ご苦労さん労務やっぱり

労務管理に関する基礎知識や情報など。 3日・13日・23日に更新する予定です。(タイトルは事務所電話番号の語呂合わせ)

定年以外でも被保険者資格の同時得喪が可能に

2010-08-29 19:03:15 | 労務情報
 社会保険(健康保険および厚生年金保険)の被保険者が定年後に1日の空白もなく継続雇用される場合には、いったん資格喪失届を提出し、同時に、新たな標準報酬月額による資格取得届を提出することが可能とされてきた。これは、社会保険料改定の原則ルールに従うと、定年後に賃金が大幅に減額された場合でも4ヶ月間は従前どおりの保険料を課すことになってしまうため、その負担を軽減させる趣旨からの特例措置だ。ただし、これまではこの措置は“定年到達時”に限ってのものだった。
 今般、厚生労働省および日本年金機構は、この措置を拡大し、「年金受給権を有する60歳以上64歳以下の被保険者」が退職後に1日の空白もなく継続雇用される場合には、退職の事由が“定年”でなくても同じ扱いができることを発表した。この措置拡大により、高齢者雇用の更なる支援に寄与するものとしている。

 例えば、「60歳定年が定められている会社で、62歳までは従前と同じ条件で雇用し、63歳からは労働条件を低下させる」というケースで考えてみよう。
 従来の扱いでは、労働条件が低下したのが“定年到達時”ではないので、原則通りの随時改定(いわゆる「月変」)によらなければならなかった。今後(平成22年9月1日以降)は、当該労働者が在職老齢年金を受給できる場合は、退職・再雇用の理由が定年でなくても被保険者資格の同時得喪が可能となるわけだ。

 この扱い変更を受けて、会社によっては高齢者処遇方針の再構築を検討するべきだろう。もちろん、その場合は就業規則や労使協定等の改定も視野に入れて考える必要があるのは言うまでもない。

 【参考】日本年金機構「退職後継続再雇用された方の標準報酬月額の決定方法の見直し」(PDFファイル)


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就業規則を制定するのは“義務”ではなくて“権利”です

2010-08-23 17:05:14 | 労務情報

 会社は複数の人が集まって仕事をする場なのだから、当然、組織内でのルールを定めておく必要がある。そのルール作り、すなわち「就業規則」を定めることは、経営権の一環である。
 加えて、「就業規則」は、経営者が一方的に作成したものであるにもかかわらず、法令や労働協約に反せず、合理的な労働条件が定められており、かつ、労働者に周知されている場合には、その就業規則で定める労働条件が“労働契約”の内容となりうる(労働契約法第7条・第13条)ことも、覚えておきたい。

 労働基準法第89条は、常時10人以上の従業員がいる職場に、就業規則の作成および行政官庁への届け出を義務付けている。
 しかし、就業規則を制定する目的は、「労働条件を明確化し、職場秩序と服務規律を保持するため。そしてトラブルを予防し、ひいては安心感とロイヤリティを醸成するため。」であるはずだ。それを考えれば、届け出についてはともかく、就業規則の作成は、義務付けられるものではなく、むしろ経営者の“権利”と認識するべきだ…‥

※この続きは、『実務に即した人事トラブル防止の秘訣集』でお読みください。

  


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新型インフルエンザ騒動が残してくれた多くの提言

2010-08-19 15:49:20 | 労務情報
 8月10日、WHO(世界保健機関)は、今般の新型インフルエンザ(A/H1N1)における現在の世界的な流行状況について、「ポストパンデミック」期(季節性インフルエンザと同様の動向)に移行した旨を発表した。これを受けて、わが国政府も、感染に対する監視など警戒態勢を引き下げることを検討するとしている。
 今般の新型インフルエンザについては、不幸にして亡くなった方もいるにはいるが、結果としてその数も季節性インフルエンザによるそれとあまり変わらず、終わってみれば、事前に騒がれたほど経済活動への影響が甚大ではなかったと言える。

 しかし、この騒動は、特に労務管理面で、企業経営の在り方を考え直す良いきっかけを与えてくれた。例えば、私傷病欠勤で賃金を控除すべきか否か、従業員や家族が感染した場合に会社が休業を命じるか否か、またその場合に休業手当を支払うべきか否か、全社一斉休業の可否、etc.etc.
 また、職場を常に清掃し清潔を保つこと、従業員や家族の感染状況を報告させること、緊急時の連絡体制を整備しておくこと等の基本的な体制づくりから、「スプリットチーム制(複数班による交替勤務)」や「経営トップの交替勤務」といったリスク分散への対処まで、今後も継続して取り組みたい提言も数多い。もちろん、「手洗い」・「うがい」・「咳エチケット」の励行は、今後も習慣づけておくべきだろう。

 なお、“世界的”にはパンデミック期を脱したとは言え、台湾など、今も猛威をふるっている地域もあるようだ。
 喉もと過ぎても熱さ忘れず。油断の無いようにしておきたい。


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従業員代表は民主的に選出されていますか

2010-08-13 16:52:44 | 労務情報

 「時間外労働に関する協定」(俗に「サブロク協定」とも呼ぶ)を初めとする各種の労使協定は、その事業場に労働者の過半数で組織する労働組合が無い場合には、“従業員代表”と締結する。また、「就業規則」を制定する場合にも“従業員代表”の意見を聴かなければならない。
 この“従業員代表”は、その事業場の労働者の過半数を代表するものとして、挙手や投票等の民主的な方法により選出されることが求められている。とは言っても、必ずしも従業員全員が一堂に会して選出する必要はなく、「回覧方式での投票」や「社内ネットを用いた投票」でも良いし、小さい職場では「従業員間の合議」によって選出しても良い。

 昨今では従業員代表のなり手がいないという話もよく聞く…‥

※この続きは、『実務に即した人事トラブル防止の秘訣集』でお読みください。

  


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フレックスタイム制の下でも時間外労働は発生

2010-08-09 17:08:26 | 労務情報

 今回は、前回のテーマに関連して、誤解されがちな「フレックスタイム制における時間外労働」について解説しておきたい。(大多数の方は理解しておられるとは思うが、一応。)

 「わが社はフレックスタイム制を導入しているので時間外労働が無い。」と公言して憚らない経営者に出会うことがある。
 確かに、フレックスタイム制の利用により業務の繁閑に即した効率的な働き方ができるので、労働時間の全体的な短縮は期待できる。しかし、清算期間(「1か月」とするのが一般的)内の総労働時間が所定の労働時間数を超えたならその分が時間外労働であるわけで、フレックスタイム制によって「時間外労働」という概念自体が無くなるわけではない…‥

※この続きは、『実務に即した人事トラブル防止の秘訣集』でお読みください。

  


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フレックスタイム制の正しい理解と活用を

2010-08-03 18:04:23 | 労務情報

 フレックスタイム制は、今はやりの言葉で言うところの「ライフ・ワーク・バランス」を考えた、その人・その仕事に即した効率的な働き方ができる制度であるので、特に“ホワイトカラー”と呼ばれる従業員に適用している会社は多いことと思う。
 しかし、制度そのものを正しく理解できていない会社(あるいは人事担当者)も少なくないようだ。

 認識違いの典型例は…‥

※この続きは、『実務に即した人事トラブル防止の秘訣集』でお読みください。

  


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