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どっこい関西が善戦、東京一極集中の幻影  編集委員 滝田洋一

2016年10月12日 09時17分02秒 | 市場動向チェックメモ
http://www.nikkei.com/article/DGXMZO08199110Q6A011C1000000/?dg=1&nf=1

どっこい関西が善戦、東京一極集中の幻影  編集委員 滝田洋一
(1/2ページ)2016/10/12 6:30日本経済新聞 電子版

 オリンピックの開催に加えて小池百合子知事の誕生で、東京に世間の耳目が集まっている。あいさつ代わりに「東京一極集中」という言葉が交わされる。東京ないし東京圏以外の地域は戦っても無駄だという響きがあるが、本当だろうか。

関西国際空港はアジアからの外国人観光客の玄関口になった(写真は大阪・道頓堀を歩く外国人観光客ら)

 日銀の宮野谷篤大阪支店長は強く「ノー」を唱える。確かに生産、所得、支出などの絶対額では東京が断トツの地位を占めている。しかし経済活動の変化率でみると、大阪ないし関西圏が相当に善戦しているのである。

■関空、アジアの玄関口に

 例えばアジアからの入国者数。関西国際空港は昨年以降、成田空港を上回り、インバウンド(訪日外国人)観光の玄関口の地位を確立した。

 天の利、地の利、人の和という。天の利とは、関空が韓国、台湾などの格安航空会社(LCC)の乗り入れに力を入れたこと。成田や羽田に比べてアジアから1時間早く到着できるのは、地の利である。訪問客の好感度で大阪府が全国トップなのは、人の和だ。

 観光ばかりでない。生産活動をみても、大阪を筆頭にした関西圏は健闘している。リーマン・ショック前の2008年1~6月を100とした鉱工業生産は、足元で全国が89.3なのに対して関西は90.2となっている。

滝田洋一(たきた・よういち) 81年日本経済新聞社入社。金融部、チューリヒ駐在などを経て95年経済部編集委員。07年論説副委員長。米州総局編集委員、論説副委員長兼編集委員を経て11年4月から編集委員。マクロ経済、金融を担当。08年度ボーン・上田国際記者賞受賞。

 なかでも電機・電子部品は全国の88.2に対し、関西は120.3と大きく水をあけている。スマートフォン(スマホ)向けの電子部品、電気自動車向け電池、省エネ型白物家電。旬の品がけん引役となっているのだ。

 全国に比べれば輸出も底堅い。スマホ関連などが好調なのは想像に難くない。非耐久消費財がここ2~3年、ぐんぐん伸びている。10年に比べると、足元の実質輸出は8割も多い。

 非耐久消費財とは、化粧品、文房具、薬など身の回り品のことだ。インバウンド観光で日本製品のとりこになった人たちが、帰国後も買い求めているのである。

 円安の追い風が止まれば、インバウンド観光やアジア向け輸出も息切れする。そうした悲観論もあるが、宮野谷支店長はそうは見ていない。「基本にあるのはアジア諸国・地域の所得増加」だからだ。

 1人当たり国内総生産(GDP)が3000ドルを上回るアジア諸国・地域は表のごとし。その数が10年間で5つから8つに増えた。所得水準も目を見張るほど高くなっている。その購買力が観光消費や輸出となって、大阪を中心にした関西圏に及んでいるのだ。

 問題は経済のダイナミックな変化に、経営者がついていけないことかもしれない。東京で「一極集中」があいさつ代わりであるように、大阪の経営者の決まり文句は「地盤沈下」である。言葉は発想を固定化させ、ビジネス機会を取り逃がすことにもつながる。

■20代の流出、低い女性有業率の是正が課題

 もちろん関西経済には、大きな弱点がある。一つは生産年齢人口の減少ペース。関東では緩やかなのに対し、関西は「秋の日はつるべ落とし」のようである。20歳代後半の人口流出が顕著なのは、地盤沈下イメージの呪縛が大きいのだろう。

 もう一つは1世帯当たりの年収。関西は関東ばかりでなく、全国平均をも下回っている。この点は女性配偶者の有業率が40.9%と、全国平均の47.4%を下回っていることが、作用している。

 人口減少への対応を急ぐとともに、女性や高齢者の就業を促進する――。大阪を中心とする関西圏は「課題先進地域」といってよい。東京ではなく、アジアを向いてこそその解が得られるのではないか。
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