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[FT]ウォーターゲート事件と相似するFBI長官更迭

2017年05月12日 11時53分02秒 | 市場動向チェックメモ
http://www.nikkei.com/article/DGXLASFK11H1X_R10C17A5000000/?dg=1

[FT]ウォーターゲート事件と相似するFBI長官更迭
(1/2ページ)2017/5/12 6:30

Financial Times
 米国のニクソン元大統領は、自分を捜査している人物を解任するのに5カ月かかった。トランプ大統領の場合は4カ月足らずだった。両者の違いは、ニクソン氏は動機をほとんど隠そうとしなかったことだ。その動機とは、大統領の座を守ることだった。一方、トランプ氏は、コミー米連邦捜査局(FBI)長官を解任したのは、ヒラリー・クリントン氏の私用メール問題に対する昨年の捜査で長官が対応を誤ったからだと話している。

コミーFBI長官の更迭を巡り、ホワイトハウス前で抗議活動が行われた=ロイター

 トランプ氏の基準に照らしても、これはとても信じがたい。トランプ氏は米国民に向かって、クリントン氏を不当に扱ったことでFBI長官を「処分し、解任した」ことを信じてほしいと言っている。クリントン氏といえば、メールの扱いを誤ったことで投獄されるべきだとトランプ氏が訴えていた対立候補当人だ。それが今、どうやら、クリントン氏はプロ意識を欠く捜査の犠牲者であり、トランプ氏がその過ちを正している、ということのようだ。

 コミー氏の解任は表向き、昨年10月にクリントン氏の私用メール問題の捜査再開を決めた判断についてコミー氏が説明を誤ったという新事実によって引き起こされた。捜査再開は、大統領選挙でトランプ氏に有利に働いたとみられている。

■後任長官選び、難航は必至

 だが、9日の夜まで、昨年の大統領選に影響を及ぼすためにトランプ陣営がロシアと結託した疑惑に対する捜査を指揮していたコミー氏が、誤った陳述について情報を開示したのは今週になってからだ。一方で、トランプ氏は今回の開示よりずっと前からコミー氏に難癖をつけていた。先週は、「コミーFBI長官はヒラリー・クリントンにとって最大の恩恵だった。数々の悪行に免罪符を与えてくれたからだ!」とツイートしている。言い換えれば、コミー氏はすでにトランプ氏の視野に入っていたわけだ。

 これは劇的な展開を暗示している。米国のあらゆる連邦スキャンダルと同じように、詳細は積み上がっていくが、基本的な事実は単純だ。行政府内で唯一実施されているロシア関連捜査のトップを解任した今、トランプ氏はコミー氏の後任探しに入るのだ。

 コミー氏の後を受けてロシア問題の捜査を引き継ぐ独立した人物をトランプ氏が選ぶ可能性はどれくらいあるだろうか。トランプ氏が指名するFBI長官候補が米上院で承認されるために必要な50票を獲得できる見込みはどれくらいあるだろうか。

 トランプ氏による後任探しを支援するのは、セッションズ司法長官だ。ロシア大使との接触を公表しなかったことから、コミー氏の捜査を監督する立場から身を引くことを余儀なくされた当人である。そのロシア大使とは、フリン前大統領補佐官(国家安全保障担当)がFBIによって内密に録音されていた会話を交わした相手と同一人物だ。その会話の内容がリークされたことが、フリン氏の更迭につながった。

 こうした事実は概略にすぎない。大事な点は、トランプ氏が自身を捜査している人物を解任したということだ。唯一の前例は、ニクソン氏が特別検察官のアーチボルド・コックス氏を解任した「土曜夜の虐殺」だ。今回の解任劇は3つの結果をもたらす。まず、ロシア問題の捜査を引き継ぐ特別検察官の任命を求める声が強まっていく。ニクソン氏はそうせざるを得なくなった。(不倫騒動に揺れた)ビル・クリントン元大統領もそうだ。トランプ氏は、そのような動きに抵抗するだろう。同氏に特別検察官の任命を強いることができるのは、共和党の仲間だけだ。共和党に米国司法制度が公正であることを迫る圧力は急激に強まるはずだ。マケイン上院議員など、共和党の上院議員が一人でも党に異論を唱えたら、ほかの人も後に続くだろう。今のところ、党派の路線はぎりぎり保たれている。だが、亀裂は見え始めている。

 2つ目の結果は、トランプ氏がロシア疑惑を払拭することは今や不可能になった、ということだ。政治においては、余裕は力だ。ロシアの影がつきまとっている間、トランプ氏がそれ以外のことをなし遂げるのは難しい。コミー氏を続投させた方がリスクが小さいと考えていたら、トランプ氏が解任などという策に出たと考えるのは困難だ。

■終わりが見えない米国民主主義の危機

 選挙の形勢をトランプ氏に有利に傾けたことで各方面から批判されたコミー氏は、自身の評判を何とか守ろうとしていた。そのコミー氏が去った今、ほかのFBI関係者が主導権を握るかもしれない。ニクソン氏の失脚を招いたのが、不満を抱き、ウォーターゲート事件の隠蔽工作の詳細をワシントン・ポスト紙にリークしたFBI幹部のマーク・フェルト氏だったことを思い出すといい。いずれにせよ、トランプ政権の「正常化」について語るのは早計に思える。我々はニクソン的な領域に足を踏み入れている。

 3つ目の結果は、これがモスクワでどう受け止められるか、だ。ロシア政府は米国の民主主義を汚したいという願望をほとんど隠そうともしない。9日、プーチン大統領は新たな勝利を手にした。米国大統領は、一般的に非民主主義国と関連づけられていることをやった。司法の遂行に介入したのだ。ニクソン氏でさえFBI長官を解任することはなかった。

 ロシアは自国の勢力圏を築くために米国とのグランドバーゲン(大取引)をまとめることはできないかもしれない。トランプ氏にしても、マケイン氏などの共和党タカ派を怒らせることなく地政学的な譲歩をするのは難しいはずだ。

 だが、ロシアはすでに求めていた報償を手に入れた。米国民主主義は次第に深まる危機のまっただ中にある。この危機が、いつ、どこで終わるかは、誰にも分からない。

By Edward Luce

(2017年5月11日付 英フィナンシャル・タイムズ紙 https://www.ft.com/)

(c) The Financial Times Limited 2017. All Rights Reserved. The Nikkei Inc. is solely responsible for providing this translated content and The Financial Times Limited does not accept any liability for the accuracy or quality of the translation.
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