興趣つきぬ日々

僅椒亭余白 (きんしょうてい よはく) の美酒・美味探訪 & 世相観察

ちょっとディープな韓国

2011-10-17 | 韓国文化垣間見


韓国に行ってきました。

ソウルで友人たちと合流し、高速バスで三時間ほどの、雪嶽山(ソラクサン)の麓にある百潭寺(ペクタムサ)という禅寺を訪れ、その足でソクチョ(北部東海岸の町)まで行ってきました。

上の写真は百潭寺。
ここではあいにく雨にたたられましたが、霧にけぶる山々は紅葉が始まっており、それなりにしっとりした味わいがありました。

百潭寺は、詩人で独立運動家であった萬海・韓龍雲(マネ・ハンヨンウン)という僧侶が修業したお寺としても有名なのだそうです。
近くにある萬海文学博物館で、日本占領下での韓龍雲の言行を知り、大変感銘を受けました。

 

 

 

 

ソクチョは漁港として、韓国では有名なところです。

 

ここではやはり、魚を食べなければ始まりません。

これは刺身の盛り合わせ。 これで三人分。
ヒラメ、ソイ、イカ、ナマコ、ホヤ・・・どれも店の水槽からの上げたて、さばき立てです。

ホヤはだいだい色ではなく、真紅に近い朱色であることを初めて知りました。
いわゆるホヤの匂いがまったくないのは、新鮮だからでしょう。

酒は、もちろんソジュ(韓国の焼酎)。







 

百潭寺に行く前日のソウルでは、ひとり旅だったので、とにかく歩きました。

明洞(ミョンドン)から東大門(トンデムン)までの卸・小売店街を、あちこち脇道に入りながら三時間半歩いたほか、南山(ナムサム)公園のNソウルタワーに上り、工事の終わった光化門(クヮンファムン)も見てきました。

 




乙支路(ウルチロ)地区では、頭にお盆をのせて歩いている女性を見かけました。
お盆と頭の間に小さな座布団のようなものをはさみ、歩道を走る自転車を器用に避けながら歩いていきます。








東大門市場近くでは、もうこれ以上は積めないというほど荷を積み上げている最中の軽トラックを見つけました。
衣料品のようです。

途中で落とさなければいいのですが・・・。

 

 

 

朝から昼過ぎまでたっぷり歩いて、ぐったり疲れました。
東大門の見える喫茶店で一休み。

モガ茶(カリンのお茶)とケーキで、昼飯も兼ねることにしました。




地下鉄で明洞まで戻り、そのあと行った南山公園では、ちょうど伝統芸能のパフォーマンスが行なわれていました。

これは朝鮮の武術。 真剣で鮮やかに藁束を切って見せてくれました。








Nソウルタワーから見たソウル中心部。




ソウルはどこに行っても、とてもにぎやかで、活気がありました。

今回はどんどん歩くことによって、ソウルの観光地としての顔だけでなく、人々の仕事や生活を含む ‘素顔’ にも触れる、よりディープな旅ができたのではと思っています。


チームコスモス

2011-10-08 | 季節の移ろい

コスモスは秋桜ともいわれるように、まさに秋を象徴する花ですね。
今が盛りです。

しばらくぶりで散歩して思ったのですが、先週盛りだったヒガンバナは、咲いて一週間もするとすっかりしおれてしまっています。
先週盛んに香りを放っていた金木犀は、まだ咲いてはいますが、明らかに香りが減じています。

そこにいくとコスモスは息が長い。 夏場から晩秋まで咲いています。

でもよく見ると、コスモスも一つの花がそれだけ長く咲いているのでなく、同じ茎の一つの花がしぼむと別の花が咲き、全体で長く咲いているように見えるのですね。

コスモスはチームで活躍しているのです。

「なでしこジャパン」 もいいけど、 「こすもすジャパン」 というのもいいかも・・・。

 






こちらは桜並木。

しばらく散歩をサボっているうちに、桜の木もすっかり葉を落としてしまっています。
サミシイなぁ。

 

 




これは先週撮ったヒガンバナ。
一週間後の今日は、写真を撮るのもかわいそうなくらいしぼんでいました。

赤いヒガンバナもいいけど、白い (黄色かな?) のもいいですね。


出社難民

2011-10-05 | チラッと世相観察

昨日(4日)の朝は、地下鉄有楽町線が信号故障のため乗っている途中で止まり、復旧に時間がかかるとのことで、やむなく千川から池袋まで歩きました。
ほぼ30分かかりました。

上の写真は同じく歩いた人たち。 いわば  ‘出社難民’  の方々です。

晴れて、冷んやりとした日だったから、歩くのも苦にならなかったものの、雨でも降っていたら大変でした。
また、池袋から比較的近い千川(池袋と同じ豊島区)だったからまだ良かったものの、板橋区や埼玉など、それからもっと遠い人たちは大変だったことでしょう。


大量輸送手段としての地下鉄(鉄道)の利便性と、反面のいったん事が起きた時の脆さを、肌で感ずることができました。


緑豊かな明るいキャンパス

2011-10-02 | 散歩、時々旅

学習院の正門です。

明治41年(1908)、ここ目白に学習院の校舎が移転、建設されて以来、中の建物は建て替えられても、この正門だけは当時の姿をそのまま残しているのだそうです。

学習院といえば、いうまでもなく多くの皇族・華族の子弟が学んだ学校です。その格調をこの門は表現しているといえるでしょう。
今は文化庁指定の登録有形文化財となっています。

昨日、この学校で教鞭をとる知人の案内で、金木犀の香りただよう学習院のキャンパスを見学してきました。

 

 




訪れたのは夕方。 元気な学生たちの姿が随所に見られました。

 

 

なんと馬場もあります。

 

 

馬場を持っている大学は全国でも稀なのではないでしょうか。

乗馬クラブの学生たちが数人、後片付けをしていました。
飼葉の準備や馬の世話、糞の始末など、結構大変な、いわゆる汚れ仕事も多いのではと思われますが、女子学生の姿もありました。
乗馬は今、女性たちにも人気なのです。

 




血洗いの池。
赤穂浪士の一人堀部安兵衛が、高田馬場の決闘で叔父の仇を討った際、この池で刀を洗ったという話が伝わっていて、それが名前の由来のようです。

昨日は、同行の友人が、ここであちこちたくさん蚊にクワれて(刺されて)しまいました。 今後この池は 「血吸いの池」 と呼ばれることでしょう。(呼ばれないって)

それはともかく、ここはキャンパス内でも一番緑の多いところで、学生たちの憩いの場になっているそうです。 池のわきにベンチが並んでいました。


ここの学生たちは何人も、すれ違うわれわれに 「こんにちは」 と明るく声をかけてくれました。
あまり多くは知りませんが、ちょっと他の大学には見られない光景です。 それが学習院のよき伝統なのかもしれません。