ご苦労さん労務やっぱり

労務管理に関する基礎知識や情報など。 3日・13日・23日に更新する予定です。(タイトルは事務所電話番号の語呂合わせ)

今年度版『労働経済白書』の読み方

2013-09-29 23:29:48 | 労務情報

 厚生労働省は、先日、『平成25年版労働経済の分析』(別名「労働経済白書」;以下「白書」と呼ぶ)を公表した。

 白書によれば、日本経済全体の景況については、「昨年中は弱い動きであったが今年1月以降は持ち直しに転じている」とし、雇用情勢についても、有効求人倍率の上昇(0.80倍;前年度より0.15ポイント増)ならびに完全失業率の低下(4.3%;前年度より0.3ポイント減)をもって「厳しさが残るものの改善の動きが見られる」と評している。しかし、一方で、非正規雇用労働者比率が上昇し続けていること(過去最高の35.2%;前年度より0.8ポイント増)を問題視し、なかでも、今回初めて、非正規労働者のうち「世帯所得の低い世帯の主たる稼ぎ手である者」を約149万人と推計したことは、特筆に値するだろう。

 白書は、この「主たる稼ぎ手」や「不本意非正規」(正規の仕事が無いため非正規で働いている者;約348万人)といった「より支援の必要性の高い者」に焦点を当てながら、適切な能力開発機会の提供等を通じて、雇用の安定や処遇の改善を図っていくことが重要と提言する。具体的には、「多様な働き方」の普及および改正労働契約法(有期雇用が5年超で無期化)の全面施行により、「無期雇用への移行」が期待されるとしている。
 ここで言う「多様な働き方」とは、職種・勤務地・労働時間等を限定した「限定正社員」制度の整備を想定したものだ。これに対しては、労働者団体等からは「労働条件の低下につながる」として反論も出されているところだが、いわゆる正社員の雇用をためらう企業が多い現状において、雇用の創出と安定化に寄与する一策として評価する声も多く聞かれる。

 無機質な数字が並ぶ『労働経済白書』だが、こんな読み方をすれば、より一層、理解が深まるのではないだろうか。


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長期雇用契約にはリスクも

2013-09-23 10:29:34 | 労務情報

 先般の労働契約法改正、特に「有期雇用契約は反復更新することによって、解雇と同等の理由が無ければ雇い止めできなくなる」という点を受けて、一部には、労働基準法が認める最長の3年間(一部の職種・年齢層においては「5年間」)の雇用契約を締結する動きも見られる。
 確かに、1年契約を2回更新して3年間雇用すると、その更新方法によっては雇い止めしにくくなってしまうが、当初から3年契約を結んでおけば、その3年が満了する時に契約を更新するか否かを考えれば良い。また、長期の雇用を約束することで、会社への帰属意識を高め、技能習熟や職場内の人間関係構築等の面においても効果が期待できる。

 しかし、長期雇用契約を締結するのはリスクも伴うことは、承知しておかなければならない…‥

※この続きは、『実務に即した人事トラブル防止の秘訣集』でお読みください。

  


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昼休みに電話を受けさせたら労基法違反?

2013-09-19 21:39:37 | 労務情報

 昼休みに社外から電話が掛かってきたときに、その電話を受けることを義務づけている会社は少なくない。この場合、「労働時間に算入するのは実際に電話対応していた時間だけ」と誤解している労務担当者も散見されるので、ここで再確認しておきたい。

 実は、こうしたケースにおいては、その「昼休み」の時間すべてを労働時間として算入しなければならない…‥

※この続きは、『実務に即した人事トラブル防止の秘訣集』でお読みください。

  


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労災給付をもって会社の民事責任までは免れない

2013-09-13 15:56:06 | 労務情報

 労働基準法は、業務上災害が発生した場合、それが労働者の重過失による場合を除き、会社に、被災労働者(または遺族)に対する一定の補償義務を課している。ただし、労災保険による給付が行われる場合は、その部分については会社は補償義務を免れることになっている(労働基準法第84条第1項)ため、実際には、待期3日分の休業補償を除き、会社が労働者に直接補償するケースは稀と言える。

 ところが、労災給付を受けられるからと言って、会社の民事責任まで免れるわけではないので、そこは誤解の無いようにしておきたい。労働基準法または労災保険法が定めるところは、会社の過失が無い事故においても、被災労働者(または遺族)に対して最低限の補償がなされるべきとの趣旨なのであって…‥

※この続きは、『実務に即した人事トラブル防止の秘訣集』でお読みください。

  


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アルバイトでも産休や育休が取れるんです

2013-09-09 16:05:45 | 労務情報

 産前産後休業や育児休業は、法が定めた労働者の権利だ。すなわち、「労働者」であれば、誰でも取得することができる。逆に言えば、会社は、産休や育休を求めてきた従業員がいたら、それが「契約社員」であろうと、「パートタイマー」であろうと、「短期のアルバイト」であろうと、さらには「男性」であろうと(育休の場合)、与えなければならない…‥

※この続きは、『実務に即した人事トラブル防止の秘訣集』でお読みください。

  


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休日前に深夜残業させて労働基準法違反に?

2013-09-03 19:39:26 | 労務情報

 労働基準法違反の事案は、勤務する労働者の通報によって摘発されるケースがほとんどであるが、まれに、労働基準監督署の巡回指導で発覚することもある。労働者側が違法と認識していなければ民事上の争いにはなりにくいとは言え、事実、労働基準法に違反している状態であるなら、労働基準監督官の指導には従うしかない。
 今回は、そういったケースの一つを取り上げてみたい。

 労働基準法第35条違反を問われた会社があった。この会社は飲食店であり、就業規則で「所定労働時間は1日あたり6時間30分、休日は毎週水曜日(週1回)」と定めていたが、火曜日の店じまいが遅くなると、しばしば日付が変わってから退勤させていたことについて、労働基準監督署の巡回指導において、労働基準法違反を指摘された。
 労働基準法に言う「休日」は「午前零時から午後十二時まで」の暦日で見ることとされている(昭和23.4.5基発535号)ため、深夜残業が終了した水曜日は「休日」とは認められないとの由であった。

 このケースでは、会社は代休を与えるか、もしくは(店の混雑が事前に分かっていたなら)休日を振り替えておけば問題なかった。あるいは、休日前の残業は日付が変わる前に終わらせるよう、労使とも意識しておくべきだったのかも知れない。
 無論、適切な三六協定(時間外労働・休日労働に関する労使協定)を締結していれば良い話だが、協定内容のうち「時間外労働(=残業)」に関してはシビアに検討しても、「休日労働」の欄は適当に書いてしまったり、あるいは無記入のままであったりすることもありがちなので、協定締結の時点でも細心の注意が必要だ。

 ちなみに、労働基準法第35条第2項では「4週間を通じて4日以上の休日」でも可とされているが、これを適用するには、予め就業規則等において起算日を明らかにしておかなければならない(労働基準法施行規則第12条の2第2項)ので、この事例のような突発的な残業や休日労働の折に使える規定ではない。


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