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空色騎士2 その8

2017-06-20 14:15:55 | 物語・小説

第2の街が近づくにつれ、晴れていた空が曇天に変わり、湿度が上がってきた。
「曇りか雨、霧しかないのが最近の第2の街なんだ」
カマラダが、移動中のアイラーバタの背の上で言った時、雨が降り始めた。


「ありがとう、アイラーバタ」
カマラダが、小さな透明な瓶を取り出すと、アイラーバタがその中に入った。
「便利だなあ」
透明な瓶に入ったアイラーバタを見て、リッターが言うと、アイラーバタは、瓶の中で鼻を上げた。
「さて、フランカに会いに行こう」
カマラダと共に、リッター達は、第2の街に入った。荒天続きでも、人々の営みはあった。
(店も結構やっているのか)
リッターは、街のそこ・ここを見ながら思った。クエストに必要なものが、揃わないくらいの街になっているのではないか?と少し心配していた。

「ここが、フランカの住んでる所よ」
カマラダに、連れてこられた場所は、3階建ての集合住宅であり、フランカはその住宅の3階に住んでいた。
「フランカ、居るー?」
カマラダは、フランカが住む部屋の扉を開けると、部屋の中央部に女性騎士が椅子に座っていた。
「どうしたの?カマラダ。新しいパーティでも作ったの?」
静かに笑ってリッター達を見た。
「探求やろう。この人達と」
カマラダは、リッター達を指した。
「孤島の大怪物さんとこの街の封印された怪物さんを叩くものに、是非ご協力いただければと」
エスパーダは、自己紹介がてらに、目的を話した。
「解りました。良いですよ」
フランカは、快く今回の探求に承諾した。
「それで、この街に封じられたと言う怪物さんはどこに?」
エスパーダがフランカに問う。
「それが、わかっていないんです」
フランカは、地図をテーブルに広げた。
「今、私達は、ここに居ます。カマラダが言う神像があると言う扉がある場所は、どこにも」
エスパーダは、地図を覗いた。
「なるほど。所で、この街に宿屋、情報屋、易屋はありますか?」
「宿は、ここにあります。情報屋はないんです。易は、宿屋内にあると言う話ですが、信憑性が低いんです」
フランカは、地図上で宿屋の位置を指差しながら言った。
「1度、易に行って占ってもらったんですが、地下1階地上3階建ての建物の最上階と言われ、調べてみたもののそれらしきものはありませんでした」
フランカは、溜め息をついた。
「最上階――屋上もあり得るんですかね?」
リッターが言うと、
「屋上。ありそうですね。地下へ通ずる階段とかが。それで、その目星を着けた建物はどのくらいあるので?」
エスパーダが、フランカに訊くと、今、自分達を入れた所を入れて5箇所あるとの事だった。
「では、ここの屋上からあたってみますか?」
エスパーダが提案する。
「ここの屋上――まっ平らじゃなかったっけ?」
カマラダが顎に指をのせて想いを巡らせつつ言った。


リッター達は、屋上へとやって来た。
「何もありませんね」
エスパーダがあたりを見渡した時、リッターの目に、一ヶ所だけ床の色が違う所が見えたので、行ってみた。そこは、電気系統の点検孔の様だったが取っ手がついていた。リッターは、取っ手を掴み蓋を開けてみた。すると、壁に取っ手があり、下へ降りられる様になっていて、単なる点検孔では無さそうだった。
「何かありましたか?」
エスパーダが、やって来た。
「ほほう。ダンジョンの香りがしますねえ。ちょっといってみますか」
とエスパーダが言い、一行は中に入った。
「灯りを点けましょう」
フランカが松明のようなものに灯りをつけた。すると、そこには石像と扉があった。
「灯台もと暗し、良い勘してますね、リッターさん」
エスパーダを始め、皆、うん、うん――と頷いていた。
(レベル1の探求でも、嬉しいな、こう言うの)
リッターは、心の中で、ガッツポーズをした。
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