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空色騎士2 その7

2017-06-17 01:02:40 | 物語・小説

「それで、どうしてここに?」
アミスターがリッター達に問いかけて来た。
「何か旅のヒントになるような事がここあると、占い師に言われまして」
エスパーダが応えた。
「ヒント。やっぱり第2の街のアレかな」
アミスターがそう言うと、不意に小屋の扉が開き、忍風の格好の女性が現れた。
「あれ、お客さん来てるの?すごーい。カンヘル達が初っぱなから見えるって人達……かな?」
女性がそう言って、リッターの前にやって来た。
「紹介する。妹のカマラダだ」
アミスターがカマラダを指して言った。
「凄い綺麗な騎士さんね。頼り無さそうな」
カマラダは、リッターを上から下まで見てそう言った。
「頼り無いようでも、力強い騎士なんですよ。リッターさんは」
エスパーダが言う。
「へー、リッターって言うんだ。で、あなたは?」
カマラダがエスパーダの側に来て訊いた。
「エスパーダと言います」
お見知り置きを――と付け加え応えた。
「それで、第2の街のアレとは?」
リッターがアミスターに訊いた。
「今、第2の街は悪天候続きで衰退しつつあるんだよ」
カマラダが言う。
「第2の街の天候の守護像が、何者かによって奪われ、第2の街から少し行った所にある孤島の灯台にあるらしい。だが妖龍ネブリナドレイクがそいつを護っているそうだ」
カンヘルが今度は言った。
「その妖龍の所為で、海は濃い霧で覆われて手出しが、普通の人間達には出しにくい。だが、それは、こいつで解決する」
カンヘルは、小さな液体の小瓶を懐から出した。
「その第2の街は、もともと怪物がひしめいた街だった。それを200年前に、怪物どもの元締めを眠らせ第2の街の地下に閉じ込めたんだが、どうもその眠りが覚めつつあるようだ。第2の街の地下の扉を塞いでいる石像をこいつで溶かすと、鳥獣ベルメリョンになる。孤島へはそいつで行けば良いんだが、怪物の元締めが覚醒し、地下に同時に眠らせた怪物も覚醒するんだ」
カンヘルは、小瓶をエスパーダに渡した。
「第2の街に、私の事が見える女騎士が居て親しい。だから、エスパーダ、力に成ってくれないか?私はリッター共に、孤島に行く」
カマラダがリッターの右肩に手をのせた。
「妖龍ネブリナドレイク、そいつも俺らと同じくして見える人にしか見えない。リッターなら、きっと見える上に、鳥獣ベルメリョンにも乗れる筈だ」
カンヘルがリッターを指差してそう言った。
「僕とカンヘルは、この森の守護者だから動けない。だからリッター達の力で、第2の街の再生をするのが良いんだ」
アミスターは、スマナイと言う気持ちを滲ませて言った。
「第2の街へは、アイラーバタにお願いするから、楽に行けるよ」
「アイラーバタって、あの乗獣の?そんなものまで居るとは凄いな」
かつて訓練時代の図書で見かけたのを、リッターは思い出した。
「じゃあ、第2の街救出探求にGO!」
弾んだ声で、カマラダが言った。
「アイラーバタも、外で待ってるみたいだぜ」
カンヘルが窓の向こうを指差すと、白い大きな像が、鼻を上げて挨拶した。
リッター達は、アミスターの小屋を出て、アイラーバタに乗り込んだ。
「探求の成功を祈ってるよ」
アミスターは、そう言って、リッター達を見送ったのだった。


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