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通商枠組み、日米同床異夢 経済対話巡り火種多く

2017年02月12日 11時11分25秒 | 市場動向チェックメモ
http://www.nikkei.com/article/DGXLASDC11H01_R10C17A2EA2000/?dg=1

通商枠組み、日米同床異夢 経済対話巡り火種多く
2017/2/12 1:05日本経済新聞 電子版

 【ワシントン=河浪武史、中村亮】安倍晋三首相とトランプ米大統領の初の首脳会談は通商と通貨を巡る衝突を回避した。焦点となる日米経済対話について、日本側は日米自由貿易協定(FTA)交渉入りを争点から外すために間口の広い緩やかな話し合いをイメージしているのに対し、米側が農産物関税引き下げなど具体的な成果を求めて個別分野に切り込んでくる可能性もある。中央銀行の金融政策も含む経済対話では虚々実々の駆け引きが予想される。

トランプ米大統領(左)の出迎えを受ける安倍首相(10日、ワシントンのホワイトハウス)=ロイター

 「多くの日本企業が全米各地で現地生産してきた」。首相は10日、全米商工会議所での朝食会などで3回、在米日本企業の雇用貢献を説いた。1980年代の日米摩擦が染みついたトランプ氏に、現地生産を進めた日本の努力を徹底して訴える戦略だった。

 経済対話で麻生太郎副総理・財務相のパートナーになるペンス米副大統領はトヨタ自動車などともパイプが太く、もとは環太平洋経済連携協定(TPP)の賛成論者だ。「交渉相手として不安はない」(外務省幹部)。トランプ氏の攻撃を直接受けない枠組みを作ることで「日本は一定の成果をあげた」(国際通商筋)。

 トランプ政権が日米FTAを持ち出しても、日本はすぐには土俵に上がれない。他のTPP加盟国のメンツが潰れるうえに、農産物という日本の泣きどころに切り込んでくるのが確実だからだ。TPPでは現在38.5%の牛肉の輸入関税を16年目に9%に下げ、米国産コメの無税枠を設けるなどして関税撤廃を回避した。

 仮にFTA交渉に入って米がTPPを上回るような譲歩を迫ってくれば、国内農家の説得などに多大な政治的エネルギーを費やさざるをえなくなり、国内の反米感情をあおるリスクが高まる。

 日本はこうした市場アクセスに直接結びつく米とのFTA交渉をできるだけ避け、代わりに対中国貿易改善に向けて両国の連携を前面に打ち出す腹づもりだ。対中貿易をあたかも「仮想敵」に据えて日本への矛先を外そうという巧妙な戦術。このシナリオに沿って年に1回定期開催している「米中戦略・経済対話」をモデルに包括的な話し合いの場を設けて時間を稼ぎ、一足飛びにFTAに行かないようにする必要があった。

 とはいえトランプ政権が日本の輸入関税などに真剣に照準を絞ってくれば小手先の対応では済まされなくなり、FTA交渉を拒み切れなくなる展開も考えられる。

 仮にFTA交渉まで行かなくても、トランプ政権が日米対話で米自動車メーカーの営業努力を棚に上げ、日本に無理難題を押しつけてくる可能性がある。

■為替、会見でさや当て

 「為替問題は専門家である財務相同士で議論する」。首相が記者会見でそう話した直後、トランプ氏はすかさず「各国の通貨切り下げに不満を言ってきた。極めて短期間で公平な条件を取り戻す」と切り返した。貿易赤字の削減には通貨安誘導の是正が「唯一の道だ」とまで語った。

 日本は5年にわたって円売り介入をしていない。昨年前半の円急騰時には「場合によっては必要な措置をとる」(麻生氏)と市場をけん制する余地はあった。ただ対米自動車輸出も増加傾向にあり、円安を攻撃材料にされやすくなっている。

 日本政府の同行筋は経済対話で「通貨は念頭にない」と明言。首相発言とあわせて考えると為替は基本的に経済対話から切り離し、麻生氏とムニューチン次期米財務長官とで話し合う流れにみえる。具体的な協議の枠組みについて日本側は「専門的な知見を入れて必要ならば議論していく」とだけ説明。日本政府関係者も為替に特化した枠組みを作る考えはないとの認識を示した。米側はこうした点には言及しておらず、為替の扱いでどこまで両国の認識が一致しているかは不明だ。

 TPP交渉でも為替条項を求める米と反発する日本、新興国勢が大もめになった経緯があり、日米対話でも両国の通貨摩擦が激しくなることも十分考えられる。

 日米対話では財政政策と並び金融政策も議論の対象になった。米国と中国との戦略対話にも両国の中央銀行トップが参加しており、マクロ政策協調に中銀が加わるのは珍しくない。ただ、トランプ氏が日本の大規模緩和を批判したことで市場では日銀の政策が縛られるとの見方も相当広がっている。20カ国・地域(G20)のように通貨の競争的切り下げ回避といった原則論の確認にとどまれば穏当で済むが、それも米の出方次第だ。トランプ氏や米政府高官の為替発言で市場が混乱する懸念も引き続き残る。

■インフラ分野、利益共有強調

 「最新のリニア技術なら、ここワシントンからトランプタワーのあるニューヨークはたった1時間で結ばれる」。首相は記者会見で、インフラ分野でも米国と利益を共有できると強調した。

 経済対話ではマクロ経済政策や貿易と並び、インフラ、エネルギー、サイバー、宇宙で協力案件を探る。高速鉄道や発電所の建設は米国内で雇用を生み、日本企業の受注増につながる。サイバー攻撃や宇宙空間での脅威への共同対処も利害が対立する余地が少なく、トランプ政権との信頼醸成には格好の分野だ。

 ただ、米北東部の高速鉄道案件など構想段階の案件も多く、受注に際しても他国との激しい競争が見込まれる。新興国市場とは異なり、政府のインフラ輸出への後押しがどれだけ効果を発揮するかも未知数だ。個々の案件の検討が進んでいく中で、日米のすれ違いが表面化する可能性もある。
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