させていった。

 「領土問題を政治的に利用しようとしているのか。すぐに島が帰って来ることはない」。ロシア政府高官は10月、日本で広がる「領土解散」論を挙げて、水面下で日本に強い不快感を伝えてきた。2018年春の大統領選をにらみ、ロシアは国内世論に敏感な時期に入っていた。

 谷内国家安保局長とプーチン氏の側近、パトルシェフ安全保障会議書記が進める安全保障の協議も難航した。ロシアは北方領土周辺での米軍の展開を警戒。日本は「地域への米軍の関与は、対中国の意味でロシアにも恩恵がある」と説いたがロシア側は譲らなかった。

 「期限を決めるのは不可能で、有害ですらある」。10月末、プーチン氏は国内の会合で日本をけん制した。「日本の楽観論がロシア側の不信感を高めてしまった」と外務省幹部は振り返る。

 11月8日の米大統領選では親ロ路線を示すトランプ氏が当選。ウクライナ問題での制裁に頭を悩ましていたロシアだが、米ロ関係が改善するなら、日本に譲歩する必要性は乏しくなる。

 「楽観的に言い過ぎたかな」。11月のペルーでの首脳会談直前、首相は漏らした。ペルーでの会談は再び共同経済活動を協議したが、ロシア側は主権の扱いで強硬だった。11月末、石油輸出国機構(OPEC)の減産合意で原油価格が持ち直すと、産油国・ロシアの立場はさらに強まった。

 「簡単ではない」。ペルーでの会談後、首相は厳しい表情でこう口にした。一方、経済協力の担当者が協力案件について指示を仰ぐと首相は「進めていい」と答えた。共同経済活動は日本がロシアの実効支配を事実上認めかねない危険がつきまとう。だが首相は12月15、16両日、共同経済活動の協議開始で合意した。

 「いろいろ批判はあるかもしれない」。15日、地元・山口での首脳会談後、首相は会談場所の温泉旅館内のバーで岸田文雄外相や世耕弘成経済産業相らにつぶやいた。「私がしっかり説明していく」。自らに言い聞かせるようにこうも語った。
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