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東エレクが向き合う株価変動の波 証券部 丸山大介

2017年08月18日 12時10分48秒 | 市場動向チェックメモ
http://www.nikkei.com/article/DGXMZO20092760X10C17A8000000/?dg=1

東エレクが向き合う株価変動の波
証券部 丸山大介
2017/8/18 5:32日本経済新聞 電子版

 3~5年ごとに好不況を繰り返す「シリコンサイクル」か、はたまた需要が飛躍的に増大する「スーパーサイクル」か? 議論もかまびすしい半導体業界で、長年親しまれてきた指標が4月分からこつぜんと姿を消している。日本半導体製造装置協会(SEAJ)による日本製半導体製造装置の「BBレシオ」。3カ月移動平均の受注額を販売額で割った値で、1を超えると需要が供給より多いことを示し、業界関係者や投資家の「指針」となってきた。

東京エレクトロンは4月27日に受注実績の非開示化を発表した

 その引き金を引いたのが、東京エレクトロンだ。2017年4~6月期決算から四半期毎に発表していた、半導体装置と液晶パネル向け装置の受注残高の開示を取りやめた。日本の半導体製造装置における同社の比重は高く、同社の数値なしでは算出が不可能となった。

 「株価が短期的に大きく変動するのを防ぐ」。堀哲朗最高財務責任者(CFO)は取りやめの理由をこう説明する。受注残数字が短期投資家による機械的な売買の材料になっていた、という立場だ。実際、同社が長期保有の機関投資家を対象に行った調査では、6~7割方が開示取りやめに賛成したという。

 「成果」は出たのだろうか? 7月27日の決算発表の翌日から8月17日の株価騰落率は11%安。データを開示をしていた前年同期の同期間の騰落は1%安だから、逆に株価の動きは大きかった。1日当たりの株価変動率(終値ベース、単純平均)でみても、今年は1.83%と前年同期(1.6%)を上回り、日経平均株価の値動きが0.47%と膠着する中で、相変わらずのボラティリティを示している。

 もちろん、様々な環境の違いもあり、今回だけで結果を論じることはできない。ただ、株式市場では非開示化に対し反対が多かったのは事実だ。

 楽天証券経済研究所の窪田真之氏は「会社は『短期的なボラティリティを少なくするため』というが、(開示の有無に関わらず)半導体装置はもともと変動率が高い業界。そのブレを少しでも和らげるために受注の開示はすべき」と語気を強める。東京在住の個人投資家は「受注動向やBBレシオは業績変動が大きい東京エレクトロンへの投資に際して、重要な材料だった」と話す。企業の開示制度に詳しい、早稲田大学大学院の黒沼悦郎教授も「株価に影響があるとすれば、それは重要な株価情報であり、開示はなされるべきだ」と語る。

 一方、会社には会社の言い分がある。業界の構造が変わっており、受注高の数値自体が振れ易く、ミスリードになりかねないという立場だ。以前は製造装置の買い手である半導体メーカーの数が多く、受注高は業績の先行指標たり得た。現在は米インテル、韓国サムスン電子、台湾TSMCなど半導体メーカーの寡占化が進んだため、特定のメーカーの動きに左右されがちだ。受注が入った月は大きく伸びる一方で、翌月は激減という場合も多く、業績のトレンドを見るという意味での意義は薄くなっている、というわけだ。

 東京エレクトロンは受注高の開示をやめた代わりに、(1)半導体の種類別の売上高構成比(2)販売した装置の保守・メンテナンス分野の売上高の開示――を、新たに始めた。野村証券の和田木哲哉アナリストは、「受注高は先を見る指標。一方、種類別売上高と保守部門の開示は過去を示すもので、業績を読む上で有用とは言えないが、情報開示で模索をしているのは伝わる」と、一定の評価をする。

 森羅万象の情報をのみ込んで時々刻々動くのが株式市場。どの情報が有用か無用かは会社が決めるものではなく、「最終的には、『投資家との不断の対話』で決めるべき」(黒沼教授)ものだ。その結果、株価変動の波が小さくなるか、大きくなるか。先の見えない航海が続く。
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