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アベノミクス、多難の再起動 激動2016 首相が消費増税を再延期、日銀はマイナス金利導入

2016年12月31日 17時56分22秒 | 市場動向チェックメモ
http://www.nikkei.com/article/DGXMZO11233790Z21C16A2M12300/?dg=1

アベノミクス、多難の再起動 激動2016
首相が消費増税を再延期、日銀はマイナス金利導入
2016/12/31 2:00日本経済新聞 電子版

2016年は1年前には想像もしていなかったニュースの連発だった。過去の経験や世論調査で固められたメインシナリオは一瞬で崩れ、小さな可能性とみていたことが新たな常識になった。各分野の担当記者が歴史的な出来事を振り返るとともに、17年の気になるテーマを展望してみた。

■悲願の「脱デフレ」道半ば

 安倍晋三首相は6月、2017年4月に予定していた消費税率10%への引き上げを19年10月に延期すると表明した。14年11月に続き2度目の延期だ。首相は12年12月の政権交代以降、自身の経済政策「アベノミクス」による円安・株高を支えに高い内閣支持率を誇ってきた。だが、経済の好循環は思うように回らず、アベノミクス再起動の行方は見通せない。

 「デフレ脱却というところまで来ていない」。1月4日の年頭の記者会見で首相は語った。その1年前の15年1月は「もはやデフレではないと宣言ができるのではないか」と語っていたが、宣言はできなかった。

 1月召集の通常国会での施政方針演説。首相は「成長と分配の好循環を創り上げていく」と表明した。15年2月の施政方針演説では「経済の好循環」と語っていたが今年は「分配」を加え、微修正した。

 経済の好循環とは――。大胆な金融緩和による円安・株高で企業が収益を上げ、その利益が投資や賃上げに回って消費が増え、さらなる企業収益の拡大を呼ぶ。こんな流れだ。

 だが企業収益は伸びても内部留保が増えるばかり。投資や賃金、消費は力強さを欠く。アベノミクス再起動のカギの「分配」も、今春の労使交渉で大幅な賃上げは実現できなかった。

 17年4月に予定する消費増税まで1年を切ると首相は一気に動いた。

 5月下旬の伊勢志摩サミットで首相は「リーマン・ショック直前の洞爺湖サミットは危機を防げなかった。その轍(てつ)を踏みたくない」と表明。

 その直後、通常国会会期末の6月1日。記者会見で「内需を腰折れさせかねない」と、消費増税延期を発表した。1年半前の1回目の延期時は「再び延期することはない」と明言していたが、与党手続きを経ることなく、あっさり覆した。

 首相は7月の参院選で増税延期とアベノミクス推進を掲げて臨み、与党は圧勝。憲法改正に前向きな勢力は、衆参で改憲の国会発議に必要な3分の2に達した。11月1日には自民党が総裁任期を「連続3期9年」に延長すると決定。政権基盤はさらに強固になった。

 だが、肝心のアベノミクスは脆弱だ。米次期大統領にトランプ氏が選ばれ、世界経済は不透明感が広がる。成長戦略の柱、環太平洋経済連携協定(TPP)は発効が絶望的だ。消費は伸び悩み、今年度の税収は当初の想定を1.7兆円も下回る見通しだ。

 「来年は少なくとも今年並みの賃上げを期待する」。首相は11月、労使に呼びかけた。来春も4年連続の「官製春闘」。今年の消費増税延期のように、好循環への政策は何でもやる構え。脱デフレはできるのか。

■来年は… トランプ相場、追い風続くか

 「トランプ相場によるドル高は当面、円安や株高で日本の追い風になるだろう」。首相周辺は語る。トランプ氏はインフラ整備に積極的で、米国経済が刺激されれば日本も恩恵を受ける。読みが当たれば2017年前半はアベノミクスに追い風が吹くかもしれない。

 円安は輸出企業の収益の好転、株高は消費マインドの改善につながる。「官製春闘」の結果、経済界が4年連続の賃上げに踏み切れば、好循環が回り始める期待が出る。脱デフレ宣言までできれば政権だけでなく経済の基盤も盤石になる。

 とはいえ過度な円安も逆風になりかねない。政府内からは「原材料高などは要注意だ」との声も漏れる。食料品などの輸入価格が上がれば消費にも影を落とす。

 何より大きいのはトランプ・リスクだ。TPP発効が絶望的になったように、トランプ氏はこれまでの経済・安全保障体制の枠を超えた政策をとる可能性がある。世界経済や安全保障の懸念が広まればマーケットを通じて実体経済も動揺する。

 米連邦準備理事会(FRB)の利上げで日米の金利差が広がると、日本は「円安誘導」との批判も受けかねない。円高・株安などでアベノミクスが失速すれば、18年9月までの総裁任期をにらみ、党内でポスト安倍を目指す動きが強まる。「官邸1強」も揺らぐ可能性が出てくる。(小嶋誠治)

■「劇薬」も効果薄く

 日銀が1月29日に導入を決めたマイナス金利政策は国内外に大きなサプライズを与えた。民間銀行が日銀に預けるお金の一部に0.1%の金利を課す仕組みだ。黒田東彦総裁は「投資や消費を刺激して経済を支える」と政策効果を強調したが、劇薬は一部で副作用も指摘された。

 「金融市場は不安定な動きとなっている」(黒田総裁)。日銀は中国経済の減速や原油安で年明けから追い込まれていた。企業収益や物価への悪影響をはね返そうと起死回生のマイナス金利政策に打って出た。

 銀行が日銀に金利を課されるのを嫌がって、低い金利でも融資や国債購入をすれば世の中の金利全体が下がる。個人消費や設備投資が活性化すれば、景気が回復し、デフレの完全脱却が実現すると考えた。

 導入直後は奏功したかに見えた。長期金利の指標となる新発10年物国債利回りは2月に初めてマイナスに転落。住宅ローンの金利なども低下した。

 しかしマイナス金利政策の効果を企業や家計に行き渡らす仲介機能を担う銀行からは疑問の声が上がった。三菱UFJフィナンシャル・グループの平野信行社長は4月「(家計や企業の)懸念を増大させている」と指摘。金利低下は銀行の収益を圧迫し、保険会社や年金基金も資金運用難にあえいだ。

 当初「必要な場合にはさらに金利を引き下げる」と息巻いていた日銀は9月、早くも金融政策の枠組みを転換。マイナス金利政策を維持しつつも、長期金利をゼロ%程度に誘導する長短金利操作政策を新たに導入した。

 2016年は日銀にとっても激動の1年だったが、年末にかけて進んだ円安・株高は日銀の金融政策の効果とは言い難い。トランプ次期米大統領による政策運営への「期待」がもたらした恩恵ともいえる。期待が実現せずに剥げ落ちる可能性は否定できない。

 17年の金融政策の行方はどうなるか。日銀ウオッチャーの加藤出・東短リサーチチーフエコノミストは「現状維持の1年。日銀は物価上昇率が2%に向かうのをじっと待つ」とみる。原油価格下落の影響が一巡し、人手不足や投資拡大が進む公算が大きい。このため物価が自律的に上昇することを待つというわけだ。物価が上向けば「国債買い入れの量を徐々に減らせる」(上野剛志・ニッセイ基礎研究所シニアエコノミスト)との見方もある。

 トランプ氏が米国内の輸出企業の収益悪化に配慮してドル高をけん制する可能性もありうる。再び円高が進行し、物価も上向かないとのシナリオだ。この場合「日銀は追加緩和が必要になる。まずはマイナス金利の深掘りに踏み切ることになる」(加藤氏)との見立てもある。

(三田敬大)
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