インスパイア

自然を通して心をみつめる。言葉をとおして人生を見つめる。

中央アルプスへ

2009-07-22 18:01:17 | Weblog
今年初めての泊りの登山の行き先に選んだのは中央アルプス。
地図を見ながら車を使っての周回コースを考えていると、伊那川ダム側から入り、越百山、南駒ケ岳を経て摺鉢窪避難小屋泊、翌日空木岳を経て戻るコースを発見した。

初日は生憎の小雨。登山口でどうしたものか考えたが、とにかく登ってみよう、場合によっては手前の越百小屋泊にすればいい。
天候も不順だが、体力も結構厳しい。早々に摺鉢はあきらめざるを得ず、越百小屋泊で、翌日南駒から下るコースに変更した。

小屋は最初予約でいっぱいといわれたが、避難小屋へ2000円でなんとか泊まれた。入ってすぐにどしゃぶりになる。ここでやめといてほんとによかった。
つい最近、北海道大雪山で10人が強風降雨の中、低体温症で死亡する事故があったことも安全策をとった一因だ。

翌日快晴のなかを南駒まで縦走した。途中あった人の話では摺鉢では2名だけだったそうだ。次はそこに泊まるコースをあらためて考えよう。

無事下山して車に戻ったところでとんだハプニング。バッテリー上がりだ。近くの車に助けてもらえたがケーブルを持っていてほんとに助かった。

帰りは恋路の湯で、ゆっくり読書(ねじまき鳥クロニクル)し、夜中に帰った。

村上ワールドにはまった

2009-07-18 08:00:30 | Weblog
村上春樹の世界にはまりつつある。
「海辺のカフカ」に続き、「羊をめぐる冒険」「スプートニクの恋人」を立て続けに読破、さらに「ねじまき鳥クロニクル」にかかっている。
村上ワールドにはまる原因はなんだろうか?
活字をおう読書という行為は、目と頭脳というエンジンをふかして坂道を登る行為なのだが、村上春樹は坂道を下るように自然に車輪が回転して前にすすんでしまう。
平易で、けして高揚しない、淡々とした文章ながら、現実と非現実の境界線を取っ払った世界に旅する感じか。ある意味では宮崎監督の世界に似たものを感じる。
「千と千尋」など、現実の抜け穴から非現実の世界に入って旅をし、また現実の世界にもどるような。
我々の生き方も時折別世界へトリップしてくることで現実世界の捉え方も新たになっていくのでろうか。

Jブンガクと村上春樹ワールド

2009-07-02 07:53:08 | Weblog
最近小説を読むようになってきている。4月からのNHKテレビ「Jブンガク」の影響が大きい。キャンベルおじさんの解説を聞いていると文学界へ関心が惹かれてくる。
自分としては夏目漱石、そして最近では村上春樹ワールドに引き込まれつつある。
村上は、エッセイ「走ることについて語るときに僕の語ること」、翻訳「キャッチャーインザライ」を読んで、なんとなく平易ながら含みのある文調に好感を持っていた。最近1Q84の大ヒットのニュースもあり、あらためて村上文学に触れてみようと「海辺のカフカ」を読んでみた。
かなり、というか相当なインパクトを感じた本だ。一言でいうなら、「オイディプスをメタファーした、現実と非現実感のシームレス(またはハイブリット)小説」だ。
夢と現実、思い出と現在、本質と殻、入り口の石、迷宮、予言、運命、不条理。
読んでいくうちにどんどん引き込まれる。
意味を理屈で考えようともするが、あまり理詰めで対するのではなく、物語ストーリーとして受け止めたほうがよさそうだと悟る。
現実と非現実の境界を旅しながら頭の中をもう一度かき混ぜて、読み終えたときにもう一度現実に目が覚めたような気分である。