経済中心に書いてます!

趣味の範囲で…園芸・沖釣り・漢方・医食同源の投稿をします…業務はCX・225指数・FX Pro. …

日本メーカーの牙城、韓国勢が「再参入」  パキスタンの自動車市場

2017年03月13日 09時25分44秒 | 市場動向チェックメモ
http://www.nikkei.com/article/DGXMZO13627090T00C17A3000000/?n_cid=DSTPCS019

日本メーカーの牙城、韓国勢が「再参入」  パキスタンの自動車市場
(1/2ページ)2017/3/13 6:30日本経済新聞 電子版
インド 韓国 パキスタン

 アジア新興国への仲間入りを目指し、成長軌道を歩み始めたパキスタンで、韓国の起亜自動車や現代自動車、仏ルノーなどが相次いで乗用車の現地生産に乗り出す。パキスタン政府が2016年春に発表した「自動車政策(ADP)2016~2021」による部品関税の減免など優遇措置に呼応したものだ。2億人超の人口と約6000万人の中間層を擁し、今後さらに自動車需要の増加を見込めるパキスタン。迎え撃つスズキ、トヨタ、ホンダも新規投資や増産を計画中で、がぜん各社の競争が熱を帯びている。

カラチ郊外で乗用車を生産するパック・スズキの本社工場

 パキスタンの15年度(15年7月~16年6月)の国内乗用車販売台数は、過去最高の約21万8000台に達した。東部パンジャブ州が失業対策事業向けタクシー車両5万台をスズキの現地法人パック・スズキに一括発注した特需が原動力となったが、その他車種も好調を維持した。

 有力財閥ハウス・オブ・ハビブ(HOH)とトヨタなどの合弁会社、インダス・モーターは主力のカローラが好調。15年度の販売は前年度に比べて約11%増の6万5000台と新記録を打ち立てた。東俊哉副会長は「需要が好調で生産が追いつかない。隣国インドは(商用車を含めて)年間400万台の需要がある。(人口約6分の1の)パキスタンも年60万台ぐらいは十分いけるのではないか」と期待を寄せる。

 有力財閥アトラス・グループとホンダの合弁、ホンダ・アトラス・カーズも、16年(暦年)に主力のシビック、シティ合わせて前年比約50%増、過去最高の3万5000台を販売。17年は5万台到達を視野に入れる。

 経済成長による所得増やガソリン・軽油価格の下落に加え、インフレの沈静化で08年度に年18%近くまで上がった自動車ローン金利が10%を切る水準まで低下したのも、販売を後押ししている。

■新たな「自動車政策」参入の背中押す

 パキスタン政府のADPは、部品の輸入関税を3~5年間減免するなど優遇措置を盛り込んだ。かねてパキスタン市場を狙うメーカーの背中を強く押した。

 韓国の起亜自は大手財閥ユーヌス・ブラザーズの旗艦企業ラッキー・セメントと組んで、パキスタン進出を決めた。総投資額は1億1500万ドル。ラッキー・セメントのムハンマド・アリ・タバ最高経営責任者(CEO)は「コンパクトカーからセダンまで、すべての車種を生産する」と明かす。高級車に位置付けられるカローラと、エントリー・モデルであるスズキ車の中間需要を狙う。

 18年末にもカラチ郊外のポートカシム工業団地内の工場で、年2万5000台の生産を開始する予定。タバCEOは「道路整備が進み、消費者の購買意欲も高まった今こそ、参入の好機だ。日本メーカーの乗用車市場独占に風穴を開けたい」と意気込む。

 韓国の現代自は2月上旬、大手財閥ニシャット・グループ傘下の繊維大手ニシャット・ミルズと乗用車の合弁生産で合意したと発表した。乗用車と商用車の両方を生産する計画だ。

 仏ルノーも16年末、自動車生産の申請書をパキスタン政府に提出した。18年にも生産を開始する計画で、南部シンド州政府と覚書(MOU)を締結済み。パキスタン投資庁(BOI)によると投資額は1億ドル。03年度までカラチ郊外で「サニー」を生産したガンダーラ日産の遊休ラインを活用するとみられる。当初の年産6000台から最終的には同5万台に拡張する計画という。

 韓国2社とルノー日産は、いずれも過去にパキスタンで乗用車を現地生産しており「再参入」となる。独アウディも現地ディーラーを通じて、パキスタンで現地生産する意向を表明した。

■日系メーカー、増産計画で迎え撃つ

インダス・モーターの主力車種で、パキスタン市場では高級車に位置づけられる「カローラ」

 一方、パック・スズキはコンパクトカー「メヘラン」や「ワゴンR」などを生産し、パキスタンの乗用車市場で約55%のシェアを持つ。永尾博文社長は「特需のタクシー用車両を除いても、前年度より20%前後は伸びている」と話す。

 同社は需要増に対応すべく、4億6000万ドルを投資し、既存工場の隣接地で部品・完成車工場の新設を計画する。ただ投資を実行する条件として、パキスタン政府に「新規参入組に準ずる優遇措置として2年間の部品関税減免」などを要望している。

 インダス・モーターは「需要に追いつくため土曜残業で対応しているが、安全を重視するため残業はなるべくなくしたい。生産能力の増強は一歩ずつ進める」(アリ・S・ハビブ会長)と慎重な姿勢だ。

 既存メーカーにはライバル社の優遇措置に反対する意見もあるが、インダス・モーターの東副会長は「新規参入を促し、パキスタンの自動車・部品産業の中・長期的成長を促進するという点で、ADPは評価できる」と肯定的だ。アトラス・グループのナンバー2、二輪合弁アトラス・ホンダのサキブ・シラージCEOも「顧客の選択肢が広がるので、新規参入は歓迎できる」との見方を示す。

 パキスタンは、中国が主導する総合インフラ整備計画「中国・パキスタン経済回廊(CPEC)」を推進中。新たな投資で高速道路網などの整備加速が期待されるため、有力銀行は相次ぎ自動車ローン部門の強化に乗り出した。強い追い風の吹くパキスタン自動車産業の競争は激しさを増しそうだ。

(カラチで、編集委員 山田剛)
ジャンル:
ウェブログ
コメント   この記事についてブログを書く
この記事をはてなブックマークに追加
« インド、「いきなり電子決済... | トップ | 「羽目をはずして怒られた」... »
最近の画像もっと見る

コメントを投稿

ブログ作成者から承認されるまでコメントは反映されません。

コメント利用規約に同意の上コメント投稿を行ってください。

数字4桁を入力し、投稿ボタンを押してください。

あわせて読む

関連するみんなの記事

トラックバック

この記事のトラックバック  Ping-URL
ブログ作成者から承認されるまでトラックバックは反映されません。